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2025/05/05

「スマートレシート」でレシートの明細を読み込んで「てきぱき家計簿マム10」に取り込む方法(その2/2)

 今回は、前回の続きで、スマートレシートでレシートを読み込んだ明細データをPCに持ち込み、MFFマクロでデータ変換を行った直後から始まります。

4.てきぱき家計簿マムへのデータ取り込み

(1)てきぱき家計簿マム10側の準備

 「てきぱき家計簿マム10」に明細データを取り込む前に、ちょっとした準備が必要です。レシートを読み込んだ明細データを入れておくための専用のダミー口座を設定しておかねばなりません(初回だけ行えばOKです)

 これは他の家計簿ソフト/アプリでもよく使うテクニックで、クレジットカードや電子マネーでの支出額を、このダミー口座への振替として入力するわけです。このダミー口座では、レシートを読み込んで記帳した支出額と、クレジットカードや電子マネーからの収入額は常にバランスして、残高は0になるはずです。逆に、残高が0になっていない場合は「記帳していない買い物がある!」と判ります。筆者はこのダミー口座として「72明細分離用」という口座を使っていますが、まあ名前はそれと判ればテキトーで構いません。 

てきぱき家計簿マム10にレシートデータ用の口座を設定する

2025/05/04

「スマートレシート」でレシートの明細を読み込んで「てきぱき家計簿マム10」に取り込む方法(その1/2)

 当Blogでは、複数の家計簿ソフト/アプリ間でデータをやり取りするツールとしてMFFマクロを公開し、基本的な手順を解説しております。が、応用例を解説した記事はあまり多くはありません。最近では2022/09/17 Dr.Walletのデータを、順序が変わらないように「らくな家計簿」にインポートする方法を検討する(前篇)ぐらいでしょうか。

 今回は、ある読者の方のリクエストで、レシートをスマートフォンで撮影して認識させた取引データを、PCのてきぱき家計簿マム10にインポートする方法を解説します。過去の記事と重複するところも出てくるでしょうが、その点はご容赦を。概略の手順を示すと

  1. 「スマートレシート」でレシートを撮影し、「スマートレシート」で明細データをPCにメール送付
  2. メール送付した明細データをPCに保存
  3. PCのExcelでMFFマクロを動作させ、明細データを「てきぱき家計簿マム10」向けに変換
  4. 「てきぱき家計簿マム10」に、変換したデータをインポートする

 ということになります。今回は1.~3.までを取り扱います。4.は次回です。

1.スマートフォン側の操作

(1)スマートレシートをインストールする

 レシートの明細データをスキャンして家計簿データに変換するスマートアプリはいくつかありますが、今回の記事では「スマートレシート」を取り上げます。その理由は、データをアプリ外に持ち出せる機能が無料でサポートされているからです(他のアプリでは、そもそもその機能が無かったり、あっても有料だったりする)

 スマートレシートはiPhone版とAndroid版があり、ここでは後者を対象にします。詳細は2023/11/04 電子レシート「スマートレシート」試用レポート の記事から連載しておりますが、簡単に復習しましょう。

 インストールの手順は若干面倒です↓。

  1. Googleのプレイストアで「スマートレシート」と検索して、「スマートレシート」アプリをインストールする。
  2. 「スマートレシート」アプリを起動後、ID(携帯電話番号かメールアドレス)とパスワードを指定する(当然ながら両方ともメモっておく)
  3. Googleのプレイストアで「レシートスキャン」と検索して、「レシートスキャン」アプリをインストールする。
  4. 「レシートスキャン」アプリを起動する。インストール後の初回起動では、規約への同意と、IDおよびパスワード(スマートレシートアプリと同一にすること)・メールアドレス・性別・生年月を登録し、メールアドレスの生存確認と本人確認を行う。

 …このように、スマートレシートというサービスを使うには、スマートフォンに二つのアプリをインストールしなければなりません。

(2)「レシートスキャン」でレシートを撮影する

 「レシートスキャン」アプリは、二回目以降に起動すると、いきなりレシートを撮影する画面から始まるようになっています。レシートの撮影後、「読み取り結果編集」の画面で、レシートの合計金額と、読み取り結果の合計金額が合っていることを確認します(合っていない場合は撮影に失敗しているので画面左上の【キャンセル】でやり直す)

