2021/12/31

MoneyLookの明細データをExcelにコピペして他の家計簿アプリ向けに変換する方法

【2022/03/03追記】:2022/02/25に、MoneyLookに明細データをCSVファイルとして出力する機能が実装されましたので本記事の内容は古くなってしまいました。CSVファイルのデータ変換については2022/03/03の記事をご覧下さい。


_SBIビジネス・ソリューションズが提供するアカウントアグリゲーションサービス(AAS)「MoneyLook」は、2020年5月に新サービスを開始し2021年3月に旧サービスを停止して全面移行しました。その際に発出されたFAQの「MoneyLookについて」では、今後の新規機能開発の筆頭項目に「口座情報のExcel出力機能」が挙げられております。2020/06/07 新Moneylookの現状はアレですが将来に期待しましょう で触れましたように、この機能は当初は2020年7月に実装される見込みだったのですが、2021年12月に至ってもリリースされておりません。

_ま、一般消費者向けAASの中では、取引データをExcelファイルやCSVファイルでエクスポートできる機能を無料で提供しているものは無く(必ず何らかの形で有料機能となっている)、MoneyLookにそれを望むのは酷かもしれませんが…本当に実装されるのか甚だ怪しいものだと言わざるを得ません。 

_そこで、Moneytreeの場合と同様に、MoneyLookでも明細データをブラウザ上でコピーしExcel上で貼り付けられることを応用してMFF形式への変換を行う機能をMFFマクロV2.28に備えました。

1.MoneyLookの明細データをブラウザ上でコピーする

_Google Chrome上で、MoneyLookの明細データをクリップボードへコピーする方法は↓のようになります。筆者の環境では、Microsoft Edge(当然ながらChromiumベースの版)、Sleipnirでも可能であることは確認しています。なお、MoneyLookでは銀行・カード・電子マネーでそれぞれ明細データの表の形式が異なりますが、どれも同じ方法でコピーできます。

Moneylookで取得した明細データをコピーする方法

2021/12/30

kakei+へのデータのインポート方法は結局のところ不明

 ←前回の記事:2021/12/29 kakei+からエクスポートした取引データを他の家計簿アプリ向けに変換する

_kakei+へデータをインポートする方法についての悲報です。

_kakei+は、その前身であるPC家計簿ソフト「生活家計簿3.0」のデータ(CSVファイル)をインポートできるとの触れ込みですが…同ソフトが2021年5月にサポート終了し入手不可能になった今となっては、このデータの形式を調べる方法が無いという状態であり、MFFマクロによるkakei+へのインポート機能の開発は頓挫しております。

_実は、きびだんごの暮らしというブログでは、Zaimのデータを元に、生活家計簿3.0のCSVファイルの形式を真似たCSVファイルを作成しKakei+にインポートした事例が紹介されています。これはかなり大きな手掛かりだ!…というわけで早速調べ始めたところ、kakei+のインポート機能は、どうやら生活家計簿3.0が出力するCSVファイルのファイル名に依存しているようです。

_この点に関しては、kakei+の公式サイトに 使いこなしのヒント【kakei+にデータをインポートする】 というページがあり、生活家計簿3.0からのCSVエクスポートの方法が解説されています(なんと動画まである。これらの情報から、生活家計簿3.0からは「年集計」で出力した全CSVという形式でエクスポートしなければならず、ファイル名は"K2021.1~12.CSV"のような形になることが判りました(拡張子が大文字でなければならない、という点も罠であった)

_しかし…先のブログ記事のCSVファイルの画像を拝見すると、どうやら費目・項目には固有のコード番号(費目ID)が割り振られており、これを指定しなければならないらしいのです(↓の画面ではインポートに成功しているように見えるが、既存の費目・項目と同名の、新規の費目・項目が作られてしまっており、うまくいっていない)。これを調べるには、やはりkakei+に「全ての費目・項目を使ったダミーの取引データ」を入力して、そのデータをCSVファイルとしてエクスポートするしかありません。

_そこで、mercariで中古の「生活家計簿3.0」を購入したのですが(定価が7,000円もしていたんですねこのソフト)、このソフトはパッケージ販売時点ではどうやら16Bitアプリであったようで、結果として64BitのWindowsにはインストールできませんでした。おそらくパッケージ販売以降のアップデートで32Bitアプリになったものと思われ、2021年5月でサポートを終了している以上、アップデートデータを入手することも最早できそうにありません。

