2022/11/29

てきぱき家計簿マム10 まずエクスポート機能からレビューします

←てきぱき家計簿マム10関連 前回の記事


_11月22日に先行発売されたWindowsPC用家計簿ソフト「てきぱき家計簿マム10」をぼちぼちレビューしていきます。

_まず、データエクスポート機能に謎の仕様変更があります。マム9では、出力するファイルはCSVファイルとなっていましたが、マム10ではTXTファイルとなりました。ところが、中身はCSVファイルそのままなのです。つまり、デフォルトで設定されている拡張子が間違っている蓋然性が高いです。

_そのため、↓の画面のフォルダアイコン(赤枠)を叩いて保存先指定のダイアログを出し、ファイルの拡張子を手で.txtから.csvに変更しなければなりません。なんでこんな余計なことをさせられるのかなあ~

てきぱき家計簿マム10のエクスポート機能のダイアログ

_なお、保存したCSVファイルはShift-JISでエンコードされており、Excelで問題無く開けます。列の割り付け等はマム9と同じであり、MFFマクロによるデータ変換はこれまでと同様に行えます。


_次回は「マム10」に対応したMFFマクロの新バージョンを公開します→

2022/11/23

【速報】てきぱき家計簿マム10はCSVファイルのデータインポートができるようになりました【朗報】

_2022/11/09 てきぱき家計簿マム10が出現するそうです で既報のとおり「10」の先行ダウンロード版が発売されました。公式サイトから、体験版(30日間動作する)と、カラー図解マニュアルのPDFがダウンロードできます。

_てきぱき家計簿マム10の目玉は、LINEを使って記帳ができる「スマホ記帳」機能とされています(これは体験版では動作しない)。しかし、筆者が思うに、真の目玉はCSVファイルでのデータインポートが可能となったことです(電子明細(CSV)取込機能)。この機能が何ができて何ができないか、は、残念ながらカラー図解マニュアルの当該部分(184ページ~)を見ても明らかにはなりません。そこで、取り急ぎ筆者が体験版でテストした画面↓を示します。

てきぱき家計簿マム10はCSVファイルのデータ取り込みができる

_前バージョンまではOFXファイルの取り込みしかできず、同時に1口座のデータのみで、しかも取り込み後に費目を個別に割り付けなければなりませんでした。

_実のところ、筆者は、「10」にCSVファイル取り込み機能が実装されるとしても、2022/05/06「ゆう子の家計簿」に他の家計簿アプリの収入・支出データをCSVファイルで入力する方法 で述べたような、OFXファイルと同レベルのデータ取り込みしかできないものになるのでは、と恐れていたのです。

_しかし、現物を見ますと、OFXファイル取り込み機能はそのままに、CSVファイル取り込みの場合は複数口座のデータに対応し、しかも費目・内訳をCSVファイル内で指定することができるようになりました。これは大した進歩です。振替取引をインポートデータで直接記帳できないのは変わりませんが、これは振替収入・振替支出というダミー費目をでっち上げれば対処可能です。

_これは久しぶりの朗報です。今後、詳しくレポートしたいと思います。

2022/11/09

てきぱき家計簿マム10が出現するそうです

 _ユーザー向けのメールマガジン「マム倶楽部☆ニュースレター」によれば、PC家計簿ソフト「てきぱき家計簿マム」の9年ぶりの新バージョンが登場します。11/22にダウンロード版(既存ユーザー向け:3,080円)が先行発売、12/6にパッケージ版(4,620円)とダウンロード版(通常版:3,740円)が発売されるそうです。

_ある意味で驚くべき情報であります。このご時世にPC家計簿ソフトのメジャーバージョンアップが行われるとは…!

