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2025/04/29

「かけ~ぼ」V1.55以降にデータをインポートする方法(その4/4)

 これまで、「かけ~ぼ」V1.55以降にデータをインポートする方法について、その1/4その2/4その3/4 と連載してまいりました。今回は、MFFマクロ(V2.70以降)がどのようにデータ変換を行っているのか、を解説します。

13.振替取引

 当Blogでは、MFF形式データに関して、固定ページ:MFF形式とMFFマクロのデータ変換処理について で

6.口座に種別は無い

現金、電子マネー、ポイント、銀行口座、証券口座、クレジットカード、通販など、ありとあらゆる資産は全て口座として取り扱い、一切区別しません。よって、電子マネーで電子マネーをチャージする、といった通常は有り得ない取引も表現できます。

 このように述べております。一方、「かけ~ぼ」というアプリは、帳簿・デビットカード・クレジットカード・電子マネーを明確に区別します。この大きな違いを吸収するのがMFFマクロのMFF2KKB()というサブルーチンです。

 まず、帳簿・デビットカード・クレジットカード・電子マネーのそれぞれから帳簿にお金を振り返る取引からです。

 「かけ~ぼ」では、帳簿→帳簿の振替取引にのみ「帳簿間送金」という標準機能があります。しかし、デビットカード・クレジットカード・電子マネー→帳簿 の振替となると…「かけ~ぼ」はこの3種類のカード類はいずれも支出しか記帳できませんので、2025/04/26 「かけ~ぼ」V1.55以降にデータをインポートする方法について(その1/4)で費目に追加した「振替支出」・「振替収入」を活用して、カードからの支出を「振替支出」、帳簿への収入を「振替収入」として分割して記帳するように変換します。

MFF2KKBの動作チャートcase10-13 振替取引

2025/04/28

「かけ~ぼ」V1.55以降にデータをインポートする方法(その3/4)

 今回の記事は、前回の続きで、ACF機能を活用して、MFF形式データの口座名・費目を「かけ~ぼ」に定義済みのものに整えたところから始まります。

9.MFFマクロ(V2.70以降)の第二回動作

 続いて、D1セルを「かけーぼ」に合わせた状態で今度は(ACF機能ではなく)MFFマクロを動作させると↓、

MFF形式データをかけ~ぼ形式に変換する

2025/04/27

「かけ~ぼ」V1.55以降にデータをインポートする方法(その2/4)

 今回は、前回の記事で、「かけ~ぼ」アプリ側で費目・帳簿・カードに関する必要な設定を終え、バックアップ機能でそれらのデータを所定のフォルダ内に格納した、という状況から始まります。

5.バックアップデータのコピー

 Dropboxフォルダ>アプリフォルダ>「かけ~ぼ」フォルダ内の全ファイルを、Dropboxフォルダ>アプリフォルダ>「かけーぼ」フォルダ(存在しなければ作成する)にコピーします。これは、「かけ~ぼ」というフォルダ名が、MFFマクロを動作させるときにエラーを起こすためです。

6.syukujitsu.csvを「かけーぼ」フォルダに入れる

 内閣府HPで配布されている、休日・祝日リストsyukujitsu.csvをダウンロードして、Dropboxフォルダ>アプリフォルダ>「かけーぼ」フォルダにコピーします。前回の記事で述べましたように、「かけ~ぼ」V1.55以降にデータをインポートするには、クレジットカードの利用額の引落し取引のデータをMFFマクロででっちあげなければなりません。その引落し日(=請求日)が休日・祝日であった場合に、請求日をその前後の平日にズラす処理が必要になります。その処理のためにこのファイルが必要になります。

 2025年3月時点のsyukujitsu.csvでは2026/11/23の勤労感謝の日まで登録されています。ただし、年末年始やお盆のように、法定祝日以外に、社会通念として祝日的に扱われている日は含まれていません。このデータを活用しても、請求日のズラし処理が誤っている危険性は残っているので、 「かけ~ぼ」にデータを投入した後はユーザーがしっかりチェックする必要があるでしょう。

7.「かけ~ぼ」にインポートしたいMFF形式データを用意する。

  今回のサンプルデータ↓は、2025/03/10~2025/03/25の16日間に、「かけ~ぼ」で考えられる計16種類の取引パターンを含んでいます(メモ欄を参照のこと)。ただし、口座名や費目は、「かけ~ぼ」に定義済のものとは合致させていません(注:費目を少々弄っており、クレジットカードの場合は先頭に★を付けている)

