2024/04/19

楽天家計簿がいきなり出現

 まずは 楽天、無料の家計簿アプリを突如リリース 1000以上の社外サービスとも連携可能(ITMediaの記事) をご覧ありたく。2024/04/17に出現したそうです。公式サイトはこちら。

 上記の記事の文面から解釈すると、

  • 標準で楽天銀行・楽天カード・楽天モバイル・楽天Edy・楽天市場・楽天ポイントなどと連携
  • 楽天銀行は1口座、その他の銀行1口座と連携可能
  • 銀行以外の他社(楽天グループ以外という意味らしい)サービスとは3アカウントまで連携可能
  • (楽天グループ以外の)1000以上の他社サービスが連携対象となっている

 という具合で、当面無料機能のみ。2024年中に楽天証券等の証券会社との連携による資産管理機能を提供し、さらに拡張機能をサポートした有料プランを提供する、とのことです。

 画面デザインを見ると…どうやらZaimと提携して開発しているようですね。

 とすると、取引データを外部に出力する機能は有料機能となりそうです。もしくは、アプリの狙いが「楽天経済圏にユーザーを縛り付ける」ことと考えれば、提供されないかもしれません。

 さて「見せてもらおうか、楽天家計簿の性能とやらを」と、早速テストに入ろうとしましたが、当面リリースされるのはiOS版だけ。Android版は後日だそうです。ひでえことしやがる…。

2024/04/18

Money通帳・あっと家計簿の2024/02/21バージョンアップについて

 2024/02/21に、Windows PC向け家計簿ソフト Money通帳(フリーソフトがV2.03、あっと家計簿(シェアウェア版)がV3.94にバージョンアップされました公式サイトはこちら)。2022/12/31 Money通帳・あっと家計簿のバージョンアップについて 以来です。

 なお、両者とも↓のように改善点は同じです。

  • 電子明細ファイルのインポート機能を改良しました。
  • 日別集計表を改良しました。
  • カレンダー画面で、日記アイコンダブルクリックで編集できなくなっていたのを修正しました。
  • こまかなバグの修正・機能改善をしました。

 当Blogとしては一番目に注目すべきところですが、前回のバージョンアップでも特に改善点が見い出せず、また(筆者としては)OFXファイルでのインポートを推奨していないこともありますので、改めてのレポートはしない予定です。

2024/04/17

JRE BANKってできるらしいですけど

  新しい銀行ができるらしいですね公式サイトのPDFはこちら。そのサービス内容はともかくとして…当Blog的に気になるのが「銀行オープンAPIによるPFM※サービスとの連携機能は提供されるのか?」ということです。

※:Personal Financial Management:個人財務管理。マネーフォワードMEやZaimに代表される、金融機関から自動的に取引・残高データを取得してユーザーに提供するAccount Aggregation機能を提供するサービス。

 JRE BANKは楽天銀行のシステムに相乗りする形で構築するそうです。マネーフォワードMEおよびZaimは楽天銀行とのAPI連携ができるので、仕組み的には実装できるのでしょうけど…JRE BANK側が、PFM事業者(電子決済等代行業者)とAPI連携に関する個別契約を締結する、という事務手続きを落とさずにやっているか? という点がちょっと心配です。わかってやっているといいんだけどなあ…

2024/04/15

新年度から家計簿アプリを始めるなら多分シンプル家計簿MoneyNoteがいいと思う

 新年度を機会に家計簿アプリに挑戦した皆さんの中には、二週間が経過しまして、もうすでに諦めて止めてしまったという方もそこそこいらっしゃるかと思います。

 今回は、そういう落ちこぼれてしまった方のために、新年度が始まってまだ時間が経っていないうちに、リトライに向けて家計簿アプリの選び方を解説してみたいと思います。

1.多機能系アプリにいきなり飛びつくのはやめておこう

 マネーフォワードMEやZaim等に実装されている「銀行口座・クレジットカード等のオンラインサイトと連携して取引データを取得する」機能はアカウントアグリゲーションサービス(AAS)と呼ばれています。大変便利な機能ではありますが、家計簿アプリの初心者がいきなりAASを実装した多機能系家計簿アプリに手を出すのはやめておいた方がよろしいでしょう。

 その理由は、

  • AASの設定に必要な、金融機関のオンライン機能の利用申請から使用開始までに手間と時間を要し、その間に意欲が減退する→こんな面倒くさいことをするぐらいならやらないほうがいいや
  • 仮に家計簿アプリにAASの設定ができたとしても、次々と取り込まれてくる取引データに振り回されて、結局面倒くさくなって放置してしまう→放置していてもデータが蓄積されるのは良いが、支出の使途(費目)や、何を買ったか(品名)等は入力されないままで何の役にも立たない
  • 多機能系アプリは課金しないと満足に使えない→自分にとって「課金しなければならないほどの価値を提供してくれるアプリか?」が判らないうちに課金するのは高リスク→無料機能はお試しにもならない

 といったところですが、重要なのは無料機能はお試しにもならないという点です。

 多機能系アプリは、無料で提供している機能をお試し版としているわけですが、これは「アプリの使い勝手」のお試し版であって、「家計簿をアプリで付ける」という行為を習慣化するには向かないのです。