_入力UIの改良はアナウンスされていますが、筆者が注目するのは「データインポート機能はどうなるんだよ?」の一点。ここは現時点では不明。

_現行製品たる「てきぱき家計簿マム9」はOFXファイルでしかデータをインポートできず(2020/05/16「てきぱき家計簿マム9」に他の家計簿アプリのデータを変換してインポートする(前篇) 参照)、データを投入するのは相当な苦行です。OFXファイルが我が国では定着せず、金融機関サイトも取り扱わなくなってかなり経っていることを考えると、2022年に出現する新バージョンがOFXのみ対応のままであったら、これは不祥事ですよ。この点が改善されることを願ってやみません。


本件の続きはこちらです→

2022/11/07

マネーフォワードMEの無料プランにおける金融機関サイト連携可能数が10から4へ減少する件

_本日2022/11/07にマネーフォワードMEの運営側から届いたメールによりますれば、2022年12月7日から、無料プランにおける金融機関サイト連携機能の上限数が10から4に変更されるそうです。

_そのような判断に至った事情は公式を参照していただくとして、これはかなり痛いサービスダウンです。ユーザーひとりの連携数としては10あれば大抵の需要は満たせるでしょうが、4となると銀行口座1、クレジットカード1、電子マネー1、証券会社1で使い切ってしまいます。資産管理が可能なレベルではなく、家計改善効果を享受するには有料プランが必須になる流れです。

_こうなってくると、いよいよ気になるのが競合サービスたるZaim、Moneytreeの動向です。今のところ、両方とも無料プランでの金融機関サイト連携機能に上限はありません(データを外部に持ち出させないことで差別化している)。しかし、銀行とのAPI接続契約の費用負担が重いという事情は変わらないでしょう。いずれ、マネーフォワードMEと同様に、ユーザーを有料プランにより強く誘導するものと思われます。

_かつて無料サービスとは長続きしないと申し上げましたが、マネーフォワードMEも例外ではなかった…いや、10年続いたのはむしろ上出来だったと言えます。サービスに必要なコストを企業努力で吸収する時代はもはや終わりました。サービスによる恩恵を享受するならそれなりの対価を支払え、という考え方が、他のネットサービスと同様に家計簿アプリにも拡大してきただけのことです。ただ、すでに有料プランに加入しているユーザーの要望には、もっと迅速かつ誠実に対応していただきたいものですな。例えばこの件とか。

2022/11/01

マネーフォワードMEが競合製品と認識している家計簿アプリとは

_マネーフォワードMEのアプリは、ユーザーにしばしばアンケートを求めてきます。回答してもユーザー側にはメリットらしきものが無く、筆者としてはむしろ「どんな設問をしてくるのか?」という点が興味深いので回答するようにしています。

_最近のアンケートはプレミアムサービスに関するもので、その中で筆者が注目したのは↓の設問でした。

マネーフォワードMEが競合製品としているらしい家計簿アプリ

_Moneytree(←リンク先は当ブログの関連記事です。以下同様),Zaimはいわゆるアカウントアグリゲーションサービス(AAS)を備えたオンライン家計簿サービスの老舗としてライバル視されるのは当然。OsidOriも新興ながらAASを備えた有力な競合製品です。らくな家計簿 は、AASを備えていないものの全世界で1000万以上DLされており、筆者としても有力な家計簿アプリと見ています。

_しかし…シンプル家計簿(これはマネーフォワード側ではMoneyNoteのことを指しているつもりなのでしょう)が天下のマネーフォワードMEの競合製品足り得ているか?と見ると、リストアップされているのが不思議です。レシーピは何となく判るんですがね。

_そして謎を極めるのが「すぐ家計簿」。当Blogで名前が挙がったことは無く、Google Playで検索しても、最終更新は2017年3月13日で、本日時点ではすでに配信されていません(iOS版は配信されています)。マネーフォワードの運営は一体どういう意図でこれを挙げたのだろう…

_ちなみにOne Stockは、野村證券とマネーフォワードが提携して開発した資産管理アプリで、筆者としては おかねのコンパス と似たようなものだろうと思って、これまで取り上げておりませんでした。自分たちが他社と連携して開発したアプリを競合製品に挙げるというのもおかしなものでしょう。


_このように、家計簿アプリはアンケートひとつ取っても非常に面白いことが起こる世界です。これで回答者にもう少しメリットを享受させてくれればありがたいのですがね…

注目の記事

家計簿アプリとデータをやりとりする際のファイル形式のまとめ

_今回の主題は…家計簿アプリとデータをやりとりするときに使用するファイルの形式について、です。筆者がこれまで MFFマクロ に対応させてきた家計簿アプリは27種類(Money通帳とあっと家計簿は別カウント)。まず、家計簿アプリからエクスポートする方向では↓のようになります。...

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