 合っている場合は、そのまま画面下部の【レシートを登録】をタップします。なお、この時点では、商品一つ一つの分類は「未登録」のままになっているはずですが、これは後に「てきぱき家計簿マム10」側で割り当てる場面がありますので、そのままで構いません。

 ここまで終わったら「レシートスキャン」アプリを閉じてください。

レシートスキャンでレシートを読み取る

2025/02/15

てきぱき家計簿マム10のデータインポート機能が改善されました

 2025/01/12 てきぱき家計簿マム10 振替取引データのインポート機能が再び不安定化? の続報です。最近のマム10のアップデートでバージョンは10.0.0097となり、データインポート機能における振替取引の取り込みが正常に行えるようになりました。

 ↓はアップデート後のデータインポート機能の画面です。以前は、↓のデータの2024/07/03の「11MSuicaから」の振替取引のところでエラーが出て処理が止まっていましたが、今回は処理は完結しています。この後、2024年7~9月の700件以上のデータも問題無く取り込めました。もっとも、先の「マム10」のエンバグ以前には出来ていたことなのですけどね。

 …ともあれ、マム10の重要機能が正常化したことは喜ばしきことです。開発元のサンテクの対応に大感謝です。

てきぱき家計簿マム10のデータインポート機能が改善された

2025/01/12

てきぱき家計簿マム10 振替取引データのインポート機能が再び不安定化?

 WindosPC向けの老舗家計簿ソフト「てきぱき家計簿マム10」は、2022年11月に「10」が発売され、これまでにも頻繁な更新が続けられてきましたが、最近のバージョンで、振替取引のデータをインポートする際の挙動が不安定化しているようです。

 「10」が登場した当初は、2022/12/04 てきぱき家計簿マム10にCSVファイルのデータをインポートする方法を解説しちゃいます(追記あり) で触れたように、振替取引をそのように認識できないバグがあり、その後のソフトウェアの更新で解消された、という経緯があります。しかし、先日、3ヶ月ぶりに家計簿データのインポートを試みますと…

てきぱき家計簿マム10が再び振替取引を取り込めなくなったらしい

 ↑の画面のように、2024/07/03の「口座振替」の取引データを取り込もうとしたところでエラーが発生するようになってしまいました。前回までのインポートでは発生しなかった現象です。現時点での「マム10」のバージョンは64bit版の10.0.0095です。

 しかも、このバグはかなり根深いものがあるようです。

 今回は2024年7月分の全データをインポートしようとして失敗しています。↑の状況で【続行】を叩くと、プログレスバーが表示されたままの状態で「電子明細の取込」ウィンドウの操作を継続できます。「てきぱき家計簿マム10」は、先の記事でも述べましたように「一度取り込んだデータを重複して取り込まないようにするための仕様」がいろいろと悪さをするので、このウィンドウの中で、取り込みに失敗しているデータを削除しなければなりません。

 ただ、これは単純な話ではない。↑の例では2024/07/03の最初の口座振替のデータがエラーを起こしているのですが、ここまでのデータを全て削除しても、実は「マム10」の内部には、この後に続く2024/07/31までのデータのゴミが残っているのです(これはユーザーには見えない)

 このゴミはどうやって削除するのか、というと…、「口座振替を含まないインポート用のダミーデータ」をでっち上げて、それをインポートするのです(筆者の場合は2024/07/01のデータだけにした)。すると、今度はそのダミーデータに続いて、↑でエラーを起こした「2024/07/03の振替取引」(これを振替Aとします)の次に含まれている振替取引(振替Bとします)までがウィンドウ上に表示され、再びその振替取引がエラーを引き起こします。そこで、また↑のウィンドウ上で取り込みに失敗したデータを全て削除して、また前述のダミーデータのインポートを試みて、振替Bの次の振替Cがエラーを発生させ、さらに取り込みに失敗したデータを削除して…ということを7月分全部のデータについて繰り返さなければなりません。

