2025/04/28

「かけ~ぼ」V1.55以降にデータをインポートする方法(その3/4)

 今回の記事は、前回の続きで、ACF機能を活用して、MFF形式データの口座名・費目を「かけ~ぼ」に定義済みのものに整えたところから始まります。

9.MFFマクロ(V2.70以降)の第二回動作

 続いて、D1セルを「かけーぼ」に合わせた状態で今度は(ACF機能ではなく)MFFマクロを動作させると↓、

MFF形式データをかけ~ぼ形式に変換する

 バックアップファイルを格納しているフォルダを尋ねるダイアログが現れます(状況によっては現われないこともあります)↓。フォルダを指定すると↓↓、

かけ~ぼ関連ファイルのフォルダの指定

かけ~ぼ関連ファイルのフォルダの指定その2

 MFF形式データのワークシートの次に「かけーぼ」というワークシートが新設され、そこに「かけ~ぼ」のcashbook_all.csvの形式に変換したデータが展開されます↓。

かけ~ぼのcashbook_all_csv形式をワークシートに展開

10.cashbook_all.csvのデータ修正

  ただし、このデータ↑では、E列「費目名」とH列「帳簿コード」に「不定」という黄色のセルがあり、これが残っている状態ではcashbook._all.csvはまだ出力しません。

 「費目名」欄が黄色になるのは、「かけ~ぼ」では本来的に記帳できない「デビットカード、クレジットカードおよび電子マネーへの収入」取引です。MFFマクロV2.70以降ではこうした取引をマイナスの金額の支出に変換しようとします。その際に支出の費目として何を指定するか? とユーザーに問い合わせているわけです。ここでは、準備段階で費目として追加した「その他支出」を指定しています。

 また、「帳簿」欄が黄色になるのは、電子マネーを使用した取引です。前述のとおり、「かけ~ぼ」では電子マネーは特に特定の帳簿と紐づけるようにはなっていないので、電子マネーの取引を記帳するたびに、どの帳簿での取引であるのかを個別に指定しなければなりません。ただし、ここで指定する帳簿を、現金や銀行口座のように「厳密に残高管理を行う」資産にしてしまうと、電子マネーの取引を記帳するたびに、月間の収支と資産の残高が連動しなくなるという事態に陥ります。そこで、当Blogでは、「かけ~ぼ」に電子マネーの取引を投入する際には、電子マネーの取引を紐づけるための専用の帳簿を指定することを推奨します。画面例では、前回の記事で帳簿として設定した「91電子マネー用」を指定しています。

かけ~ぼデータで不定となっている費目・帳簿を指定する

11.cashbook_all.csvの出力

  これらの黄色のセルのデータを「不定」から修正を終えたら、MFFマクロを再度動作させます↓(第三回動作、ということになります)とcashbook_all.csvを出力するわけですが…、cashbook_all.csvは「バックアップデータ」なので、これを「かけ~ぼ」側で復元すると、このファイルの中身「だけ」がデータとして取り込まれてしまいます。

 そこで、MFFマクロV2.70以降では、↓の画面のダイアログで【はい】を選択すると、既存のcashbook_all.csvに、MFFマクロが変換したデータを追加するようにしています。【いいえ】を選択すると、MFFマクロが変換したデータがそのままcashbook_all.csvとして出力されます。

cashbook_all.csvを出力

 MFFマクロが出力したcashbook_all.csvの中身は↓のようになります。

MFFマクロが出力したcashbook_all.csvの中身

12.「かけ~ぼ」側でデータを復元する

 MFFマクロが出力したcashbook_all.csvは「Dropbox>アプリ>かけーぼ」フォルダ内にあるので、これを「Dropbox>アプリ>かけ~ぼ」フォルダ内に上書きコピーします。DropboxがPCとスマホのフォルダの同期を終えたら(1分ほど待てば終わる)、「かけ~ぼ」側でデータを復元します↓。

復元の手順

 かけ~ぼにインポートしたデータをカレンダー画面で確認すると↓のようになります(全ての帳簿の合計を表示する設定にします)

かけ~ぼにインポートしたデータをカレンダー画面で確認する

 これらの取引データを3/10~3/25の16日間分並べると↓のようになります。黒で表示されている取引データ(カレンダー画面では収入なら青文字、支出なら赤文字になる)は3月分の収支計算に反映され、グレーで表示されているデータ(カレンダー画面では薄赤文字になる)は反映されません。

かけ~ぼにインポートしたデータはこのようになる

 今回は、MFF形式データとしては2025年3月の取引をインポートしていますが、前述のとおり、「かけ~ぼ」では3月の「クレジットカードでの支出」に対応した4月・5月の銀行引き落としのデータも同時にインポートしなければならず、MFFマクロV2.70ではそのようなデータも同時にでっちあげるようにしています↓。

 5/2の53ペンペンカードの利用額引落しは、このカードの本来の引落し日5/4が休日であり、そのような場合には直前の平日にズラす設定になっているためです。5/7の52プリプリカードの利用額引落しは、このカードが休日(本来は5/4だった)の引き落とし日を直後の平日にズラす設定なっているために発生しています。

 これらの引き落とし日のズラし処理もMFFマクロが行ったものです。ただし、今年のGWはこのような処理で良いものの、前述のとおり、祝日の判定に使用しているsyukujitsu.csvには、一般的に祝日として取り扱われる三が日やお盆休みが含まれていないので、ズラし処理がクレジットカード会社や銀行の営業日と合わないことがあります。そのようなときは、「かけ~ぼ」の機能を活用して引落し日を手動で修正しなければなりません。

2025年3月のカードによる支出が4月5月にどう反映されるか

 これで、MFF形式データ→「かけ~ぼ」へのインポートは完了しました。次回の記事では、MFFマクロV2.70以降の、データ変換処理について解説します。

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