MFF形式データにACFを適用する

2025/04/26

「かけ~ぼ」V1.55以降にデータをインポートする方法(その1/4)

 長らくお待たせしました。MFFマクロV2.70以降を使って、Android家計簿アプリ「かけ~ぼ」の現バージョンにデータをインポートする方法を解説します。なお、「かけ~ぼ」の基本事項については 2020/06/01 誰も教えてくれない「かけ~ぼ」での家計管理法(前篇) からの連載記事を参照して下さい。

1.費目構成の準備

 「かけ~ぼ」は、複数の帳簿を管理可能で、しかも帳簿毎に費目構成を変えることができるという特徴があります。しかし、MFFマクロでデータを運用するなら、全帳簿で共通の費目を使用し、そのうえで「その他支出」 「振替支出」 「その他収入」 「振替収入」を追加してください。↓は筆者なりの設定例です。

「かけ~ぼ」の費目の設定例

2025/03/31

データをインポート可能な家計簿ソフト/アプリの「マイナスの金額」への対応状況まとめ

 2025/02/26 MFFマクロV2.70改修の進捗状況 で触れました、「データをインポート可能な」家計簿ソフト/アプリ別の「マイナスの金額」への対応状況を更新します。結論から言えば、「かけ~ぼ」がマイナスの金額を計上できることがはっきりしただけです。

 ただ、「かけ~ぼ」の場合は、マイナスの金額を計上できなければ、クレジットカードやデビットカードの返金といった特殊な取引をインポートできない(いずれそのうち気が向いたら解説します)ので、これは重要な事実です。

家計簿アプリがマイナスの金額を受け付けるか?

 ×がついている「DARUMA家計簿」と「MoneyPro」に関して、MFFマクロV2.70では、インポート用データを出力する際、MFF形式の「支出欄」および「収入欄」にマイナスの金額が入っている場合には、当該のセルを赤で塗って、修正できるまでデータ出力をしないようにしています。

 ?がついている「Dr.Wallet」・「オンライン家計簿うきうき」・「ゆう子の家計簿」については課金しなければ調査ができないため、不明のままとしています。MFFマクロV2.70では、これらにインポートするためのデータ出力の際には、マイナスの金額が入っていても警告するだけで、データ出力そのものは行います。ユーザー各位でインポートを試していただき、たこぶつまで情報をお寄せください。

 〇がついている家計簿ソフト/アプリについても、マイナスの金額に対して警告はしますが、データ出力は行います。

2025/03/15

MFFマクロV2.70改修の進捗状況その後~「かけ~ぼ」に悩まされています

 2025/02/26 MFFマクロV2.70改修の進捗状況 の続報です。正直なところを申し上げますと、「かけ~ぼ」への対応に非常に手間取っております。

 「かけ~ぼ」は2020年8月にV1.52.0に更新され、その際にバックアップ機能で"出力"するファイルが増えました。このあたりは 2020/09/27 「かけ~ぼ」V1.52以降のデータを他の家計簿アプリ向けに変換する(前篇) で述べたとおりです。

 この時点で、筆者は「かけ~ぼ」がバックアップ機能で"入力"するファイルは変わっていない、と認識していました。ところが…今回、MFFマクロにおいてMFF形式→「かけ~ぼ」のデータ変換を行う"MFF2KKB"というサブルーチンを改修し、「かけ~ぼ」へのインポート(バックアップ復元)を試みたところ、全然うまくいきません。その原因を探っていくと、どうやら、「かけ~ぼ」は2021年7月のV1.55.0への更新の際に、バックアップ機能で"入力"するファイルを、それまでの"cashbook.csv"から"cashbook_all.csv"に変更したらしいのです。

 つまり、2021年7月から現在まで3年半もの間、MFFマクロで「かけ~ぼ」へのデータインポートはできない、という状況が続いていたわけです。しかし、その知らせを筆者がいただけていない、ということは…なんだか泣けてくる結論が出てきます。

 しかも、MFF2KKBはかなり大規模な再改修が必要です。その結果としての「かけ~ぼ」へのデータインポートの方法も、シンプル家計簿MoneyNoteに似た方法になる見込みです2024/01/23 シンプル家計簿MoneyNoteにデータをインポートできるようにしたぜ(データ修正篇) からの連載記事を参照してください)。つまり、かなり面倒なものになるでしょう。

