2023/12/30

2023年12月時点のおカネレコWeb版

 2023/12/25 牛透明の謎~家計簿アプリのレシート認識機能をレポートする に続いて、おカネレコを取り上げます。当Blogでおカネレコを最初に取り上げたのは 2020/06/05 おカネレコ レビューその1:入力UI で、それから3年半が経過し、その間、ユーザーに家計簿の入力を習慣づけるためのインセンティブとしてRecoPass2021/10/16 マネーフォワードMEのバッジ vs オカネレコのレコパス で紹介しました)や、データを入力するとかわいい(?)キャラクターが育っていく「マイポケット」といった機能がリリースされています。

 が、それは今回は置いておいて、以前の 2020/06/06 おカネレコ レビューその2:カテゴリ構成、有料/無料プランの違い の時点ではベータ版とされていた、有料機能であるWeb版(パソコン家計簿機能)がどのように変わったかをレポートしたいと思います。

1.クラウド会員になってクラウド同期機能を動作させる

 おカネレコは有料会員になるとクラウド同期機能を使えるようになります。データの同期は↓の画面のボタンを叩いて行います。なお、初めてWeb版(パソコン家計簿機能)を使用する際は、Web版にログインする前に必ずアプリ側で同期をして下さい。カテゴリ構成をカスタマイズしている場合、同期する前にWeb版にログインすると、クラウド側に入っているデータが、初期設定のカテゴリ構成で確定してしまいます。その後に同期させると、カスタマイズする前・後のカテゴリ構成が混在することになります。

おカネレコの同期機能はこのボタン

2023/12/27

当Blogのマネタメへの対応について

 家計簿カケイの後継アプリ「マネタメ」についてです。

 マネタメは2021年11月にAndroid版、同12月にiPhone版がリリースされています。で、現時点のv2.6.0は…↓の画面(左)のとおり、前身のカケイからのデータ移行に関する機能の開発が遅れているとのことで、筆者としては、これを待ってレポートするつもりです。この機能が、独自のファイル形式ではなく、CSVファイル等による家計簿データのインポート機能としてリリースされることをおおいに期待したいところです。

 なお、「マネタメ」のCSVファイル出力機能は、「カケイ」の同様の実装2021/07/14 家計簿カケイのデータを他の家計簿アプリ向けに変換する 参照)を志向しているようですが、現時点では「収入・支出」取引のデータ出力機能しか実装されておらず(↓の画面(右))、残念ながら実用には耐えません。この点も改善が望まれます。

マネタメのデータ入出力機能について

2023/12/25

牛透明の謎~家計簿アプリのレシート認識機能をレポートする

  今回は、当Blogではこれまで取り上げてこなかったネタです。家計簿アプリのレシート認識機能について試してみます。これについてのネット記事は例えば 【2023年】レシート読み取り機能で比較!人気の家計簿アプリ5選 がありますが、当該の記事は実態としては「レシート読み取り機能を有する家計簿アプリの総合的比較」となっています。当Blogの今回の記事は、同じレシートをそれぞれの家計簿アプリで認識させたらどうなるのか? という点のみを比較してみたいと思います。

 テスト対象は、マネーフォワードME、Zaim、おカネレコ、レシーピ、スマートレシート、Recemaru(レシマル)の6つです。Dr.Walletは、有料プランではレシートの品目データを人力入力し、無料プランではレシートの総額のみを人力入力する仕様であり、比較しても意味が無いので対象外です。

1.マネーフォワードME

  • マネーフォワードMEのレシート撮影画面はレシートを表示する範囲が少し狭く設定されている。
  • 3品目目の DCM養生テープ半透明 が 00gpcM養生テーブ牛透明 と認識されている
マネーフォワードMEテーブ牛透明

2023/12/23

MFFマクロV2.48出現 ACFによるMFF形式データ編集機能を強化しました

 今回のMFFマクロの更新では、対応する家計簿アプリの追加ではなく、超久しぶりにACF機能を強化します。例によりまして導入法とソースリストをこちらで公開しておりますのでご参照下さい。

