前回の 2023/07/05 【朗報】MoneyProのファイルインポート機能が大幅に改善されたようです【速報】 のとおり、Windows版のMoneyProアプリについて(おそらくはV2.8.35で)コッソリと重要なバグフィックスが行われました。
以前のMoneyProは、CSVファイルでのデータインポート時に、収入取引にカテゴリを指定していると、カテゴリを正しく認識しない、という不具合がありました(2020/10/11 MoneyProアプリのV2.5.4バージョンアップでも不具合は解消せず 参照)。さらに以前はそのようなCSVファイルをインポートしようとした時点でアプリがクラッシュしていた(2020/05/29 MoneyProへ他の家計簿アプリのデータをインポートする(前篇) 参照)ので、それに比べればはるかにマシになっていますが、いずれにしても大変困った事態です。
そこで、当Blogでは、MFFマクロでMoneyProインポート用のCSVファイルを出力する際には、収入取引の場合にカテゴリ欄を空にするという暫定措置で対処しておりました。つまり、収入取引についてはインポート後にユーザー各位が全てカテゴリを再設定しなけれならず、これはかなり大きく余計な手間であったわけです(2020/05/29 MoneyProへ他の家計簿アプリのデータをインポートする(後篇) 参照)。
しかし、この度のアプリ側のアップデートでその必要がなくなりましたので、MFFマクロ V2.43ではこの暫定措置を解除して、CSVファイルの収入取引にもカテゴリ欄を入れるよう、本来の処理に修正しました。今回は、その詳細を解説します。
【追記】:MFFマクロV2.44でさらに改良しました。こちらの記事をご参照ありたく。
1.バグフィックス前のMoneyProへのデータインポート方法は…
_↓のようなMFF形式データの例で解説します。6・8行目のオレンジで塗った行が収入取引です。なお、この例では、費目はMoneyProのアプリ内で設定した費目(カテゴリー)と完全一致している前提です。Money Proのカテゴリーの設定については 2020/05/26 MoneyProレビューその2:カテゴリーと口座の設定 をご覧下さい。

_↓のように、D1セルのプルダウンメニューで【MoneyPro】を選択し、D1セルにセルカーソルを合わせた状態でMFFマクロを動作させると、MoneyProにインポートできる形式のCSVファイルが出力されます。そのファイル名は、MFFマクロV2.42以前ではデフォルトで"MoneyProImport.csv”としておりました。

_その"MoneyProImport.csv”の中身を↓に示します。このファイルの文字コードはUTF-8(BOM無し)であり、現状のExcelではそのまま読み込むと文字化けするので、Power Querryを使用して読み込みます。オレンジで塗った2つの行は収入取引ですが、カテゴリー欄が空欄になっており、説明欄の末尾の#以降にカテゴリー名が追記されているのが判ります。これがMFFマクロV2.42以前で適用していた「暫定措置」の正体です。

_MoneyProへのデータインポートは↓のように操作します。【残高】の画面において、右上のアイコンを叩くと、データ取込先の口座名を選択するメニューが現れます。が、これは「インポートしようとするCSVファイルの内部で口座名が指定されていない場合」にのみ意味がありまして、この例ではテキトーな口座を選択すればインポートが行われます。

_↓インポートするCSVファイルを選択するダイアログ。ここでは"MoneyProImport.csv”を選択します。

_ここから先の操作は2020/05/29 MoneyProへ他の家計簿アプリのデータをインポートする(後篇)を参照してください。操作の一番最後に、取引データがどのように取り込まれるかを最終確認するダイアログが出現します。が、↓のように、2つの収入取引はカテゴリーを示すアイコンが(?)となっています。これは、MFFマクロ(V2.42以前)が収入取引のカテゴリーを無指定にしているためで、ユーザーがこのダイアログ上でカテゴリーを本来のものに再指定しなければなりませんでした。

_ちなみに、バグフィックス前のMoneyProの不具合については、2020/10/11 MoneyProアプリのV2.5.4バージョンアップでも不具合は解消せず を参照してください。
2.バグフィックス後のMoneyProの劇的な改善
_今回のMoneyPro(V2.8.35以降?)のバグフィックスを受けて、MFFマクロV2.43以降ではMoneyProにインポートするCSVファイルを↓のように出力するようにしました。収入取引にも、カテゴリー欄にカテゴリー名称が入っています。

_ファイル名についても、後述するバグが修正されたため、デフォルトを固定せず、絞り込まれている口座名が入るようになりました(他の家計簿アプリ向けと同じファイル名の付け方です)。

_MoneyPro側でのインポート操作の最終段階↓。収入取引にもアイコンが付いており、カテゴリー名称が正しく認識されていることが判ります。ユーザーは、修正の必要が無ければ、このまま【インポート】を叩いてインポート操作を完了できます。

↓インポートした取引データを残高画面で確認したところ。こちらでも収入取引のカテゴリーが正しく割り付けられていることが判ります。

3.MFFマクロV2.43におけるMoneyProインポート用データ変換の処理の概要
_収入取引についてのMFFマクロV2.42以前のMoneyProインポート用CSVファイル出力処理のチャートは↓のようになっていましたが…
【2025/03/30追記】:MFFマクロV2.70ではMFF形式の仕様変更に伴い動作チャートをさらに変更しました。2025/03/30 MoneyProへのインポートに向けたMFFマクロV2.70のデータ変換の仕様変更について の記事を参照して下さい。

_MFFマクロV2.43以降の処理は↓のようになります。

4.MoneyProが、ファイル名に全角文字を含んだCSVファイルのインポート時にクラッシュする現象について
この現象については、2022/09/20 Money Pro突然死の原因はどうやらインポートするファイル名に2バイト文字を入れていることにあるらしい を参照してください。
この問題に対処するため、MFFマクロではMoneyProへインポートするCSVファイルを出力する際のデフォルトのファイル名をMoneyProImport.csvに固定するようにしておりました(2022/10/16 MFFマクロV2.40 控えめに登場 マネーフォワードMEのデータの変換に関する仕様変更 を参照)が、MoneyPro側のアプリ修正により、この処置も解除して本来の動作に戻しました。すなわち、MFFマクロのファイル出力動作の時点で、MFF形式のワークシートで口座名をどのように絞り込んでいるか、に応じてデフォルトのファイル名を変えるようにしています。
この度のMoneyProのアップデートの影響はかなり大きいです。MoneyProは、こういったくだらないバグが無ければ、本来は他のアプリよりも高機能なのです(2020/05/29 MoneyProへ他の家計簿アプリのデータをインポートする(後篇) 参照)。