 この際、「かけ~ぼ」へのインポート方法の提供を諦める、ということを含めて、やり方を検討したいと思います。MFFマクロV2.70の公開はもうしばらくお待ちありたく。

 

2022/12/01

MFFマクロV2.41公開 てきぱき家計簿マム10へのCSVファイルインポートに対応

_MFFマクロ Version2.41の旧版に対する変更点は以下のとおりです。

1.てきぱき家計簿マム10のCSVファイルインポート機能に対応

 2022/11/23【速報】てきぱき家計簿マム10はCSVファイルのデータインポートができるようになりました【朗報】に対応したCSVファイルを出力する機能を新設しました。詳細はいずれ解説します。

2.らくな家計簿の新PC家計簿から出力したデータファイルに対応

 こちらはまだ当Blogではご紹介しておりませんでしたが、らくな家計簿のPC家計簿機能がリニューアルされた(旧版に関する記事はこちら)に伴い、新PC家計簿から出力されるExcelファイルの中身が従来と微妙に異なっているため、新たに対応しました。こちらも詳細はいずれそのうち解説します。

3.かけ~ぼ からバックアップ出力したcashbook_all.csvを変換する際にコンパイルエラーが発生する場合があったのを修正

 2020/09/27「かけ~ぼ」V1.52以降のデータを他の家計簿アプリ向けに変換する(前篇)について、読者の方からMFFマクロ動作時にコンパイルエラーが発生する旨をお知らせいただきまして対応しました。原因は、筆者が手を抜いてマクロプログラムをExcelの「マクロの記録」から得た際に、未公開の仕様に基づくパラメータが含まれており、それがコンパイルエラーを誘発していた、というものです。


 以上の変更により、動作概念図も新しくしました↓。

    MFFマクロV2.41の動作概念図

    _ソースリストと導入方法はこちらのページ、導入済のマクロプログラムの更新方法はこちらのページをご覧ください。

    2021/03/20

    家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能に関する各論(おカネレコ・かけ~ぼ篇)

    _2021/01/15「家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能の性能比較」をベースにした家計簿アプリ別各論の第五弾(前回の記事はこちら)は「おカネレコ」「かけ~ぼ」の2つのAndroidアプリを取り上げます。

    1.おカネレコ

    _「おカネレコ」はノーマル版と、上位版たる「おカネレコプラス」の2つのアプリがありますが、「おカネレコプラス」はMoneytree-LINK(Moneytreeが提供するアカウントアグリゲーションサービス。2020/06/16「今から使ってみる人のためのMoneytree入門」参照)を介した金融機関口座連携機能のみがあり、現在のところデータをインポートすることもエクスポートすることもできません。

    _「おカネレコ」にしても、データはインポートできないので、評価対象はエクスポート機能のみで評点=9。出力対象のデータを絞り込む機能が無いのが痛いが、致命的な欠点も無い、というスコアです。ただし、エクスポートは有料機能となります。筆者は無料であるか有料であるかは先の記事では評価指標としていませんが、クラウド会員480円/月(3,000円/年)では、他の機能も使えるようになるもののかなり割高感があります。

    エクスポートの手順
    おカネレコ(有料版)でのデータエクスポート手順

    2021/01/09

    家計簿アプリの2021年カレンダー祝日の修正状況(追記あり)

    _2021/01/04「家計簿アプリのカレンダーを修正しましょう」で述べた件ですが、これまで当Blogで取り上げた家計簿アプリの対応状況は↓のようになります。改めてまとめてみると、カレンダー機能って結構アプリごとの差異が大きいんですね…。

