2026/03/16

Copilotの支援によってWindows版GnuCashのインストールファイル破損を修復した話

 こんばんは。今日は生成AIを家計簿ソフトの不具合解消に活用した事例をご紹介します。先日、Windows用のGnuCash 5.14を起動したところ、

プロシージャエントリポイントclock_gettime32 が C:\Program Files (x86)\gnucash\bin\libstdc++-6.dll から見つかりません。

 というエラーダイアログが出て(実はもう一つダイアログが出ていたが内容をメモるのを忘れてしまった)立ち上がってくれない、という事態に陥りました。

 こういうときの対処法としてありがちなのが、GnuCashの再インストールです。そこで、GnuCashの公式サイトからインストールファイルをダウンロードして、再度インストール(このときに旧バージョンがアンインストールされる)してみたわけですが…同じエラーが出ます。さて、困ったぞ…ということで、Copilotに助けを求めました。

 そのやり取りの概略を示しますと…最初のプロンプトは

GunCashV5.14を起動すると、プロシージャエントリポイントが見つからないってエラーダイアログが出てアプリが立ち上がらない。これは何が起きているのだ?

 これに対して、考えられる原因を4つ挙げてきて、さらに、エラーダイアログに表示されているDLL名はなんだ? と聞いてきたので

clock_gettime32 がGnuCashのインストールフォルダ内のlibstdc++-6.dllから見つからない、というエラーになっている

 と返すと、clock_gettime32がlibstdc++-6.dllに入っていない原因としてさらに4項目を挙げてきました。それなりに説得力のある内容です。

 その後、何度かやりとりしている中で、libstdc++-6.dllのタイムスタンプが2025‎年‎8‎月‎9‎日‏‎2:54:08であることに対して

GnuCash 5.14 の公式ビルドは 2024年12月公開
→ 2025年8月の DLL が入っているのは不自然。 

 などと言い出しました。公式サイトを見るとGnuCash 5.14のリリースは2025-12-21となっているのです。ハルシネーションを起こしてやがる…

 しかし、ともかく対処策として

🛠 解決策(確実性の高い順)

1) GnuCash 5.14 を完全にアンインストール → 再インストール

ポイントは「完全に」です。

  • アンインストール後、
    C:\Program Files\GnuCash
    を手動で削除(残骸 DLL が残るのを防ぐ)
  • 公式サイトから再ダウンロードしてインストール

これで 正しい libstdc++-6.dll(GnuCash 公式ビルドのもの) が入ります。

 という提案をしてきました。確かに、GnuCashをWindows11の「設定」>「アプリ」>「インストールされているアプリ」からアンインストールしても、実はC:\Program Files (x86)\gnucash 以下のフォルダに実行ファイルやDLLは残ったままですのでこれは盲点でした。そこで、↑のとおりに操作してGnuCash 5.14を再インストールしますと…見事に立ち上がってくれました。エラーダイアログは2つとも出ません。

 当初のエラーがなぜ発生したのか、真因を見出すことはできませんでしたが、GnuCashが復活してくれたのだから良しとしましょう。

 ハルシネーションに起因して少しやり取りが遠回りをしたものの、Copilotの支援で問題を解決できたのは良い体験でした。GnuCashなんてマニアックなソフトの不具合なんて、ネットで質問しても他人が有益な回答をしてくれる期待値は極小ですから… こういうケースには生成AIはけっこう実用的なのかもしれないな、と認識を新たにしたのでした。

2026/03/07

たこぶつからの連絡について

 当Blogを執筆しております「たこぶつ」でございます。当Blogでは、PC用ブラウザ画面の右ペインにあります連絡フォームにメッセージを書き込んで【送信】ボタンを叩きますと、筆者のgmailアドレスにメールが届くようになっておりますが、筆者は、ご連絡を頂いた方からお知らせいただいたメールアドレスに対して、ある事情でyahooメールのアドレスから返信をお送りしています。

 そのためか、筆者からのメールに対してご返信をいただけないケースがございます。もしかすると迷惑メールフォルダなどに仕分けられている可能性がございますので、筆者からの返信をお待ちの方は、今一度メールボックスの中身をご確認いただけますようお願いします。筆者からの返信が来ていない場合は、今一度連絡フォームからご連絡ください。

 筆者にご連絡いただく内容はたいていの場合はMFFマクロのエラーに関することなので、一体どんな操作をして具体的にどのようなエラーメッセージが出ているのか、詳細をお伺いしなければ問題を解決できません。そのために何度かやりとりをさせていただいております。