2.最初から完璧を目指さない

 家計管理には、資産管理、口座管理、収支管理、支出管理…という具合に、目的や細かさによって管理レベルに種類がありますが、これから家計簿を付けようというしている方に必要なのはまず収支管理・支出管理というところでしょう。そして、財布の中身、銀行口座、クレジットカードの利用額等すべての数字の勘定が合っていないと気分が悪い…というタイプの人は、そもそも家計簿アプリを使うのが苦にならない気質の持ち主のはずです。

 まずは、全てを把握することはできずとも、一か月間に、何にいくら使っているのかを把握することから始めてはいかがでしょうか。そこで、初心者向けに良く言われる「ざっくり管理」(概算入力)ですが、筆者は金額を大雑把に記帳するのはお奨めしません。個々の取引は日付・金額・使途を正確に記帳しつつ、その中で入力漏れの買い物があってもまあいいや、と考えた方がよろしいでしょう。実は筆者も財布の中の現金の残高が合わず、「謎」という使途不明金の費目で記帳する(そしてその謎が解けることはまず無い)、なんてことが頻繁にあります。

 収支管理・支出管理ができるレベルの家計簿アプリからスタートして、「家計簿をアプリで付ける」という習慣が自分に根付くかどうか、を試すのが先決です。

3.データのエクスポート機能が無料提供されているアプリを選ぶ

 そして、ここが肝要。とりあえず収支管理なり支出管理ができる家計簿アプリでスタートしても、慣れてくれば物足りなくなってくることもあるでしょう。特に欲しくなってくるのは銀行口座やクレジットカード別に残高管理ができる機能です。そうなったときに、他の家計簿アプリに切り換えるにしても、これまで入力してきたデータを持ち出して引き継げないというのは泣けてくる事態です。

 そこで、最初に友とする家計簿アプリには、データをエクスポートする機能が無料で提供されているものを選ぶことを激しくお奨めします(データをインポートできる機能までは必要ありません。それが必要になったときには、とっくに初心者の域を脱しているからです)。当Blogでこれまでに取り扱ったAndroidスマートフォン用家計簿アプリでそのようなものを挙げると

 このようなところが挙げられます。

4.家計簿アプリ初心者にお奨めなのは

 筆者の独断と偏見で申し上げると、そういう目的で使う家計簿アプリとしては初心者向けとしては「シンプル家計簿MoneyNote」が優れているように思います。

 ↑のリンク先の記事を追っていただければ判りますが、このアプリには口座という概念が無いので、データ入力の際に入力項目が減っています。その分のスペースを使って、カテゴリー(費目)の指定がアイコンの一発選択だけでできるという画面設計になっているので、入力する際の手数が少ないのです。また、各種のレポート機能が充実しているのも嬉しい。

MoneyNoteの入力UI

 当Blogが提供しているMFFマクロでは、データ入力の際に、シンプル家計簿MoneyNoteのメモ欄に (口座名/)(内容)(@店名)(※備考)(カッコ内はそれぞれ省略可能)という 拡張MFF書式 で入れておけば、このデータをエクスポートしてMFF形式に変換する際に、データに口座名が含まれるようにする機能を提供しています。他の家計簿アプリにデータを持ち込む時に比較的スムーズに処理できます。

 MoneyNoteに不足を感じたら…? そのときは再び当Blogの記事を漁って、次の方策を考えましょう。

2024/04/06

「ひかる」の検索機能・予算機能・グラフ機能

 2024/03/17 「ひかる」に、他の家計簿アプリからのデータを持ち込むためのデータ変換方法 で「ひかる」関係の連載は終わったわけじゃないですよ~

 データを一挙にインポートできるようになったので、大量のデータを入れないと調査できない機能をレポートします。

1.検索機能

 いきなりですが、「ひかる」の検索機能は正直申し上げて残念な部類に入ります。↓は2023年11月の「光熱費」という支出項目の取引データを検索したところですが…借方のデータしか抽出しないので、貸方(すなわち決済方法)が判らないのです。これは「ひかる」のデータ構造がそうなっているので仕方がありません。

 また、この検索結果をファイルとして出力するような機能も無いです。これはかなり惜しい。

「ひかる」の検索機能(項目で検索)

2024/04/01

おかねのコンパス for TT がサービス終了

 2020/12/16 老後資金が気になってきた人のためのアプリ「おかねのコンパス」試用レポート でご紹介した「おかねのコンパス for TT」が2024年6月30日でサービス終了となるそうです。ユーザー宛のメールにて通知が来ました。

 2020年1月にサービス開始ですから4年半の命脈でした。

 このアプリは明細データを外部に出力する機能は提供されていないので「明細データ移行の対応はございません」だそうです。うぬう…!

2024/03/30

家計簿アプリとデータをやりとりするファイル形式のまとめ(第二版)

 二年前の2022/03/14 家計簿アプリとデータをやりとりする際のファイル形式のまとめでご紹介した情報をアップデートしました。

1.家計簿アプリからエクスポートされるファイルの形式一覧

家計簿アプリからのエクスポート

2.家計簿アプリへインポートするファイルの形式一覧

家計簿アプリへのインポート

…これは筆者の備忘を兼ねた参考情報です。何かのお役に立てば幸いです。間違っていたらごめんなさい。

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家計簿アプリとデータをやりとりする際のファイル形式のまとめ

_今回の主題は…家計簿アプリとデータをやりとりするときに使用するファイルの形式について、です。筆者がこれまで MFFマクロ に対応させてきた家計簿アプリは27種類(Money通帳とあっと家計簿は別カウント)。まず、家計簿アプリからエクスポートする方向では↓のようになります。...

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