_前回に続き、「おカネレコ」レビュー第2弾をお届けします。チャンネルは、そのまま。
4.おカネレコの使い方の基本
(1)カテゴリ構成について
_おカネレコのデフォルトでのカテゴリ構成を示します。支出カテゴリは15種類設定されており、既存のものはユーザーが変更可能ですが、無料版では18種類が最大となります(有料版では90種類になる)。なお、おカネレコにはサブカテゴリはありません。極力少ない操作で支出を記録できるようにするには当然の仕様でしょう。
_また、初期設定では収入取引のカテゴリを指定できないようになっており、前回述べた【集計/記録情報設定】の画面で設定を変更すると指定できるようになります。カスタマイズも可能です。
(2)支出・収入管理はできるが残高管理はできない
_入力画面からおおよそ判りますが、おカネレコは「口座」や「残高」の概念が無く、ひたすら「何月何日何時何分にどのカテゴリでどこのお店でどの支払い方法で支出したのか」を記録していく、という使い方が想定されています。「何を買ったのか」はメモ欄に入力することになりますね。
_「支払い方法」欄に口座名称を設定すれば、複数の財布や電子マネー、クレジットカード、銀行口座等からの支出を記録することはできますが、それぞれの口座の残高を管理する機能は無いのです(なぜなら当初残高を入力する機能が無いため)。ですから、振替取引の概念もありません。
(3)予算管理機能も無い
_アプリの理念から言って、残高管理が出来ないのは理解できますが、予算管理機能が実装されていないのは不思議です。Google Playのレビューを見る限りではユーザーからの要望が少ないのかな…。そんなに実装が難しい機能とも思えませんし。
5.おカネレコの無料プランと有料プランの違い
_おカネレコは2012年にリリースされて以降、何度も機能増強やサービス変更を行っているため、ネット上の情報は(公式を含めて)新旧入り乱れており、少々困ったことになっています。2020年2月時点で筆者が調べた限りでは↓の表のようになります。以前は480円買い切りの機能増強型(プレミアム会員)があったようですね。なお、表中の※は、それぞれ100円で個別に機能を追加できることを示しています。
_で、当Blog的には他の家計簿ソフト/アプリとの連携を追求しているわけですから、データのExcel出力機能が提供されるクラウド会員にならないと話になりません。しかし、それでも、提供される機能に対して400円/月は高いと感じます。例えば、おカネレコと同様にスマホアプリとクラウド機能、さらにデータの外部出力機能を提供している家計簿サービスは、マネーフォワードME=500円/月、Zaim=440円/月があり、これらはアカウントアグリゲーションサービスが加わっての価格です。
_まあ、そういうこともあって、Moneytree経由でアカウントアグリゲーションサービスを提供する「おカネレコプラス」がリリースされているのだとは思いますが、こちらもまだまだ問題有りです(いずれ当Blogでも取り上げる予定です)。
6.クラウド機能ははっきり言えば未完成品
_おカネレコのクラウド機能(有料)は2015年2月リリース、Windowsストアアプリ版である「おカネレコ for Windows」が2015年6月にリリースされています。しかし、後者は後に廃止されてしまいました↓。
_現在は、Web版である「おカネレコ パソコン家計簿」が使用できます↓。しかし、いったいいつまでベータ版のままなんだろう…_触った限りでは、不安定ということではなく、未実装機能が多いのですね。
_未実装機能の代表例が、前回に述べた「支払い方法」・「店名」・「ラベル」の機能です。リスト(↓の背景の表)に表示されず、入力ダイアログにも出現していない…。この3つは初回リリース以降にアプリ版に追加されたものなので、Web版がそれに追いついていないわけです。Web版は有料機能なんだけどな…。