2021/04/25

家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能に関する各論(マネーフォワードME・らくな家計簿・貯まる家計簿 篇)

 _2021/01/15「家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能の性能比較」をベースにした家計簿アプリ別各論は今回の第八弾で一応の最終回です(前回の記事はこちら)。オンライン家計簿アプリ「マネーフォワードME」と、Androidアプリ「らくな家計簿」・「貯まる家計簿」が対象です。

1.マネーフォワードME

_現時点におけるオンライン家計簿アプリ最大手のマネーフォワードME(ユーザー数1200万人と公言している)は、2018年12月に「ME」が付くと同時にデータのアップロード機能を廃止しやがりましたので、現時点ではデータのダウンロードのみが可能です(しかも有料機能!)。その方法は2020/07/23「マネーフォワードMEからダウンロードしたデータを他の家計簿アプリ向けに変換する」でご紹介したとおりで、この機能に対する筆者の評点は11点。口座別出納画面か家計簿画面でDLしたい月のデータを表示させてからDLするという手順であり、任意期間指定も絞り込み結果の出力もできないので、「あまり高機能ではない」と評せざるを得ないのです。

マネーフォワードからCSVファイルをダウンロードする

2021/04/18

家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能に関する各論(マイクロソフトマネー・マスターマネー篇)

_2021/01/15「家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能の性能比較」をベースにした家計簿アプリ別各論の第七弾(前回の記事はこちら)では「マイクロソフトマネー」と「マスターマネー6」の2本のPC家計簿ソフトを取り上げます。

1.マイクロソフトマネー

(1)マイクロソフトマネーへのインポート

_当Blogでは、2020/07/30「マイクロソフトマネーに他の家計簿アプリのデータをOFXファイルとして取り込む方法」において、

  • 【支払先/支払元】欄に取引先名を入れる(Mode1)
  • 【支払先/支払元】欄に費目情報を入れる(Mode2)

_の2つの運用法をご紹介しています。2021/01/15「家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能の性能比較」では、

  • Mode1運用でインポートする場合…評点37
  • Mode2運用でインポートする場合…評点33

_と、いずれも最も低性能の部類と評価しています。OFXファイルでしかインポートができず、取り込む手順も複雑で、取り込んだ後にも一つ一つのデータをちまちまと承認していく作業が必要になるためです。

_OFXファイルの最大の欠点は、取引に対して費目を明示的に指定できないことです。そのため、Mode1運用ではインポート後の取引データについて↓のように個々のデータに費目を振り分けねばなりません。

MSマネーにデータが取り込まれたが、費目はユーザーが全部指定するのだ

2021/04/11

Money通帳・あっと家計簿がバージョンアップ

_WindowsPC用家計簿ソフト「Money通帳(フリーソフト)」・「あっと家計簿(シェアウェア)」がバージョンアップされました。リンク先から開発元のページへ行けます。

Money通帳のバージョンアップ

_あっと家計簿の告知は↓のとおりです。本記事は2021/04/11に作成しておりますが、↓の日付は2021/04/14になっている…。これは2021/04/04の間違いのようです。

あっと家計簿のバージョンアップ

_2021年の祝日の移動(2021/01/09「家計簿アプリの2021年カレンダー祝日の修正状況(追記あり)」参照)に対応したほか、重要な動作の変更点として、口座の初期残高設定機能が追加されました↓。

あっと家計簿の口座初期残高設定機能

_PC家計簿ソフト冬の時代に地道にバージョンアップが行われるのは有り難いことですね。

2021/04/10

マネーフォワードMEのAIとやらはいつまでたっても賢くならない

_マネーフォワードMEには、連携先から取得したデータに基づいて費目を自動的に振り分ける機能をAIで実現していることになっているのですが、このAIがなかなか賢くなってくれません。

_筆者は食料品をあるネットスーパーで調達しておりまして、その発注情報をマネーフォワードMEと連携させています。買ったモノの品名が事細かに取り込まれるので、少々データ過多とはなるものの便利ではあります。しかし…

  • 「冷凍うどん」が「食費/食料品」ではなく「食費/外食」になる
  • 「ベビースターラーメン」が「食費/その他食費」ではなく「食費/外食」になる
  • 「スープカレーの素」が「食費/食料品」ではなく「食費/外食」になる

…という具合に、外食産業の名称に該当するものが食料品名に含まれていると、問答無用で外食に振り分けてくれるのです。これ、2年以上前に旧ブログでも指摘しておりまして、そのうちAIが鍛えられておかしな振り分けは無くなるだろうと期待していたのに、全然そうなってくれません。

_そもそも、この買い物はマネーフォワードMEが連携しているネットスーパーでしているのですから、ここでの支出が外食費になることなぞ有り得ないんですが…そして、そういうことを学習するのがAIってもののはずなのに、どうやら食わせているデータに「(データの出所たる)連携先」が含まれていないように思われるのです。

_定期的に発生する振替などは、数回もすれば自動的に振替に変換してくれるようになるので賢いのですけどねえ。費目の振り分けの精度向上のほうもよろしくお願いしますよ~。

2021/04/04

LINE家計簿がアカウントアグリゲーションサービスから撤退

_昨日、超久しぶりにLINE家計簿のアプリを起動しますと…

LINE家計簿からの金融機関連携機能廃止のお知らせ

_…2021/01/20にはすでに出ていた話なんですね…。

_2020/05/28「順番が前後しましたがLINE家計簿をレビューします」では、スクレイピングでの連携が高速であることを評価しておりました。それからわずか半年で、同方式で連携している金融機関が2020/11/30をもって全てサービス対象外となったことをお伝えする羽目になっています2020/12/07「LINE家計簿はその後どうなったのか?」

_LINE家計簿のアカウントアグリゲーションサービス(AAS)は株式会社ミロク情報サービスの子会社が運営する"Account Tracker"を経由して実装されていたことが某ブログの記事から判明しております。そのフィーについてLINEと同社との間で折り合いがつかなかったものと思われますが、それから2ヶ月も経たずに、APIで連携する金融機関も(LINE関係を除き)全て対象外となることが表明され、AASから全面撤退することになったわけです。

_なんとも凄まじいスピードでのサービス変更ですが、LINE家計簿は2018年11月リリースで、まだヘビーユーザーが定着する前であった(と思われる)ことから、大勢のユーザーに大影響を与える前に舵を大きく切り直したのでしょう。

_ところで、LINEについてはご存じのように「ユーザーの個人情報が中国の会社からアクセス可能な状態になっていた」事件が波紋を呼んでいます2021/03/17に発覚。LINE家計簿のAASからの撤退はその前に表明されていますが、例の事件が発生した時点で表明されていなければ…当然ながら「LINEにAASをやらせていていいのか?」という話になったであろうことは想像に難くありません。その意味では絶妙なタイミングでの方針転換であったと言えます。な~んか出来すぎた話だな、という感じもしますがね…。

注目の記事

家計簿アプリとデータをやりとりする際のファイル形式のまとめ

_今回の主題は…家計簿アプリとデータをやりとりするときに使用するファイルの形式について、です。筆者がこれまで MFFマクロ に対応させてきた家計簿アプリは27種類(Money通帳とあっと家計簿は別カウント)。まず、家計簿アプリからエクスポートする方向では↓のようになります。...

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