    1. (Android・Web)Dr.Wallet…カレンダーに祝日を表示できるが、修正されていない
    2. (Android)LINE家計簿…カレンダーに祝日を表示できるが、修正されていない
    3. (PC)MoneyProカレンダーに祝日を表示する機能が無い
    4. (Android・Web)Moneytree…カレンダー機能が無い
    5. (PC)Money通帳…カレンダーに祝日を表示できるが、修正されていない
    6. (Android)OsidOriカレンダーに祝日を表示する機能が無い 
    7. (Android・Web)Zaimカレンダーに祝日を表示する機能が無い
    8. (PC)あっと家計簿…カレンダーに祝日を表示できるが、修正されていない
    9. (PC・Web)うきうき家計簿…カレンダーに祝日を表示できるが、修正されていない※
    10. (Android)おかねのコンパス…カレンダー機能が無い
    11. (Android)おカネレコ…カレンダーに祝日を表示できるが、修正されていない
    12. (Android)かけ~ぼ…カレンダーの祝日が修正されている※
    13. (PC)がまぐち君…祝日を表示できるが、修正は手動で行う※
    14. (PC)てきぱき家計簿マム…カレンダーに祝日を表示できるが、修正されていない修正された
    15. (PC)マイクロソフトマネーカレンダーに祝日を表示する機能が無い
    16. (PC)マスターマネー…カレンダーに祝日を表示できるが、修正されていない
    17. (Android・Web)マネーフォワードMEカレンダー機能が無いカレンダーに祝日を表示する機能が無い
    18. (Android)らくな家計簿カレンダーに祝日を表示する機能が無い
    19. (Android)貯まる家計簿…カレンダーの祝日が修正されている※

    2020/09/28

    「かけ~ぼ」V1.52以降のデータを他の家計簿アプリ向けに変換する(後篇)

    _前回に引き続き「かけ~ぼ」V1.52以降のデータをMFF形式(中間形式)を経て他の家計簿アプリ向けに変換する方法を解説します。


    3.「かけ~ぼ」側の操作

    _「かけ~ぼ」のAndroidアプリとDropboxを例にします。↓カレンダー画面左上のメニューボタンで表示されるメニューから【設定】を選択し、表示されるメニューの最下方にバックアップ機能があります。接続状況が”接続中”の状態で、文字コードをShift-JISに設定して(UTF-8にするとExcelで読み込んだ際に文字化けします)、【CSV出力】を叩いてください。 

    かけ~ぼ側のデータ出力操作

    _「かけ~ぼ」アプリがDropboxのサーバーへのアクセスを完了すると、ユーザーのPCのDropboxフォルダとサーバーが同期され、Dropboxフォルダ>「アプリ」フォルダ>「かけ~ぼ」フォルダ内に前回解説した9つのCSVファイルが格納されます。

    2020/09/27

    「かけ~ぼ」V1.52以降のデータを他の家計簿アプリ向けに変換する(前篇)

    _2020/09/23「「かけ~ぼ」に新バージョンが出現していた…!」でお伝えしましたとおり、「かけ~ぼ」が出力するデータファイルが変更されたため、「かけ~ぼ」V1.52に対応した新しい記事をアップいたします。旧記事はこちらです。


    1.「かけ~ぼ」が出力するCSVファイル

    _「かけーぼ」は、ユーザーのDropboxのサーバーフォルダ内に「アプリ」およびその中に「かけ~ぼ」というフォルダを作成し、以下の9つのCSVファイルを格納する機能があります(Google Driveも対象となっていますが解説は割愛します)。このファイル群は、本来はスタンドアロンの家計簿アプリである「かけ~ぼ」のバックアップ手段として出力されるものですが、当Blogではこれらを利用して他の家計簿アプリとのデータ変換を行います。

    • budget.csv(予算設定)
    • ※card.csv(クレジットカードおよび電子マネーの設定)
    • ※cashbook.csv(家計簿の取引データ本体)
    • ※cashbook_all.csv(家計簿の取引データをより充実させたもの。かけ~ぼV1.52から追加された)
    • ※codeName.csv(帳簿のコード番号と名称の紐付けデータ)
    • dailymemo.csv(日記のデータ)
    • fixdata.csv(正体不明)
    • ※items.csv(費目の名称、描画色などのデータ)
    • preference.csv(「かけ~ぼ」の設定)

    _この中で、データ変換処理に直接関係するのは ※ のついた5つです。

    _ちなみに、出力先となっている「かけ~ぼ」というフォルダ名は非常に不適切です。Excelでこのフォルダ名を参照すると「かけ?ぼ」となってしまい、様々な処理の場面でエラーを発生させる原因になりますので、筆者はこのフォルダと並列に「かけーぼ」というフォルダを作って、そちらに全ファイルをコピーして操作しています。 ここは新バージョンでも改善されなかった…!