 これで、「マム10」内部に残ったインポート失敗データを全て削除したとしても、再び振替取引を含んでいるデータをインポートしようとすれば同じエラーでインポートに失敗します。「マム10」をインストールしたことのないWindowsPCにインストールして、データ的にまっさらな状態で試みても同様でした。

 このエラーを回避するには、MFFマクロの処理を書き換えて、振替取引データが「マム10」側で振替と認識されないようにして、インポート後にユーザー各位で全振替データを修正する、という対応をお願いしなければならないでしょう。これは「マム10」の大きな技術的後退です。

  「てきぱき家計簿マム」は、「一度取り込んだデータを重複して取り込まないようにするための仕様」に大きな問題を抱えています。インポートしたデータを家計簿に転記するかしないかを選択できるのは良いとしても、内部処理に不備があってこのような問題を起こすのでは本末転倒です。ここは、機能を削減して、インポートを試みたデータは問答無用で転記され、内部にゴミデータは残さない、という仕様に簡略化したほうが良いのではないか、と思います。

 今のPC家計簿ソフトの厳冬期にも開発を継続されているのは素晴らしいことではありますが、PC家計簿ソフトの優位点であるインポート機能が不安定になるのは極めて残念。サンテク側の迅速なご対応に期待するや切であります。

【追記】本件の続報はこちらです

2024/09/21

マムクラウド家計簿がサービスを終了するそうです

 こんにちは。たこぶつでございます。昨年同様、ここ最近は社命による強制ボランティアに従事しておりまして、ブログの更新が滞っておりましたが、先日、さる読者の方から連絡フォームで情報をいただきました。オンライン家計簿サービス「マムクラウド家計簿(←公式サイト)」が2024/11/26をもって終了するそうです。詳しくは公式サイトをご覧ありたく。

 2024/07/29に新規登録受付とスマホアプリの提供が中止されているので、それより前に予告はされていたのでしょう。

 PC家計簿ソフト「てきぱき家計簿マム」のオンライン版である「マムクラウド家計簿」について、当ブログでは無視を決め込んでおりました。筆者の過去記事2020/07/21 開発元も教えてくれないうきうき家計簿シリーズの全体像 の最終段を参照しますと…2017年8月のメンテナンスで大幅リニューアルを行ったところ、トラブルが頻発。1年以上経過した翌2018年11月に有料機能(300円/月だった)を無料開放し、2019年12月にはPC版(てきぱき家計簿マム9(←当Blogの最初の記事))からのデータ移行機能の不具合修正を断念…という悲惨な状況でした。これでは使えるサービスとして皆様にご紹介するわけにはいかない…

 ただし、運営元たるSANTECのサービス終了手順は誠実なもので、ユーザーが個別に申し込めば、これまで蓄積したデータをCSVファイルとしてダウンロードするサービスを提供するそうです(標準でCSVファイル出力機能は実装していなかった)。オンライン家計簿のサービス終了時のたたみ方、すなわち「難民政策」は事業者によってけっこう差が大きくて、詳しくは2021/09/26 LINE家計簿が2021年11月8日をもってサービス終了 で述べていますが、データのダウンロードサービスを一般告知せずにサイレントで提供したLINE家計簿とか、かなり出来の悪いデータを提供したKakeibonとか、あまり誉められない事例もあるのです。

 なお、「マムクラウド家計簿」からダウンロードしたデータの形式や構造は、筆者は把握していないので、このデータをMFF形式に変換するツールを提供することは今のところできません。ご要望をいただければ、できる範囲で対処したいと存じます。

【2024/10/19追記】マムクラウド家計簿→MFF形式 のデータ変換機能は、MFFマクロV2.58で対応しました。

2023/07/14

第4版 家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能の性能比較

_当Blogでは、これまでに家計簿アプリのデータ入出力機能についての性能比較を↓の記事で掲載しておりました。

_今回、評価項目の整理と、対象とする家計簿アプリの追加、および、アプリのアップデートによる評価の見直しを行いました。これはあくまでも筆者たる たこぶつ の独断と偏見と無知によるものですので、参考程度として決して鵜呑みにはしないようにお願いします。