 また、筆者から解決策をご提案したあと、結果をご連絡いただけない場合もございまして… 問題が解消したのかどうか、ぜひご連絡いただけますようお願いします。


2026/02/13

世の中は生成AIで盛り上がっているのにオンライン家計簿アプリのAIはアホなままじゃん

 筆者はこの分野の研究者として、マネーフォワードMEとZaimの課金ユーザーとなっているわけですが、これらオンライン家計簿アプリが活用しているとしているAIって奴は全く賢くなってくれません。というより、大昔のかな漢字変換システムと同レベルの学習機能だけが実装されていて、「成長する」という機能開発がなされていません。

 何がムカつくか、と申しますと…。

 筆者は、モバイルSuicaを使って、一回の買い物で複数の商品を購入した場合、その内訳をを"72明細分離用"という仮想的な口座からの支出として計上し、支払いの取引をモバイルSuica→72明細分離用の振替取引として記帳する、という運用をしています。レシートの中身まで管理したい人は、よくやる方法ですね。

 しかし、毎回の買い物でレシートの中身を読み取ったり打ち込んだりするのは面倒くさいですから、1回の買い物で複数の費目を計上しなくてもよい場合には、モバイルSuicaからの支払いを支出取引と記帳することもあるわけです。というより、自販機での買い物なんかは必然的にそうなりますよね。

 ところが、マネーフォワードMEにしろZaimにしろ、現時点でモバイルSuicaの「最後の取引」を"72明細分離用"への振替取引と記帳していると、その後に口座連携機能で取り込んだ取引データを全て振替取引と認識する、という迷惑極まりない動作をしてくれるのです。

 世の中、生成AIであれができるこれができる、と超盛り上がっているのに、こういう家計簿アプリには生成AIからのコマンドを受け付けるAPIも整備されていませんから、結局人間様が逐一修正しなければならない…!

 こういう苦痛を伴うPC操作を生成AIにやらせられるようなRPAなんてできないもんですかね。フェイク動画をこしらえて喜んでいないでさあ…

 そもそも、生成AIでコーディングがずいぶん楽になった、なんて話はネット上にいくらでもころがっているのに、アプリやWebサービスの改善スピードがぶっちぎりに早くなった、という話も聞きません。生成AIの神通力も、こういうマイナー分野(Fintechなんてもてはやされていたのが遠い昔のようだ…)の末端にまで浸透するにはまだまだ時間を要するようであります。

2026/01/23

令和8年最初の投稿はMFFマクロのバグ取り版V2.72

 かなり遅くなりましたが謹賀新年でございます。

 今年最初の投稿は、MFFマクロの更新版V2.72です。

 しょぼい更新ですみません…

 ソースリストは例によって「MFFマクロの導入法と使用法」のページを、マクロの更新方法は「MFFマクロのバージョンアップの手順」のページをご覧ください。


2025/12/19

鉄道におけるクレジットカードのタッチ決済は家計管理上の問題があるかもしれない、という話

 いわゆる非接触決済サービスについて、鉄道各社でFelica系ICカード決済ではなくクレジットカードのタッチ決済を導入する動きが出てきております。筆者はFelica系の代表格であるSuicaのユーザーですが、先日、伊豆箱根鉄道駿豆線に乗車する機会があり、同線に導入されたクレジットカードタッチ決済を試してみました。

 使用したのはJRE BANKのキャッシュカード。これにはJCBのデビットカード機能が付いていて、タッチ決済に対応しています。

 駿豆線の各駅の改札口にはタッチ決済用の端末が備えられていて(少々判りにくいところにあったりします)、そこへタッチするとワンテンポ遅れて反応音が鳴ります。この「ワンテンポ遅れて」というところが「都市圏の巨大な旅客流動にはタッチ決済では対応できないのでは?」という各方面からの懸念事項になっているわけです。しかし、地方鉄道の旅客数で、旅客の大多数がタッチ決済を使うわけでもなく、しかも混雑する改札ゲートを避けたところに端末を設けている限りでは、その点はあまり問題にならないように思われます。

 タッチは、乗車駅と降車駅の2箇所で行います。降車駅でのタッチで決済額が確定するわけですが、では、乗車駅の情報がどのように取り扱われているのか? 運賃計算はどのように行っているのか、そういった実装面は正直なところ判りません。また、一般ピープルがそれを気にする必要はないのでしょう。

 ただし…当Blogの主題である家計簿アプリによる家計管理においては、少々問題がありそうなところが見えてきました。

 JRE BANKに付帯するJCBデビットカード機能は、実は即時引落しではなく、その翌日に銀行口座(この場合は当然JRE BANK)から引き落とされるのです。つまり、利用日の認識が1日ズレてしまう…! これは「デビットカードだから」こうなるのであって、クレジットカードであれば利用日は正しく認識されるのであろうとは思いますが…