_というわけで、kakei+へデータをインポートする方法については、現時点では筆者にはお手上げです。また、仮に出来たとしても…kakei+にインポートしたデータはユーザーが編集できず、手入力したデータと比べてかなり冷たい取り扱いがなされます。

_現時点のkakei+のインポート画面↓にはなにやら気になる記載があります。この「将来的な対応」って奴に期待しましょう。できれば、前回の記事でご紹介した、kakei+からエクスポートしたCSVファイルの形式でインポートできるようになってくれれば嬉しいんですがね…

kakei+へのインポートをこれだけ試したがうまく行かない

_kakei+関係の記事はこれで一応連載終了です。大きな機能改変等がありましたら、また取り上げたいと思います。

2021/12/29

kakei+からエクスポートした取引データを他の家計簿アプリ向けに変換する

_今回の記事は前々回からの続きです。MFFマクロV2.28を使用して、オンライン家計簿サービス「kakei+」からエクスポートした取引データをMFF形式に変換する方法を解説します。

6.kakei+から取引データをエクスポートする

_kakei+のデータエクスポート機能は少々判りにくいところにあります。①↓の画面の左ペインにある【当座表】を叩き、②画面上部の【検索】を選択。今月の取引データ全部を抽出するのであれば③【今月を設定】→④【検索する】の順に叩くと該当するデータがリストアップされます。ここで画面下部の【CSVエクスポート】を叩くと、デフォルトのダウンロードフォルダにYYYYMMDD_export_registers.csv というファイルが吐き出されます。

_つまり、kakei+はデータをある条件で抽出した結果をCSVファイルとしてエクスポートできるわけでして、他の家計簿アプリをぶっちぎりで凌駕する性能を誇っています。CSVファイルはUTF-8(BOM付)でエンコードされており、改行コードはLFのみです。なお、ファイル名のYYYYMMDDにはダウンロードした日付が入ります。

_CSVファイルがExcelに紐付けられている環境では、ダウンロードされると同時にExcelがこのCSVファイルを開くはずです(BOM付なのでUTF-8でエンコードされていてもExcelは文字化けせずに読み込める)

kakei+取引の検索とCSVファイル出力

2021/12/28

MFFマクロV2.28はkakei+とMoneyLookに対応しました

_前回の記事:2021/12/26 kakei+の費目構成と入力UI で予告しましたMFFマクロV2.28を公開します。例によって、マクロの導入方法は 固定ページ:家計簿アプリ間データ変換ツール「MFFマクロ」公開中 を、マクロのソースリストは 固定ページ:MFFマクロの導入法と使用法 をご覧下さい。

MFFマクロV228の動作概念図

_今回のバージョンでは、

  • オンライン家計簿サービス「kakei+」からエクスポートした取引データをMFF形式に変換する機能
  • アカウントアグリゲーションサービス「MoneyLook」からコピペした明細データをMFF形式に変換する機能
_を備えました。いずれも具体的な操作方法は今後の記事の中で解説していきます。

_しかし…今回も、↑の図におけるMFFマクロの左側の家計簿アプリリストが増えるだけで、右側のリストは増えませんでした。単なるAASであるMoneyLookはまだしも、かなり優れた家計簿サービスであるkakei+へのデータインポートができないとは…困ったもんだ。

2021/12/26

kakei+の費目構成と入力UI

←前回の記事: 2021/12/24 kakei+カケイプラスに取り組む

4.kakei+の取引種別と費目について

_kakei+の費目リストを↓に示します。羽仁もと子女史の家計管理の特徴として、食費を副食物費・主食費・調味料費の3つに分けることが挙げられます。「外食」が主食費に、酒類が「飲料・嗜好品」として調味料費に含まれており、この費目構成のままではかなり違和感を感じるのではないかと思われます。が、費目は一応カスタマイズできるようにはなっているものの、はっきり言って推奨はされていません。