第4版 家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能の性能比較

2022/12/17

てきぱき家計簿マム10のアップデートは絶対に適用してください

←てきぱき家計簿マム10関連の前回記事


_WindowsPC向け家計簿ソフト「てきぱき家計簿マム10」は、ユーザー向けメールマガジンによれば

>11月22日(火)から開始した「家計簿マム10 先行ダウンロード販売」では、
>初日からたくさんのご購入をいただき、誠にありがとうございました!

_とのことで、それに伴ってバグ報告も多く寄せられているようでして、早速アップデートが行われています(2022/12/17現在でVersion10.0.0016となります)「家計簿マム10 アップデートのご案内」を参照してください。体験版にも適用されます。

_前回の2022/12/04てきぱき家計簿マム10にCSVファイルのデータをインポートする方法を解説しちゃいます では、「マム10は口座振替取引を自動認識できないので、転記の際にユーザーが振替取引の振替元口座を指定しなければならない」と申し上げましたが、この問題も解消されております。これ、かなり重要な修正なのに、なぜか公式サイトでは修正項目に挙げていないんですよね…

_ま、とにかく喜ばしいことではあります。マム10のユーザーの皆さんには必ずアップデートを適用されたく。

2022/12/04

てきぱき家計簿マム10にCSVファイルのデータをインポートする方法を解説しちゃいます(追記あり)

てきぱき家計簿マム10 前回の記事


_2022/11/23 【速報】てきぱき家計簿マム10はCSVファイルのデータインポートができるようになりました【朗報】 に対応したMFFマクロV2.41を活用して、他の家計簿アプリで作成した取引データをマム10にインポートする方法を解説します。

1.マム10へのインポートにはACFが必須

_マム10は、CSVファイルに費目が書き込んであればインポート時にそのまま認識できるようになっております。しかし、マム10に登録されていない費目に対しては、ユーザーがひとつひとつ既存の費目に割り付けなければならず、しかもその際には学習機能なんてものはありません。口座名にしても同様です。

_つまり、インポートする前に、データの費目・口座名をマム10に設定済みのものに整えておく必要があります。その作業を支援するのがMFFマクロの特徴的な機能であるACF(Account and Category Fixer)です。その詳細は固定ページ「ACF(費目・口座変換支援)機能の動作と操作法」に解説してありますが、今回の記事でも大枠をご紹介したいと思います。

_マム10のデフォルトの費目構成は2020/05/12 てきぱき家計簿マム9 レビューその1:費目構成 で解説しているとおりで、最も使用されるであろう「一般家庭(標準)」は↓のようになっています。今回は、この費目構成のままでインポート作業を進めることにしましょう。 

てきぱき家計簿マムの「一般家庭(標準)」の費目構成

2022/12/01

MFFマクロV2.41公開 てきぱき家計簿マム10へのCSVファイルインポートに対応

_MFFマクロ Version2.41の旧版に対する変更点は以下のとおりです。

1.てきぱき家計簿マム10のCSVファイルインポート機能に対応

 2022/11/23【速報】てきぱき家計簿マム10はCSVファイルのデータインポートができるようになりました【朗報】に対応したCSVファイルを出力する機能を新設しました。詳細はいずれ解説します。

2.らくな家計簿の新PC家計簿から出力したデータファイルに対応

 こちらはまだ当Blogではご紹介しておりませんでしたが、らくな家計簿のPC家計簿機能がリニューアルされた(旧版に関する記事はこちら)に伴い、新PC家計簿から出力されるExcelファイルの中身が従来と微妙に異なっているため、新たに対応しました。こちらも詳細はいずれそのうち解説します。

