先日、らくな家計簿のAndroidアプリを開いたらVersion4.6.28に更新され、↓のような表示が出ました。
らくな家計簿には、従来から、スマホをWebサーバとして、同じ無線LANネットワークに存在するPCのブラウザによりスマホ内の家計簿データを直接閲覧する「PC家計簿」機能がありました(2020/12/06 らくな家計簿のPC家計簿機能は有料ながら残念なところも 参照)。今回、家計簿データをサーバーに保持し、そのデータにPCの専用アプリでアクセスする「新PC家計簿」サービスが開始されましたので、概要をご紹介します。
1.新PC家計簿の利用手順
従来、らくな家計簿はユーザー登録などの面倒ごとは無く、アプリをインストールしたらそのまま使うことができましたが、新PC家計簿を利用するには、運営側のサーバーへのログイン認証が必要になります。その手順は↓のとおりです。会員登録をしていない場合は↓の③の画面で【会員登録】をしましょう。その際に設定したニックネームが⑤の画面に表示されるようになります。
また、④画面の下部に【残り時間】が表示されていますが、これはPC家計簿を使える制限時間ではなく、スマートフォンとPCとサーバーの3者間での同期が自動的に行われる時間を示しており、それを過ぎると手動で同期しなければなりません。これを忘れると悲惨な事態を招きますので十分に注意しましょう。
この新PC家計簿機能が実装されたことで、「らくな家計簿」の料金プラン↓(運営側が提供している表の日本語がダメダメなので筆者が書き下ろしました)に新たにサブスクリプションが加わりました。上記の同期を完全自動で行うようになるほか、PC家計簿アプリの機能が強化されます。
らくな家計簿のPCアプリをインストールして起動した画面です↓。アプリ側で設定したメールアドレスとパスワードを入力してログインします。何でもかんでもWeb化するのが現在のトレンドなのに、それと逆行しているのが面白いですね。
ログイン後、↓のような画面になることがあります。その際は、アプリ側の設定画面④↑↑↑の最下段に現れる【開始】ボタンを叩いてから↓のPC画面の【もう一度】を叩きます。
2.新PC家計簿で何ができて何ができないか
まず、新PC家計簿の基本画面となる【内訳】を表示したところです↓。いわゆる取引データの一覧表示機能です。
- 表示対象期間は任意の日付間で変更できる
- 表示対象を全体・収入・支出・振替で切り換えられる
- 表示対象となる資産・費目を絞り込みできる
- 内容欄およびメモ欄の文字列を対象とした検索機能がある
- 表示中(すなわち絞り込んだ状態)の内訳データをExcel(.xls)形式で出力できる
データの入力は↑の"+"マークをクリックして行います↓。
新PC家計簿では、各種の情報をまとめて表示できる「レポート」機能↓が加わりました。表示項目の選択等に関する機能は、前述の内訳画面とほぼ同じです。
レポート画面をカスタマイズしているところです↓。資産の残高推移を折線グラフ化する機能が見当たりません。サブスクリプションで課金しなければならないのか…? 従来のPC家計簿にはあった横棒グラフの機能も無くなっている…。
3.新PC家計簿から出力した内訳データの変換
内訳画面からExcel出力したデータの例を示します↓。この状態でMFFマクロ(V2.41以降)を動作させますと、MFF形式へのデータ変換を行います。
2020/11/29 らくな家計簿からエクスポートしたデータを他の家計簿アプリ向けに変換する から、アプリから出力したデータ例を再掲しますと↓…
タイトル行が微妙に異なっている他、K列の"資産"欄が無くなっています。また、"収入/支出"欄で振替取引を示す文字列が"引き出し"から"振替-支出"に変わっています。先日公開したMFFマクロV2.41でこの変更に対応しました。データ変換後のMFF形式データを示します↓。
らくな家計簿の新PC家計簿機能は、タブレットでの使用を意識した「文字大きめ、文字間隔広め、情報量少なめ」のUIに走っているのでデータの一覧性を大きく損ねています。ま、最近の流行だから仕方が無いのか…
また、旧版から筆者が要望していた「PC家計簿」からのデータインポート機能は今回も実装されていません。インポートしたいデータはPC側にあるのですから、PCからのインポートができないというのはかなり痛い。
サブスクリプションを導入して増収を図っているのですから、それで得た資金は機能増強という形で還元していただきたいところです。