2020/06/18

Moneytreeの入力UIは単純だが慣れないと間違える

_前回の記事ではMoneytreeの家計簿アプリの基礎事項について述べました。今回は入力UIについて触れます。

7.Moneytreeでユーザーができることは少ない

_Moneytreeの口座残高表示画面で個人口座の取引履歴を表示させます。↓の状態で適当な取引をクリックすると…

Moneytreeの月間取引データを修正する

_↓のように入力ダイアログが出現します。実は、Moneytreeの入力UIはこれだけです。青枠で囲った鍵のマークは、その項目をユーザーが弄れないことを示しています。金融機関サイトからオンラインで取得した取引データは全てこのようになり、ユーザーができるのは内容欄の修正とカテゴリの指定のみです。

_ダイアログの左上部にある"個人"と表示されているトグルスイッチをクリックすると、表示が"経費"となり、緑色の帯が青色に変わります。つまり、取引が個人的なものか、事業主としての経費にあたるものかをこれで切り換えるわけです。Moneytreeのアプリが主目的としているのは家計管理ではなく、このような経費精算なのです。

MoneytreeでモバイルSuicaのデータを入力中

_↑の内容欄の入力については後述するとして、カテゴリを指定しましょう↓。

Moneytreeでカテゴリの項目名を選択中

_↑まず、カテゴリの項目名(第一階層に相当する)を選択します。ここで、青枠で囲ったエリアをクリックすると、カテゴリは項目名="食費"のみで確定します。前回述べたMoneytreeのデフォルトのカテゴリ構成では、"食費"には内訳(第二階層に相当する)はありませんでした。しかしこれでは家計管理上大いに困るので、筆者は"食費"に予め内訳を追加しています。↑の赤枠の">"記号を叩きますと、その一覧が表示されます↓。

Moneytreeのカテゴリの内訳を選択するところ

_↑の画面で、青枠で囲ったエリアを叩くとカテゴリは項目名="食費"、内訳=”食費/菓子・飲料"で確定します。↑の赤枠の">"記号を叩くと、内訳=”食費/菓子・飲料"の設定を変更するダイアログが出現します↓。

Moneytreeのカテゴリを追加するところ

_つまり、Moneytreeにはカテゴリのカスタマイズは、他の家計簿アプリでありがちな"設定メニュー"から行うのではなく、カテゴリを指定するダイアログから分岐する形で行うようになっています。これは、親切なようで、実はそうでもないのです。特に、「項目名」を選択する画面と「内訳」を選択する画面がほぼ同一で全く区別できず、クリックする場所を間違えてカテゴリ追加のダイアログまで行ってしまうことが多く、非常にイラつきます。

_このようなカテゴリの選択は、マネーフォワードMEのように二階層対応のドロップダウンリストを使うのが正解でしょう。Moneytreeには入力UIはこれしか無いのですから、せめてそこだけでも改善していただきたいところであります。

8.内容欄はMFF書式で入力することをお奨めします

_Moneytreeには、ユーザーが自由入力できるデータ欄は「内容」欄の一つしかありません。が、この点については筆者は不満を感じておりません。筆者の友たる「マスターマネー」も同じだからです。

_例えば、品名・店名・メモをそれぞれの欄に入力するUIの場合、入力しようとしている文字列をどの欄に入れるべきか判断しなければなりませんし(テキトーにやっていると後で検索するときに困る)、いちいち入力欄を切り換えるのも面倒です。そうであれば、むしろユーザーなりの書式を決めて、一つの欄に一気に入力した方が早いでしょう。

_そういうわけで、筆者は次回にご紹介するMFFマクロでのデータ変換に備えて、内容欄に次のような書式(仮にMFF書式と呼びます)で入力するようにしています。

  • 収入・支出取引の場合は (口座略称/)(内容)(@店名)(※メモ)
  • 振替取引の場合は (振替元口座略称/振替先口座略称/)(内容)(@店名)(※メモ)
    • ()内はそれぞれ省略できます。
    • @・※はそれぞれ全角文字です。
    • (@店名)と(※メモ)は位置が入れ替わっても構いません。
    • Moneytreeは取引データに口座名が入らないという致命的な欠点があり、それをユーザー側で補完するために口座略称を入れます。筆者の場合は口座名に通し番号を付けており、その番号だけを入れています。ユーザーが区別できるなら何でも構いません。
    • 内容・店名・メモはそれぞれスペースを含めることはできますが、それ以外の記号は入れないで下さい。
_このような書式で入力した例を↓に示します。

MoneytreeでモバイルSuicaのデータを入力した

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