3.かけ~ぼ からバックアップ出力したcashbook_all.csvを変換する際にコンパイルエラーが発生する場合があったのを修正

 2020/09/27「かけ~ぼ」V1.52以降のデータを他の家計簿アプリ向けに変換する(前篇)について、読者の方からMFFマクロ動作時にコンパイルエラーが発生する旨をお知らせいただきまして対応しました。原因は、筆者が手を抜いてマクロプログラムをExcelの「マクロの記録」から得た際に、未公開の仕様に基づくパラメータが含まれており、それがコンパイルエラーを誘発していた、というものです。


 以上の変更により、動作概念図も新しくしました↓。

    MFFマクロV2.41の動作概念図

    _ソースリストと導入方法はこちらのページ、導入済のマクロプログラムの更新方法はこちらのページをご覧ください。

    2022/11/29

    てきぱき家計簿マム10 まずエクスポート機能からレビューします

    ←てきぱき家計簿マム10関連 前回の記事


    _11月22日に先行発売されたWindowsPC用家計簿ソフト「てきぱき家計簿マム10」をぼちぼちレビューしていきます。

    _まず、データエクスポート機能に謎の仕様変更があります。マム9では、出力するファイルはCSVファイルとなっていましたが、マム10ではTXTファイルとなりました。ところが、中身はCSVファイルそのままなのです。つまり、デフォルトで設定されている拡張子が間違っている蓋然性が高いです。

    _そのため、↓の画面のフォルダアイコン(赤枠)を叩いて保存先指定のダイアログを出し、ファイルの拡張子を手で.txtから.csvに変更しなければなりません。なんでこんな余計なことをさせられるのかなあ~

    てきぱき家計簿マム10のエクスポート機能のダイアログ

    _なお、保存したCSVファイルはShift-JISでエンコードされており、Excelで問題無く開けます。列の割り付け等はマム9と同じであり、MFFマクロによるデータ変換はこれまでと同様に行えます。


    _次回は「マム10」に対応したMFFマクロの新バージョンを公開します→

    2022/11/23

    【速報】てきぱき家計簿マム10はCSVファイルのデータインポートができるようになりました【朗報】

    _2022/11/09 てきぱき家計簿マム10が出現するそうです で既報のとおり「10」の先行ダウンロード版が発売されました。公式サイトから、体験版(30日間動作する)と、カラー図解マニュアルのPDFがダウンロードできます。

    _てきぱき家計簿マム10の目玉は、LINEを使って記帳ができる「スマホ記帳」機能とされています(これは体験版では動作しない)。しかし、筆者が思うに、真の目玉はCSVファイルでのデータインポートが可能となったことです(電子明細(CSV)取込機能)。この機能が何ができて何ができないか、は、残念ながらカラー図解マニュアルの当該部分(184ページ~)を見ても明らかにはなりません。そこで、取り急ぎ筆者が体験版でテストした画面↓を示します。

    てきぱき家計簿マム10はCSVファイルのデータ取り込みができる

    _前バージョンまではOFXファイルの取り込みしかできず、同時に1口座のデータのみで、しかも取り込み後に費目を個別に割り付けなければなりませんでした。

    _実のところ、筆者は、「10」にCSVファイル取り込み機能が実装されるとしても、2022/05/06「ゆう子の家計簿」に他の家計簿アプリの収入・支出データをCSVファイルで入力する方法 で述べたような、OFXファイルと同レベルのデータ取り込みしかできないものになるのでは、と恐れていたのです。

    _しかし、現物を見ますと、OFXファイル取り込み機能はそのままに、CSVファイル取り込みの場合は複数口座のデータに対応し、しかも費目・内訳をCSVファイル内で指定することができるようになりました。これは大した進歩です。振替取引をインポートデータで直接記帳できないのは変わりませんが、これは振替収入・振替支出というダミー費目をでっち上げれば対処可能です。

    _これは久しぶりの朗報です。今後、詳しくレポートしたいと思います。

    2022/11/09

    てきぱき家計簿マム10が出現するそうです

     _ユーザー向けのメールマガジン「マム倶楽部☆ニュースレター」によれば、PC家計簿ソフト「てきぱき家計簿マム」の9年ぶりの新バージョンが登場します。11/22にダウンロード版(既存ユーザー向け:3,080円)が先行発売、12/6にパッケージ版(4,620円)とダウンロード版(通常版:3,740円)が発売されるそうです。

    _ある意味で驚くべき情報であります。このご時世にPC家計簿ソフトのメジャーバージョンアップが行われるとは…!