 これまで、MFF形式データをワークシート上に展開しACF機能が動作している状態(便宜的にACFモードと呼ぶ)では、口座名や費目を、データ変換先の家計簿アプリに変換する処理のみが可能であり、支出・収入取引を振替取引に変更するのは大変面倒でした。

 しかし、先日、スマートレシートレシマルからレシートデータをMFF形式データに変換できるようにしたことで、クレジットカードや電子マネーの支払を、レシートデータ専用のダミー口座への振替取引に変更する、という操作をする機会が増えることになります(増えるといいなあ)

 そこで、MFFマクロV2.48では、ACFの機能の一つとして、MFF形式データの支出・収入取引を振替取引に変更できるようにしました。

1.クレジットカードの明細データをMFF形式に変換する

 今回の新機能を説明するにあたり、クレジットカードの明細データをWindowsPC向け家計簿ソフト「マスターマネー」にインポートする、という操作を例にします。

 クレジットカードは「その筋カード」という架空のカードで、その会員サイトからダウンロードした明細データのCSVファイルをExcelで開いたところから始まります(Shift-JISでエンコードされているので文字化けせずに開くことができる、という想定)

その筋カードの明細データをExcelで開いた

2023/12/07

スマートレシートとRecemaruレシマルの一応のまとめ

 さて、11月からスマートレシート(初回記事は2023/11/04 電子レシート「スマートレシート」試用レポートとレシマル(初回記事は2023/12/02 Recemaru(レシマル)試用レポートを試用してデータ変換方法を検討してまいりましたが、ここらで一旦まとめたいと思います。

1.スマートレシート

 スマートレシート↓は「紙のレシートを無くす」という環境問題上の明確な理念があり、加盟店で買い物をした直後にスマートレシートのアプリで電子レシートを確認できます。筆者の経験では、電子レシートを確認するようお店の方に促されました。現時点での加盟店はこちら(←外部サイトへのリンク)を参照してください。また、スマートレシートのアプリは簡単な月間集計機能があるだけで、データを家計簿として活用する方策としてZaimとの連携機能が提供されています(連携の設定はZaim側から行います)。こちらはレシートデータの取得は翌日13:00まで待たされるようになっており、この点でスマートレシートアプリと差別化しているわけです。

スマートレシートのデータの流れ

2.Recemaru(レシマル)

 一方、レシマル↓は(ホームページを確認した限りでは)環境問題対策というよりは家計管理を楽にするソリューションとして展開されています。ユーザーがデータを確認できるのは翌日09:00まで待たされ、筆者の経験ではお店で紙のレシートも渡されました。現時点での加盟店はローソンとフジの2つのチェーンのみです。また、レシマルは簡易的な家計簿アプリとしても作られており、他の家計簿アプリとの連携は今のところ考えられていません。

レシマルのデータの流れ

2023/12/05

Zaimにスマートレシートのデータが自動的に入るように連携する機能を試してみました

【注意】今回の記事は「スマートレシート」に関するものです。レシマルの記事ではありません!


 こんにちは。2023/11/05 MFFマクロV2.45でスマートレシートからの出力データをMFF形式に変換する方法 で「スマートレシートがZaimと連携すればいいのに」と申し上げましたところ、改めて調べましたら今年の9月にZaim側からすでにそういうプレスリリースがなされておりまして赤っ恥をかきました…(冷汗)。

 本件について、Zaim側で提供しているマニュアルはこちらです。連携の設定はZaim側から↓の画面(これはWeb版です)で行います。もちろん、事前にスマートレシートのIDとパスワードを取得していることが前提です。 

Zaimにスマートレシートを連携させるにはショッピングサイトから選択する

 Zaimは毎日13:00に前日までの買い物のレシートデータをスマートレシートから取得し、「スマートレシート」という金融機関口座に入れるようになっています。Zaimとスマートレシートを連携させた直後には、この「スマートレシート」という口座は出現しませんのでご注意下さい。