_既存の費目・項目については非表示化と並び替えのみが可能で、名称変更・削除は不可能。ユーザーが追加したものについては非表示化・並び替え・名称変更・削除が可能です。データの削除によって発生する様々な不具合を回避するように実装されていることが判ります。類似例としてはZaimが挙げられるでしょう。

kakei+の費目一覧

2021/12/24

kakei+カケイプラスに取り組む

 _みなさまこんにちは。たこぶつでございます。個人的にいろいろありまして、久しぶりに記事をアップします。 

_今回から、婦人之友社が提供しているオンライン家計簿サービス「Kakei+」(カケイプラス)を取り上げます。同社が2000年から発売していたWindows版ソフト「生活家計簿」の後継として2020年5月にリリースされています生活家計簿3.0サポート終了を知らせるページにそのように書いてある)。以前当Blogで取り上げたスマートフォン用アプリ「家計簿カケイ」とは無関係です。

_kakei+は羽仁もと子案家計簿の進化型、を標榜しています。羽仁もと子女史は家計簿の考案者だということですが、浅学な筆者は存じませんでした…。Kakei+のマニュアルのPDFはこちらからダウンロードできます(2020年9月1日付:9.4MB)。また、操作を解説した動画はこちらにありますのでご覧下さい。

_ちなみに、現時点におけるkakei+は、取引データのエクスポートは可能ですがインポートは事実上不可能(別途解説します)なので、当Blogではkakei+のデータをMFF形式に変換するところまでを取り上げます。

1.アカウント登録と初回ログイン

_kakei+のサイトにメールアドレスとパスワードを登録すると、アカウント情報として

  • 氏名(姓+名)
  • ニックネーム(ひらがな)
  • 性別(女性・男性・その他)
  • 誕生年(西暦)
  • 都道府県
  • 家族構成(配偶者、子ども(1人)、子ども(2人)、子ども(3人以上)、孫、自身の親・配偶者の親、兄弟姉妹、その他、同居していない)

_といった個人情報を登録させられます。その後、初回のログイン時には↓のようなチュートリアルが表示されます。

_なお、試用期間は2か月で、それ以降は2021年12月現在で年間2,400円(税別)の費用がかかります。月額200円ということは「オンライン家計簿うきうき」と同額で、いわゆるアカウントアグリゲーションサービスを実装していないオンライン家計簿サービスの有料相場はこのあたり、ということになるのでしょう。

kakei+へようこそ

2021/12/04

GnuCashのグラフ機能の紹介を忘れてました

_GnuCashとのデータ変換に関する連載は 2021/11/24 家計簿データをMFF形式から変換してGnuCashへインポートする(後篇)で一応終わりましたが、グラフ機能についてご紹介するのを失念しておりました。そもそも筆者がGnuCashへのデータインポートにこだわったのは今回の記事の元ネタになるデータを投入するためだったのに、MFFマクロV2.27を公開して満足してしまっていたようです…

_今回は、 2020/07/26の記事で触れた、マイクロソフトマネーと同レベルのグラフを描くことを目標にします。長期的な支出の傾向を掴むための↓のようなロングスパンでの積上げ棒グラフです。

マイクロソフトマネーの費目別支出額推移のグラフ例

_GnuCashで↑のようなグラフを表示させるには、↓のように操作します。しかし…2021年になってからの3ヶ月分しか表示されず(これは筆者が2021年度のデータを投入していないからです)、グラフの項目も8つしかありません。あれ~こんなグラフしか表示できないのか~? と最初はかなりがっくりきました。

GnuCashで「費用チャート」を表示させても最初はこんなグラフにしかならない

2021/12/03

DARUMA家計簿の超迅速対応に追いつくのは至難の技です

 _2021/11/27 DARUMA家計簿のさらなる進化に期待(第二弾)で要望として触れました事項について、記事掲載の翌日に開発元から「早速対応したよ」と連絡をいただきました。いや、確かに「超迅速な」とは申し上げましたけど…Hanisana Apps恐るべし。

1.フリーワード抽出が実装されました

_メモ欄を対象としたフリーワードでのデータ抽出・出力機能が追加されました。「検索」と呼ばなかったのは、ヒットしたデータを編集できるわけではなく、ヒットしたデータのみがCSVファイルとして出力される、という動作になるためです。なお、出力したCSVファイルのフォーマット等についてはこちらの記事を参照してください。

メモ欄のフリーワード抽出が可能になった

注目の記事

家計簿アプリとデータをやりとりする際のファイル形式のまとめ

_今回の主題は…家計簿アプリとデータをやりとりするときに使用するファイルの形式について、です。筆者がこれまで MFFマクロ に対応させてきた家計簿アプリは27種類(Money通帳とあっと家計簿は別カウント)。まず、家計簿アプリからエクスポートする方向では↓のようになります。...

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