    (1)card.csv

    _クレジットカードおよび電子マネーの設定データのファイルです↓。【登録タイプ】の列が重要で、

    • 0:「利用日に登録」するクレジットカード
    • 1:「請求日に登録」するクレジットカード
    • 2:電子マネー

    _となっているようです。

    _また、↓の例では01財布・02財布という電子マネーが入っていますが、これは筆者が現金を電子マネーとして取り扱う実験をした後に削除したはずのもので、「並び順」=-99というのがそれを示しているようです。「かけ~ぼ」も削除したふりをして実は非表示にしているだけなんだな~というのがこれで判るわけです(代表的な例ではZaimもこういう処理をしています)。

    card.csv

    2020/09/26

    「貯まる家計簿」および「かけ~ぼV1.52」対応のMFFマクロV2.10を公開しました

    _…タイトルだけで十分伝わるような気もしますけど、MFFマクロ V2.10を公開しました。本来は「貯まる家計簿」対応ということでV2.09にするつもりだったのです。そこへ「かけ~ぼ」の新バージョンが割り込んできたので公開が遅れてしまいました。

    _ただし、「貯まる家計簿」の動作確認の中で、ACFの処理時間が長すぎるのに頭に来て、その点の改良を同時に果たせたのは良かったですね。

    2020/09/23

    「かけ~ぼ」に新バージョンが出現していた…!

    _先日、久しぶりに「かけ~ぼ」アプリを開いて、アップデートがあったか確認したら…重要な仕様変更がなされていました。

    「かけ~ぼ」のアップデート情報

    _早速試してみますと、2020/06/03「「かけ~ぼ」のデータを、他の家計簿アプリ向けに変換する(前篇)」で述べた8つのファイルに、新たに9つめとなる cashbook_all.csv なるファイルが追加で出力されるようになっています。中身をまだ詳細に検討できていませんけど、これまでMFFマクロが参照していたファイルは変更されていないので、致命的な変更とはなっていないようです。

    _今後、当Blogでも対応するか否かを含めて、続報はまた改めて。

    2020/06/15

    「かけ~ぼ」に、他の家計簿アプリのデータをインポートする(後篇)

    _前々回前回と「かけ~ぼ」へのデータのインポート方法について解説してまいりました。今回は、その際にMFFマクロがどのような処理を行っているか、について解説します。


    1.MFF2KKBサブルーチンの処理について

    (1)最初っから愚痴ってしまいますと

    _これまで述べてきましたとおり、「かけ~ぼ」は非常に独特な動作をする家計簿アプリです。一般的な家計簿アプリであれば、銀行口座、電子マネー、クレジットカード等は一つの資産として扱い、通常の取引は、それぞれの資産からの収入・支出・振替として記帳します。ところが「かけ~ぼ」はそうではなく、電子マネーおよびクレジットカードは、”帳簿”からの「支払い方法」として「お金の動きが実際にはいつ発生するか」というキャッシュフローの把握に活用するだけの概念になっています。

    _そのため、「かけ~ぼ」⇒MFF形式の変換では、

    • 「ある”帳簿”から電子マネーまたはクレジットカードを使って支払った取引」を→
    • 「電子マネーまたはクレジットカードという資産口座から支出した取引」に変換する

    _という処理でよかったのです(これも結構面倒でした)が、逆方向の MFF形式⇒「かけ~ぼ」の変換では、

    • 「電子マネーまたはクレジットカードという資産口座から支出した取引」を→
    • ある”帳簿”から電子マネーまたはクレジットカードを使って支払った取引」に変換する

    _という処理になり、ある"帳簿"という「本来のMFF形式データには無い情報」をユーザーに補完してもらう手順を踏まなければなりません。

    2020/06/14

    「かけ~ぼ」に、他の家計簿アプリのデータをインポートする(中篇)

    _前回の記事で、MFF形式のデータをMFFマクロで「かけ~ぼ」の cashbook.csv として出力するところまでは解説しました。今回は、そのデータをスマホの「かけ~ぼ」に取り込む方法を解説します。


    1.バックアップを復元します

    _当Blogにて実践している「かけ~ぼ」へのデータインポートは、もともと「かけ~ぼ」のデータをDropboxにバックアップしたファイルを復元する過程を利用しています。よって、cashbook.csvをスマホの「かけ~ぼ」に取り込ませるには、↓のようにバックアップ機能にアクセスします。

    2020/06/13

    「かけ~ぼ」に、他の家計簿アプリのデータをインポートする(前篇)