    _入力UIの改良はアナウンスされていますが、筆者が注目するのは「データインポート機能はどうなるんだよ?」の一点。ここは現時点では不明。

    _現行製品たる「てきぱき家計簿マム9」はOFXファイルでしかデータをインポートできず(2020/05/16「てきぱき家計簿マム9」に他の家計簿アプリのデータを変換してインポートする(前篇) 参照)、データを投入するのは相当な苦行です。OFXファイルが我が国では定着せず、金融機関サイトも取り扱わなくなってかなり経っていることを考えると、2022年に出現する新バージョンがOFXのみ対応のままであったら、これは不祥事ですよ。この点が改善されることを願ってやみません。


    本件の続きはこちらです→

    2021/03/21

    家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能に関する各論(がまぐち君・てきぱき家計簿マム篇)

    _2021/01/15「家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能の性能比較」をベースにした家計簿アプリ別各論の第六弾(前回の記事はこちら)では「がまぐち君」と「てきぱき家計簿マム9」のPC家計簿ソフト2本について述べます。

    1.がまぐち君

    (1)インポート

     インポートに関しては2020/08/12の記事を参照して下さい。評点14は最も高評価になります。データ項目の割付をインポート時に指定できるほか、その設定を保存しておく機能があり↓、対象のファイルの構造を理解できていれば大抵のテキストデータを取り込ませることができます。取り込みたくないデータの除外ももちろん可能。ただし、それに伴って、インポート時の手順が多くなっています。

    がまぐち君にインポートする際のデータフィールド指定
    がまぐち君のデータインポート機能

    2021/01/28

    「てきぱき家計簿マム9」のカレンダーが修正されました

    _2021/01/09「家計簿アプリの2021年カレンダー祝日の修正状況(追記あり)」の続報です。「てきぱき家計簿マム9」のカレンダーが修正されました。

    てきぱき家計簿マムの7月の祝日が修正された

    _「てきぱき家計簿マム9」はマム☆レターというメールがユーザー向けに配信されますが、その中で告知されました。アップデートは、ヘルプ>マム9 アップデート から行います(自動アップデートが適用されるまでにはタイムラグがあるようです)。

    _他の家計簿アプリの状況は引き続き確認しています。カレンダー機能の呼び出し方は家計簿アプリごとにまるで違うので、思い出すのが結構大変なんですよね…。

    2020/05/17

    「てきぱき家計簿マム9」に他の家計簿アプリのデータを変換してインポートする(後篇)

    _前篇では「マム」に取り込めるOFXファイルを出力するところまで進みました。しかし、実はここからが大変なんです。


    5.てきぱき家計簿マム側の操作も少し面倒です

    _ここから操作は「マム」側に切り替わります(起動していなければ起動して下さい)。↓のような操作で、「銀行・クレジット明細取込」のウィンドウ(これがmom9ofx.exeの実体です)を開き、【取込口座】タブを叩くと、mom9ofx.exeがこれまでに取り込んでいるOFXファイルの金融機関名と口座番号がリスト表示されます(本当は金融機関名<BANKID>-支店名<BRANCHID>-口座番号<ACCTID>なんですが、MFFマクロが出力するOFXファイルは支店名を空にしているのでこうなります)。そのリストから、取込対象の口座を選択すると↓…

    てきぱき家計簿マムでOFXファイルを取り込む
    「マム」でOFXファイルを取り込む

    2020/05/16

    「てきぱき家計簿マム9」に他の家計簿アプリのデータを変換してインポートする(前篇)

    _「てきぱき家計簿マム9」については、前回に他の家計簿アプリ向けにエクスポートする方法について述べました。今回と次回で、その逆、つまり「マム」にデータをインポートする方法を解説します。

    【追記】:データインポート機能については、「てきぱき家計簿マム10」の方がぶっちぎりに優れています。ソフトのバージョンアップを激しくお奨めします。詳しくはこちらの記事をご覧下さい。