 しかも、Suicaであれば、交通系ICカードとして乗車駅(入場駅)と降車駅(出場駅)の名称が利用履歴に記録されます。この情報は、例えばマネーフォワードMEでは、モバイルSuicaとの連携機能およびSuicaカードの履歴読み取り機能で自分の家計簿データとして取り込むことができますが、残念ながらクレジットカード会社のタッチ決済では、このような情報はユーザーには提供されないようです。

 マネーフォワードMEでJRE BANKの明細履歴を取り込むと、「JCBデビット A*******」(*は数字)という無意味な文字列と決済額のみが、利用日の1日後の日付で取り込まれます。筆者としては、その明細のメモ欄に、本当の日付と、取引の内容(乗車区間等)を手入力しなければなりません。費目の認識も、いちいち思い出して指定することになります。今回、試してみたのは1回だけで、1日に何回もタッチ決済を利用した場合にどのようになるのか、は、まだ調べていませんが…

 このように、新しいサービスが導入されたときは、当Blogとしては家計管理が楽になる方向の進化であるのかどうかに注目するものの、たいていの場合は残念な調査結果になります。そして、将来にそれが改善される可能性は非常に薄い。このあたり、なんとかならないものか…と常に思うのであります。

2025/11/14

三菱UFJ銀行のアプリがChatGPTと連携するそうです

 三菱UFJ銀行のアプリがChatGPTと連携する、というニュースがありました。例えば、三菱UFJ、アプリをChatGPTに連携 日本企業初・顧客に家計管理提案 - 日本経済新聞 が詳しいです。ちなみに…同銀行が提供していた家計簿アプリMable(当Blogで取り扱ったことはありません)は2024年3月にサービスを終了しており、前述のアプリとは現行の「三菱UFJ銀行」アプリになると思われます。

 AIと連携動作する、という触れ込みはマネーフォワードMEもZaimも行っていましたけど、取得した明細データの費目の自動割付をAIで行うという程度で、ちっとも賢くならず(例えば 2021/04/10 マネーフォワードMEのAIとやらはいつまでたっても賢くならない 参照)、AIの成長と効果を実感するのは困難なレベルでした。 

 ところが、生成AIとの連携動作、となると話は別で、家計簿アプリとChatGPTが直接データをやり取りすることで、生成AIの分析結果などを家計簿アプリ側で表示可能となり、生成AIを鍛えた結果が家計簿アプリの機能増強に直結します。ユーザーは、アプリの更新を待たずに新機能の恩恵を受けることができるようになるでしょう。

 ああ、この業界にも生成AIの魔の手が及んできたか…!

2025/11/13

Suica Renaissanceで最も期待するのは、コード決済でもチャージ上限額アップでもなく「物販の嵐」問題を改善すること

 JR東日本が202412月に打ち出した「Suica Renaissance」(スイカルネッサンス)ですが、つい先日、その第二弾の構想が発表されました。コード決済に対応し、チャージの上限額も2万円から30万円に大幅にアップされます。個人間送金にも対応。そして少々残念なのがSuicaペンギンの勇退。

 ネットに出ている記事では モバイルSuicaが大進化 コード決済対応&上限30万円、Suicaペンギン卒業の真意とは が詳しいようです。

 …が、筆者としては、とにかくSuicaの利用履歴データが「物販」だらけになる「物販の嵐」問題を何とかしてほしいところです。他の電子マネーでは利用履歴に店舗名が入るのに、Suicaはそうではない。モバイルSuicaがガラケー向けに出現したのは20061月だそうですから、もう20年近く放置されている問題です。

 しかも、モバイルSuicaサイトとデータ連携しているマネーフォワードMEなどの家計簿アプリは、オンラインで取得した明細データをユーザーが改竄できないように、この「物販」という何の役にも立たない文字列を修正できない仕様としていることが多いのです。例えばマネーフォワード「物販」とは?ITプロの管理技わかりやすく解説! の記事が詳しいです。例外は多分Zaimぐらいじゃないか…?

 Suica Renaissanceでは、ぜひ利用履歴に店舗名が入るように改善していただきたい。これはユーザーが現に困っていて、しかも他の電子マネー等の決済手段に対して決定的に劣っている点ですから。

 Suica利用履歴データを家計簿アプリとAPIで連携できるようになれば最高です。JR東日本が生活ソリューション企業として「勇翔」できるかの試金石となるでしょう。第三弾での発表に期待するや切であります。

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