    _「かけ~ぼ」に関する前回の記事では、データのエクスポート方法を解説しました。今回からは、その逆で「かけ~ぼ」へのデータインポートの方法について述べます。MFFマクロの機能としては2ヶ月ぐらい前に開発してあったのですが、何せ「かけ~ぼ」はデータの取り扱いや記帳の考え方に非常に独特なものがありまして…解説記事を書くのが億劫だったためこの時期にまで繰り下がってしまいました。


    1.「かけ~ぼ」にデータを食わせるには準備が必要です

    1. 「かけ~ぼ」アプリの「全体設定」で、【費目を帳簿ごとに設定】の項目をOFFにしてください。   
    2. 「かけ~ぼ」アプリに、支出費目として「その他支出」を、収入費目として「その他収入」を追加して下さい(↓の画面)。これらの費目は「かけ~ぼ」では記帳できない種類の取引を強引に記帳するために使用します。
    3. 「かけ~ぼ」アプリで、ユーザーのPCのDropboxフォルダ(一般的な環境であれば"C:\Users\(ユーザー名)\Dropbox\アプリ\かけ~ぼ"になります)にデータをバックアップしてください。具体的な操作は「かけ~ぼ」のデータを他の家計簿アプリ向けに変換する(後篇)を参照されたく。
    4. 上記の"C:\Users\(ユーザー名)\Dropbox\アプリ\かけ~ぼ"をそっくりそのままコピーした"C:\Users\(ユーザー名)\Dropbox\アプリ\かけーぼ"というフォルダを作成してください。”かけ~ぼ"というフォルダ名は""がいろいろ不具合を発生させる原因となるためです。
    「かけ~ぼ」に費目を追加する

    _なお、今回の記事では、2020/06/03「「かけ~ぼ」のデータを他の家計簿アプリ向けに変換する(前篇)」でご紹介した帳簿・クレジットカード・電子マネーの設定を大前提とします。よって、以下の例を実施する際の各種ファイルの内容も、この記事で示したものになっています。

    2020/06/04

    「かけ~ぼ」のデータを、他の家計簿アプリ向けに変換する(後篇)

    _前回に引き続き、「かけ~ぼ」のデータをMFF形式(中間形式)を経て他の家計簿アプリ向けに変換する方法を解説します。

    _【2020/09/25追記】 2020年08月16日に「かけ~ぼ」はV1.52にバージョンアップされ、本記事の内容は古くなってしまいました。新バージョンに対応したこちらの記事を参照してください。


    3.「かけ~ぼ」側の操作

    _「かけ~ぼ」のAndroidアプリとDropboxを例にします。↓カレンダー画面左上のメニューボタンで表示されるメニューから【設定】を選択し、表示されるメニューの最下方にバックアップ機能があります。そこでDropboxのIDとパスワードを予め設定した状態(接続状況が”接続中”になる)で、文字コードをShift-JISに設定して(UTF-8にするとExcelで読み込んだ際に文字化けします)、【CSV出力】を叩いてください。 

    かけ~ぼ側のデータ出力操作

    _「かけ~ぼ」アプリがDropboxのサーバーへのアクセスを完了すると、ユーザーのPCのDropboxフォルダとサーバーが同期され、Dropboxフォルダ>「アプリ」フォルダ>「かけ~ぼ」フォルダ内に前回解説した8つのCSVファイルが格納されます。

    2020/06/03

    「かけ~ぼ」のデータを、他の家計簿アプリ向けに変換する(前篇)

    _今回は(前回の記事はこちら)、いよいよ「かけ~ぼ」からデータをエクスポートする方法を解説します。

    _【2020/09/25追記】 2020年08月16日に「かけ~ぼ」はV1.52にバージョンアップされ、本記事の内容は古くなってしまいました。新バージョンに対応したこちらの記事を参照してください。


    1.「かけ~ぼ」が出力するCSVファイル

    _「かけーぼ」は、ユーザーのDropboxのサーバーフォルダ内に「アプリ」およびその中に「かけ~ぼ」というフォルダを作成し、以下の8つのCSVファイルを格納する機能があります(Google Driveも対象となっていますが解説は割愛します)。このファイル群は、本来はスタンドアロンの家計簿アプリである「かけ~ぼ」のバックアップ手段として出力されるものですが、当Blogではこれらを利用して他の家計簿アプリとのデータ変換を行います。

