2022/05/21

「家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能の性能比較」をさらに更新しました

 【追記】本記事を更新した記事は 2023/07/14 第4版 家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能の性能比較をご参照ください。


_当Blogの主題は家計簿アプリ間でのデータ変換の手段を提供することにあるわけですが、肝心な家計簿アプリ側の性能評価をしなければ、ユーザーの皆さんの家計簿アプリの選定の参考になりません。そこで、前回の 2021/08/22 「家計簿アプリのデータインポート/エクスポート機能の性能比較」を更新しました の続編(第三弾)として、筆者の独断と偏見で評価した結果を公開します。今回は7つの家計簿アプリの評価を追加し、OsidOriの評価の見直しを行いました。

_なお、↓の表の評点は、インポート/エクスポートの際にユーザーが受ける制約や手間といった「障壁」を点数化しており、「低い点数ほど好ましい」ものとなっています。

家計簿アプリ別のデータインポート・エクスポート機能の性能比較(Ver3)

_評点の基準については以下のとおりです(前述の記事の再掲です)

家計簿アプリ別のデータインポート・エクスポート機能の性能指標

1.MoneyLook

_2022年5月31日をもって無料サービスが廃止され、法人を対象とした有料サービスのみとなるのでこの時点で掲載していても仕方が無いのですが「サービス提供当時の性能評価」を残しておく意味で掲載しました。

2.MoneyLink

_アカウントアグリゲーションサービスに特化しており、費目を管理する機能がありません。筆者としては家計管理としてインポート機能を活用する必要性は無いと考えております。

3.毎日家計簿

_収支取引と振替取引が別ファイルで出力される仕様のため、高性能とは評価できません。

4.Kakei+

_検索の結果をCSVファイルとして出力する仕様であり、データそのものもMFF形式と極めて親和性が高いため、最高評価に繋がっています。インポート機能が(事実上)無いのが残念です。

5.ファイナンシャルプランナーが作った家計簿

_PC家計簿ソフトでありながらデータインポート機能が無いという仕様が泣けてきます。エクスポートに関しては、Kakei+と同様に、検索結果の出力機能を備えており高性能と言えます。

6.ゆう子の家計簿

_インポートに関しては、入力データに費目を入れていても取り込めないという致命的な欠点があり、全データに対してユーザーが費目を指定しなければならないため、低性能の評価とせざるを得ません。エクスポートについては、日付・口座による絞り込みが可能でデータの欠落も発生しませんが、備考欄の24文字制限という痛い仕様を考慮して中程度の評価としています。

7.GnuCash

_さすがにGnuCashはデータ入出力に関する性能は高いです。ただし、上記の記事をご覧いただけば判りますが、この評点に含まれていない、操作の煩雑さという点では問題を抱えています。複合仕訳(GunCash用語で「スプリット取引」)されたデータのエクスポート/インポートができることによる代償とも言えますが…

8.OsidOri(評価の見直し)

_前回の記事を執筆した時点ではOsidOriのエクスポート機能には重大な問題があったため酷評せざるを得ませんでした。その後のアプリの改修により実用性が大きく改善されたため、今回の記事で評価18から11に見直します。OsidOriはアプリの理念上、同じ金融機関サイトから取得した取引データであっても、「個人画面」と「家族画面」に属しているデータはそれぞれ別の操作でエクスポートしなければなりません。その点は割り引かせていただきました。


_昨年8月以来の更新なので、正直なところ全部のアプリを同じ見方で評価できているかイマイチ怪しいところもございますが…ユーザー各位の家計簿アプリ選定のご参考になれば幸いです。

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