2020/05/29

MoneyProへ他の家計簿アプリのデータをインポートする(前篇)

_みなさまこんにちは。今回から(前回の記事はこちら)いよいよMFFマクロによるMoneyProへのデータインポートについて解説します。MFFマクロそのものについてはこちらのページをご覧ありたく。

1.MoneyProのデータインポート機能の概要

  • インポート機能は、【残高】画面左上のインポートアイコンを叩くとすぐにファイル選択ダイアログが現れるようになっています。MoneyProでは頻繁に使う機能として設計されているようです。
  • OFXファイルのインポートも可能ですが、OFXの仕様上、家計簿ソフトに取り込む際のカテゴリーは指定できないので、CSVファイルで取り込めるならそちらの方法を選択すべきでしょう。
  • インポートするCSVファイルは、エンコードがUTF-8でなければなりません(これも実験して初めて判明した)。そのため、MFFマクロもUTF-8でCSVファイルを出力します。
  • CSVファイルをインポートする際、先頭行の項目名から、MoneyPro内部のどのデータ項目に割り付けるべきかを自動判定する機能があります。これはこれで便利なのですが…毎回毎回「こうなるけどいいよな」的な確認画面が表示されるのはうざったい。むしろ、ファイル形式の仕様をがっつり指定してくれた方が筆者的には有り難いですね。
  • 収入取引のデータをインポートする際には、カテゴリーを指定すると、手順の途中でぐるぐる考え込んでいつまで経っても戻ってこない状態になる、というバグがあります。当該のデータ行だけがNGになるのではなく、そのデータを含んだCSVファイル全体が取り込めません。また、支出取引でも、カテゴリーはMoneyProに設定してあるものを一字一句正確にCSVファイルに書き込んでいないと、同様のことが発生します。そのような状態になった場合は、表示されているダイアログの外をクリックすれば手順を中断して脱出可能です。

2.MFFマクロによるデータ変換の手順

_↓のようなデータ(何らかの家計簿ソフトのデータをMFFマクロでMFF形式に変換したもの)を例題に解説します。

MFF形式データの例

_なお、MoneyPro側で、レビューその2でご紹介したようにカテゴリーを設定してあることが大前提です。

  • カテゴリー「食費」
    • その下にサブカテゴリー「食費/食料品」・「食費/菓子・飲料」・「食費/昼食」
  • カテゴリー「日用品」
  • カテゴリー「趣味」
    • その下にサブカテゴリー「趣味/書籍・雑誌」

_また、口座についても、↓のデータに登場する

  • 04財布
  • 49その筋銀行

_は最低限設定しておく必要があります。

_D1セルのドロップダウンリストで"MoneyPro"選択し、さらにD1セルにセルカーソル合わせた状態でMFFマクロを動作させると、変換処理が始まります。MFFマクロが変換後のCSVファイルの保存場所を聞いてきますので、フォルダとファイル名を指定します↓。なお、ファイル名はデフォルトでは"MoneyProインポート用(絞り込んでいる口座名).csv"となります。

MFFマクロを動作させる

_なお、出力されたCSVファイルはUTF-8でエンコードしているため、普通にExcelで開くと文字化けします。参考に、Power Queryで取り込むと↓のようになっています。この状態でMFFマクロを動作させても「サポート外です」と冷たく返されますのでご注意を。

【追記】:2022/03/28 金融機関からダウンロードした明細データをMFF形式に変換できるMFFマクロV2.33を公開しました で、このあたりのMFFマクロの動作が若干変わりました。

MoneyProインポート用CSVファイル

3.MFFマクロの動作について

_MoneyProへのインポートの操作手順の解説は次回に廻し、先にMFFマクロの動作について解説します。MFFマクロは、前述のようにMoneyPro側でカテゴリー”○○○”のサブカテゴリーを”○○○/△△△”の形式で設定してあることを動作の大前提としています。MoneyProはインポートの際に、↑のCSVファイルのカテゴリー列に入っている文字列と、MoneyPro側に登録済のサブカテゴリー名をマッチングするようになっているからです。

【2023/08/21追記】:MoneyProの改良により、MFFマクロの動作を変更しました。こちらの記事をご参照ありたく。

_また、MoneyProはユーザーが自由記入できるデータ項目が「説明」欄のみであるため、MFFマクロはそこへ 品名@店名※備考 の形(MFF書式)で取引に関する情報を書き込むようにしています。

MFF→MopeyPro変換(支出)

_収入取引の場合↓は、今回の記事の冒頭で述べた「MoneyProのバグ」に対応するため、カテゴリー欄を空欄とし、説明欄の末尾に#費目甲/費目乙 の形で費目に関する情報を追加するようにしています。そのため、インポートの際は収入取引のカテゴリーをユーザーが指定する操作が必要となります。それを考慮すると、収入についてはサブカテゴリーを設けない方がその操作が楽になるでしょう。

【2023/07/09追記】:このバグはV2.8.35(?)で解消されましたので、MFFマクロV2.43では本来の処理に戻しました。

MFF→MopeyPro変換(収入)

_振替取引↓(MoneyPro的には「振り込み」取引)の場合は…常識的に考えて「金額欄」を0にして「移動金額欄」のみに振替金額を入れれば良い、と思うでしょう? ところが、実はMoneyProは「振替元からの出金額」と「振込先への入金額」が異なるという奇妙なデータを入力できてしまうのです。そのため、「金額」欄と「移動金額」欄に振替金額を等しく入れなければなりません。このことに気づくまでに半日かかりましたよ…(怒)。

MFF→MopeyPro変換(振替)

次回はMoneyPro側でのインポート操作について解説します→

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