    • budget.csv(予算設定)
    • ※card.csv(クレジットカードおよび電子マネーの設定)
    • ※cashbook.csv(家計簿の取引データ本体)
    • ※codeName.csv(帳簿のコード番号と名称の紐付けデータ)
    • dailymemo.csv(日記のデータ)
    • fixdata.csv(正体不明)
    • ※items.csv(費目の名称、描画色などのデータ)
    • preference.csv(「かけ~ぼ」の設定)

    _この中で、データ変換処理に直接関係するのは ※ のついた4つです。

    _ちなみに、出力先となっている「かけ~ぼ」というフォルダ名は非常に不適切です。Excelでこのフォルダ名を参照すると「かけ?ぼ」となってしまい、様々な処理の場面でエラーを発生させる原因になります(次回に触れます)。開発元には是非とも変更していただきたいところです。

    _さらに言えば…スマホアプリにDropboxの全アクセス権を委ねてしまうというのは、実はかなり度胸が要ります。開発元は非推奨としているものの、SDカードへの保存を心がけた方がいいかもしれませんね。

    (1)card.csv

    _クレジットカードおよび電子マネーの設定データのファイルです↓。【登録タイプ】の列が重要で、

    • 0:「利用日に登録」するクレジットカード
    • 1:「請求日に登録」するクレジットカード
    • 2:電子マネー

    _となっているようです。

    _また、↓の例では01財布・02財布という電子マネーが入っていますが、これは筆者が現金を電子マネーとして取り扱う実験をした後に削除したはずのもので、「並び順」=-99というのがそれを示しているようです。「かけ~ぼ」も削除したふりをして実は非表示にしているだけなんだな~というのがこれで判るわけです(代表的な例ではZaimもこういう処理をしています)

    card.csv

    2020/06/02

    誰も教えてくれない「かけーぼ」での家計管理法(後篇)

    _前回に続くAndroid/iOS向け家計簿アプリ「かけーぼ」のレビュー後篇は、電子マネーの解説から始めます。


    6.電子マネーとチャージの取扱い

    _「かけ~ぼ」における電子マネーは「現金またはクレジットカードからのチャージでしか金額を増やせない特殊な口座」として取り扱われます。また、クレジットカードと同様に、利用額はカレンダー画面に薄い赤文字で表示され、チャージした日にチャージ額が支出として赤文字で表示されます。

    _例えば、ある電子マネーAに、2020年1月31日にクレジットカードAから10,000円をチャージしたとします↓。

    電子マネーAに、2020年1月31日にクレジットカードAから10,000円をチャージ

    _1月31日にチャージした10,000円が支出として計上されます。ただし、これも薄赤文字で表示される参考額の扱いです↓。なぜなら、このチャージは前述した「登録タイプ=請求日に登録」としたクレジットカードAから行ったためです。

    1月31日にチャージした10,000円が支出として計上されます

    _その後、2月5日に1,000円、2月10日に500円、2月15日に1,000円を使ったとしたら…電子マネーAからの2月分の支出に合計2,500円が計上されるのが普通の家計簿の動作というものでしょう。ところが「かけ~ぼ」はそうではなく、この2,500円分はカレンダー上に薄赤文字で表示され、2月の支出額には含まれないのです↓(月間合計欄の支出が0になっている)

    2020/06/01

    誰も教えてくれない「かけ~ぼ」での家計管理法(前篇)

    _今回から、Android/iOSの家計簿アプリ「かけ~ぼ」の連載を始めます。当Blogで取り上げる、ということはデータのCSV出力が可能とはなっているのですが…例によって実用的であるかどうか、が気になるところです。

    1.基本的な"使い方"はここに

    _「かけ~ぼ」はマニュアルなぞ見なくても使えるアプリを目指しているそうなので、現在のところオンラインマニュアルは見当たらず、ヘルプにもわずかなFAQしか入っていません。ネット上の記事は↓のようなものがあります、が、いずれも筆者が必要とする情報は見つけられませんでした…

    _なお、かけ~ぼには有料版は無く、広告が常時表示される無料版のみとなっています。

    2.「かけ~ぼ」の費目構成

    _家計簿アプリのレビューをするならまずは費目構成からですね。デフォルトではこのようになっています↓。

    かけーぼの費目構成

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