    1.「てきぱき家計簿マム」の資産種別とデータ源について

    _レビューその2で述べましたように、「マム」には現金、口座、電子マネー、クレジットカードの4種類がありますが、これらは実はデータ源という観点でも大きく異なっています。すなわち、↓のようになります。

    てきぱき家計簿マムの資産種別とデータ源の関係

    _…このように、現金・電子マネーには「OFXファイルによるデータ取り込みの対象にならない」という困った制約があるのです。

    _そこで筆者は、他の家計簿から持ち込んだデータで「マム」を運用する際には、現金財布だろうが電子マネーだろうがクレジットカードだろうがすべて「口座」として取り扱うことを推奨します。その設定例が↓の画面です(01~10番台が現金・電子マネー、20~40番台が銀行口座、50番台がクレジットカードや通販、70番台以降がその他…としています)。このような運用にすることで、クレジットカードの支払管理といった「マム」の特徴的な機能は封印されますが、全てのデータをOFXファイルから取り込めるようになります。なお、全ての資産間の資金移動は「口座振替」のみで記帳できます。

    てきぱき家計簿マムで全ての資産を口座として設定した例

    2020/05/15

    「てきぱき家計簿マム9」のデータを他の家計簿アプリ向けに変換する

    _「てきぱき家計簿マム」の連載も4回目です(前回の記事はこちら)。今回は、いよいよMFFマクロによるデータ変換に触れます。まずは「マム」のデータをMFF形式に変換する方法から。


    1.エクスポートの方法はレビューその2で解説済みです

    _というわけで、「マム」からエクスポートした↓のデータ(レビューその2からの再掲)を、

    てきぱき家計簿マムからエクスポートしたデータの例

    _以下のような操作↓でMFFマクロを動作させて、MFF形式に変換します。ちなみに、MFFマクロは、マクロを動作させたときにアクティブであったワークシートの第1行目が先頭から日付・費目・内訳となっている場合に、ワークシートに入っているデータを「マム」由来であると判断します。

    てきぱき家計簿マムからエクスポートしたデータをMFF形式に変換する

    _↓MFF形式に変換した後のデータです。行数が増えているのは、MFFマクロは、「マム」で言うところの「お金の移動」について、資産A→資産Bという取引に対し、資産B←資産Aという「逆から見た取引」のデータを自動的に生成するようになっているためです(詳細はこちらを参照)。

    てきぱき家計簿マムからエクスポートしたデータをMFF形式に変換した

    _このMFF形式のデータを、さらに他の家計簿アプリ向けに変換するには、

    MFF形式のデータをさらに他の家計簿アプリ向けに変換する操作

    • 出力するファイルがOFXファイルの場合:B1セルのドロップダウンリストからターゲットとなるOFXファイルの種類を選択し、B1セルにセルカーソルを合わせたままMFFマクロを再度動作させる(詳細はこちらを参照
    • 出力するファイルがCSVファイルの場合:D1セルのドロップダウンリストからターゲットとなる家計簿ソフト/アプリを選択し、D1セルにセルカーソルを合わせたままMFFマクロを再度動作させる

    _それぞれ、その後の操作については、MFFマクロのページのリンク先を参照して下さい。

    2.「てきぱき家計簿マム」からのエクスポートに関するMFFマクロの変換動作

    _「マム」からエクスポートされるCSVファイルは素直な作りになっているので、データ変換の処理も本来は単純にできます。しかし、前回の記事で申し上げましたように「マム」は「品名」・「店名」を使わない運用もできるので、それらの情報を全て「備考」欄に 品名@店名※メモ#費目 の形で入れている(これは今後述べる、MFF形式⇒「マム」のデータ移行時にそのようになります)場合にも対応できるようにしています。

    MFFマクロのサブルーチンTK2MFFの動作図解(支出・収入取引)

    _また、「マム」で言うところの「お金移動」の4種類の取引のうち、
    • 口座預金
    • 口座振替
    • チャージ

    _については変換処理は共通です↓。

    MFFマクロのサブルーチンTK2MFFの動作図解(振替取引)

