2020/06/17

Moneytreeのカテゴリ構成はやはり突っ込みどころ満載

_前回述べた事情で、Moneytreeアプリはその目的からあえて高機能を目指していないようなのですが…それでも、もう少し出来を良くしてくれないか、と言わずにおれません。いや、アプリとしての完成度は高いんですけどね…。今回はMoneytreeの最大の課題について触れます。


4.Moneytreeのカテゴリ構成

_Moneytreeのデフォルトのカテゴリ構成は笑えるほど人生を舐め切っています。↓に示したようにカテゴリはやたらたくさんあるのに、有って当然のカテゴリが無い…。既存の項目名・内訳の削除・変更は一切不可で、ユーザーには内訳の追加(または追加した内訳の削除)しか出来ません。

Moneytreeのカテゴリ構成

_ところで、Moneytreeは、取引データを取り扱う際には内訳欄の文字列しか表示しません(内訳が無い場合に初めて項目名を表示する。有料プランで出力できるCSVファイルも同様)。よって、内訳を追加するなら、↓のように、"交際費/飲み会"の形で設定すれば、どの項目名に所属する内訳であるかを一目で確認できますのでお奨めです。

_また、収入のカテゴリを追加する場合は、↑の「給与」か「収入」の項目名に対する内訳として追加するしか方法が無いようです。

Moneytreeの交際費にカテゴリを追加したところ

5.Moneytreeの資産の種別

_Moneytreeの資産には↓のような種類があります。問題は○の2つですね。

Moneytreeの資産の種類

_まず、ユーザーを大いに困惑させるのが「現金記録」の機能です。公式サイトの「現金記録の使い方」のページでは、「ATM引き出し」した現金に対し支出を差し引いていき、月末の残額は使途不明金になる、と説明されています(これがまた非常に判りにくい!)。しかし、2020年6月現在提供されているのはただの支出記録機能であり、公式サイトの説明どおりに動作しているようには見えないのです。

_どうやら、このあたりの動作は仕様が変更されたのではないか?と思われます。カテゴリ構成の表中に、「ATM引き出し」・「ATM入金」というカテゴリがあるのがその名残のようです。

_もう一つの「その他の口座」は、ユーザーが名称を設定した保有財産(複数設定できます)の価額を時点記録するだけで、この資産に対する個別の取引を記帳することは出来ません。判りやすく言えば、タンス預金が6月1日時点で400,000円あるとして「そこから6月10日に10,000円の支出をした」という記帳はできず、6月10日に残高が390,000円になった、としか記帳できないのです。

_普通の家計簿アプリであれば、複数の財布に対しそれぞれ収入・支出・振替(=現金のやりとり)を記帳できるところ、Moneytreeは現金の残高を管理するには残念ながらまるで向いていません。

6.Moneytreeの取引の種別

_Moneytreeの取引種別は収入・支出・振替の3種類。いずれも、金額の正負と厳密には連動しておらず、例えば税金の還付金の収入(金額は正の値になります)があった場合、それに「税金」とカテゴリを指定すれば、その月の他の税金の支出と相殺できます。

_当Blog的には「振替」が大いに気になるところです(何せコイツの動作次第でMFFマクロの開発の手間がまるで違ってくるので)が…

  • Moneytreeは取引明細に入っている文字列から振替取引であることが判別できれば自動的にカテゴリを「振替」として記帳します
  • マイナスの場合は振替支出、プラスの場合は振替収入となり、いずれも月間収支の計算に反映されません
  • 振替の相手先はデータに含まれていないので、例えば銀行B→銀行Cの送金の場合、銀行Bからの振替支出、銀行Cへの振替収入の2つの取引で記帳することになります

_このような動作をします。特に、Moneytreeには個々の取引データを収支計算から除外する機能が無いので、収支を正しく把握するには振替取引をうまく活用することが重要です。


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