 Zaimのスマホアプリの画面例を↓に示します。品名に対してカテゴリを自動的に割り付ける機能がありますが、まだ学習できていない品目については「未分類」となっているので、それはユーザーが修正しなければなりません。すなわち、スマートレシート側で設定したカテゴリーはZaim側に取り込まれません。最終的にZaimで家計管理をするなら、スマートレシート側でカテゴリーを設定する必要は無いのです。

Zaimにスマートレシートを連携させた

 ところで、「スマートレシート」という口座に支出額が計上される、ということは…この買い物の支払いに関する明細データが電子マネーやクレジットカードの口座に「連携機能で」取得されたときに、↓の例では2,421円の支出額がダブることになります。Zaimのマニュアルでは、電子マネーやクレジットカード側の明細データを「常に集計に含めない」に設定しろ、としていますが、筆者としてはそれはあまりお奨めできません。Zaimのデータを他の家計簿アプリ向けに変換する際に、集計に含めるか含めないかというフラグ情報を変換先のアプリがサポートしていなければ、そちらで支出額がダブり計上されることになるからです。

 この場合は、電子マネー・クレジットカード側で取得された明細データを、スマートレシートへの振替取引に修正することをお奨めします。これにより「スマートレシートという口座の残高が0であれば、取得したレシートデータと、電子マネー・クレジットカードの支出データが全て整合している」と確認できます。これは、いわゆる複合仕訳をサポートしていない家計簿アプリでよく行われるテクニックです。

 または、その明細データを削除して、スマートレシート側の明細データの口座名を電子マネー・クレジットカードに変更するという方法もありますが、これをやるとZaim側の口座残高推移の認識が狂うリスクがあります。このあたりの事情は、2020/07/12 Zaimの金融機関連携口座に過去の取引データを連結する方法(Part1)からの連載記事を参照して下さい。


 とにかく、スマートレシートとZaimの連携は思いのほか便利です。スマートレシート側で店舗のポイントアプリと連携させていれば、そのお店で買い物をした翌日13:00には自動的にZaimにその買い物のレシートデータが登録されることになるわけですから…。今回の記事は、スマートレシートの機能をご紹介しているのに、結局スマートレシートのアプリの画面例は一切出ていません(笑)。この組み合わせはもっと広く知っていただきたいところですね。

次回のスマートレシートの記事:2023/12/07 スマートレシートとRecemaruレシマルの一応のまとめ→

2023/12/04

レシマルにローソンのレシートデータが自動的に入るように連携できるので試してみました

←前々回の記事:2023/12/02 Recemaru(レシマル)試用レポート(12/3追記)
←前回の記事:2023/12/03 MFFマクロV2.47によるRecemaru(レシマル)データのMFF形式への変換方法

 今回は、Recemaruの「レシート自動入力」機能をテストします。レシマルの競合サービスである「スマートレシート」では、2023/11/04 電子レシート「スマートレシート」試用レポート で述べたとおり、サービス加盟店で買い物をしたら即座に電子レシートのデータを受け取れることが大きな売り文句になっておりました。が、Recemaruのこの機能は、それほど大々的にアピールされているわけではありません。その理由は↓①画面のように、また対象となるチェーンがローソンとフジ(中国地方・四国を中心に展開するスーパー)の二つしかないためのようです。

 今回はローソンでこの機能をテストしたわけですが、筆者は普段はローソンをあまり利用しないので、

  1. ローソンの公式アプリをインストール
  2. ローソンはポイントサービスをPontaに依存しているので、以前に取得したPontaの会員IDとパスワードを発掘してローソンアプリと紐づけ(参考:ローソンでのau PAY 決済時、Pontaカードを提示しなくてもPontaポイントが自動でたまるようになりました!(外部サイト))
  3. ローソンアプリの決裁方法にSuicaが無いことに愕然とし、もっとも導入ハードルの低いau PAYを導入し紐づけ