    _「口座引出」のみ、データの入れ方が変わっているため、個別の処理を行っています↓。

    MFFマクロのサブルーチンTK2MFFの動作図解(口座引出のみ)

    _次回からは、「マム」へのデータのインポートについて連載で取り上げます(つまり、簡単にはできない)。

    2020/05/14

    てきぱき家計簿マム9 レビューその3:入力UI

    _「マム」のレビュー第3弾(前回の記事はこちら)は入力UIについて触れます。


    5.「マム」の入力画面いろいろ

    (1)明細一覧画面

    てきぱき家計簿マムの明細一覧画面

    _「マム」の入力の基本と位置付けられている画面↑です(マニュアルの60ページ)。それぞれの項目の入力方式は、

    • 日付:直接入力 か カレンダー入力
    • 金額:直接入力 か 電卓入力
    • 費目・内訳・取扱(資産名):ドロップダウンリストから選択
    • 品名・店名:直接入力後に選択肢に登録し、以後に同内容を入力する際はドロップダウンリストから選択
    • 備考:直接入力

    _となっており、ドロップダウンリストを多用しているのが特徴です。なお、Ctrl+C(コピー) & Ctrl+V(ペースト) による連続入力もできますが、カーソルキーによるセルカーソルの移動ができる場合・できない場合がありますので多少は熟練が必要でしょう。

    2020/05/13

    てきぱき家計簿マム9 レビューその2:資産種別と取引種別

    _「マム」レビュー第2弾(前回の記事はこちら)は、最も重要な、資産種別と取引種別の関係について解説します。


    3.「マム」の資産種別と取引種別の関係について

    _どの家計簿ソフトでもそうでしたが、

    • 家計簿ソフトにどのような資産種別があるのか
    • 資産間の資金移動をどのように記帳するのか

    _この2点は非常に重要な情報でありながら、ネット上で全くと言っていいほどに触れられていません。であるからこそ筆者は当Blogの存在価値がある、と思っているのですが、「マム」のようなメジャーなソフトも例外に非ず、というのはさすがに困ったことですね。

    _さて、「マム」には資産種別として

    • 現金
    • 口座
    • 電子マネー
    • クレジットカード

    _の4種類があり、さらに、資金移動(「マム」の用語では「お金移動」)のための取引種別は

    • 口座預金
    • 口座引出
    • 口座振替
    • チャージ

    _の4種類があります。

    _ここで、現金以外の資産について、例として↓のように初期設定したとしましょう(ちなみに、口座と電子マネーは、使用開始日とその時点での残高を入力するようになっています)

    「マム」の資産の設定例

    2020/05/12

    てきぱき家計簿マム9 レビューその1:費目構成

    _皆様こんにちは。たこぶつでございます。新型コロナウィルスの件で引きこもり生活を強いられている間、「てきぱき家計簿マム9」に取り組んでおります。

    _「マム」はPC家計簿ソフトとしてはメジャーであり(たとえばこちらの記事)、何と言っても公式マニュアルもネット上で閲覧できるので、基本的な操作については当Blogでは特に触れません。筆者が目標とする『「マスターマネー」をベンチマークとした、他の家計簿アプリとのデータ連携』において必要となる事項について、連載していきたいと考えております。

    _参考となるサイトは、公式では以下のとおりです。

    _また、別個のサービスとしてリリースされているマムクラウド家計簿(公式サイト)に関しては別途取り上げる予定です。

    1.「マム」は家計簿ソフトとしては手堅く作られているらしい

    _「マム」の環境設定画面↓では、使用開始日を設定しなければなりません。この「使用開始日」とは「マム」を使い始めた日という意味ではなく、いつ以降の家計簿を記帳するのか、ということです。これまで筆者が取り扱った家計簿ソフト/アプリでこんな設定をさせられたのは初めてです。

    「マム」の環境設定画面

    _また、年度初めとなる月を変えられるのも有り難いです。例えばマイクロソフトマネーやMoneyProは1月で固定ですしね…

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