 …といった前準備にかなり時間を要しました。

 そのうえで、↓①画面からローソンとの連携を設定し、↓②でPontaカード(物理的にカードを持っている必要はない。IDとパスワードがあればよい)を登録すると、↓③画面のように連携機能が動作するようになります。ただし、レシマルでは連携先のチェーン店で買い物をしても即座にレシートデータが送られてくるわけでは無く、前日のデータが09:00にレシマルのサーバーに送られてきます。そのデータをアプリに取り込むのが↓④画面の操作です。

レシマルにローソンのレシートデータが自動的に入るように連携できるので試してみました

 連携したチェーン店から自動的に入力されたレシートデータは↑⑥画面のように「自動入力」と表示されています。その中身を↑⑦画面で確認すると、各品目に対しては費目が指定されておらず、ユーザーが手作業で指定しなければなりません。その結果が↑⑧画面です。

 なお…今回のテストでは、ローソン某店でローソンアプリからau PAYで支払ったところ、紙のレシートは発行されました。スマートレシートは紙のレシートを無くすことで環境問題に貢献する、という理念を謡っているのですが、レシマルはそうではないらしい。

 ところで、↑②画面にしれっと書いてありますが、レシマルは消費税を8%として計算するようになっており、それが↑⑦画面の"消費税(8%みなし)"という文字の意味です。念のため、支払いに使用した決裁サービス(今回の例ではau PAYということになる)上の支出額と、レシートデータ上の支払額を突き合わせた方がいいかもしれません。

 とにかく、大手コンビニチェーンたるローソンの買い物でレシートデータが自動入力される、というのは利便性がかなり高いです(そうでなければ「試してみよう」という意欲も出なかった)。他のチェーンにも拡大することを激しく期待したいところです。

次回のレシマルの記事:2023/12/07 スマートレシートとRecemaruレシマルの一応のまとめ

2023/12/03

MFFマクロV2.47によるRecemaru(レシマル)データのMFF形式への変換方法

 ←前回の記事:2023/12/02 Recemaru(レシマル)試用レポート(12/3追記)

 今回は、レシマルに対応したMFFマクロV2.47によるデータ変換の方法を解説します。

1.MFFマクロV2.47公開

 MFFマクロのVersion2.47による更新点は以下の4つです。

  • レシマルから出力したCSVファイルのデータをMFF形式に変換する機能を新設した
  • スマートレシートから出力したデータをMFF形式に変換する際、負の支出額を収入額に変換していたのを取りやめ、負の支出額のままにするように改めた(レシマルでも同じ動作をする)
  • MFF形式への変換後、支出・収入欄に負の金額が入った場合は当該のセルを黄色に塗って、ユーザーに警告する機能を新設した
  • 便利機能として、MFF形式データの支出欄に負の金額が入っている場合は正の収入額に、収入欄に負の金額が入っている場合は正の支出額に変換する「負の金額の解消」機能を追加した

 これに伴い、動作概念図も更新しています↓。

 なお、MFFマクロの取り扱いについては以下のリンク先をご覧ありたく。

MFFマクロV2.47の動作の概念図

2023/12/02

Recemaru(レシマル)試用レポート(12/3追記)

←前回記事:2023/11/26 Recemaru(レシマル)に取り組んでいます

_Android向け家計簿アプリRecemaru(レシマル)を試用してみました。

1.レシマルの概要

 レシマルのアプリをインストールした直後の初回起動では、新規ユーザー登録として、規約への同意と、ID(メールアドレス)・パスワード・性別・居住する都道府県・誕生年の登録、メールアドレスの生存確認を行います。

 次回以降の起動画面は↓①画面のように至ってシンプル。大抵の処理は①の左上のドロワーメニューから行います(↓②画面)。レシートデータのCSVファイル出力機能は↓③画面にありますが、これについては後述します。

レシマル起動・メニュー・設定画面

 ↑の②画面にある「レシート自動入力」機能は、スマートレシートと同じく、レシマルと連携している店舗のアプリにレシマルのユーザーID・パスワードを登録すると、その店舗で(アプリを使用して)買い物をした際に自動的にレシートのデータが送付されてくる、という便利なサービスです。対象となる店舗は、今のところローソンとフジ(中国・四国地方を中心に展開するスーパー)の二社です。

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