2020/05/22

銀行法改正に伴うオンライン家計簿サービスと銀行のAPI連携も一筋縄ではいかないようです

_2020年5月18日「銀行法改正に伴うマネーフォワードMEの銀行連携機能の変更」(旧Blog)で触れましたように、アカウントアグリゲーションサービスを提供するオンライン家計簿サービスが銀行とのAPIでの連携を拡大しています。今回の記事では、各サービスの動向について述べます。

1.Zaim

_一昨日(2020年5月20日)、Zaimのアプリで、新たにAPI接続となる銀行のリストが公開されました。Zaimはマネーフォワードと共に銀行APIを推進してきた立場なので、対応はスムーズに見えます。

Zaimの2020年5月の銀行API対応状況

2.Moneytree

_Moneytreeは、筆者の印象では銀行とのAPI連携は同業他社より先行していましたので、法改正を目指して取り組みを急いでいるという感じはありません。が、楽天銀行への接続はできなくなるのですか? という具合に個別の契約が難航し6月1日から連携を切るところも出てくるようです。

Moneytreeの銀行API対応に関するサポートチャット画面

_ところで、Moneytreeは、Webサービスやスマホアプリにアクセスしてもいわゆるプレスリリース的な情報をプッシュしてくることが無いので、動向を知るには↑のようにサポートにアクセスするか、公式サイトのプレスリリースを見に行かねばなりません。このあたりは改善してほしいところですね。

3.Moneylook

_MoneyLookについては、法改正に伴って新サービスに移行することになりますが、その中で非常に気になるのが銀行とのAPI連携でのデータ取得が月2回という情報です。日2回のタイプミスであってほしいところですが、公式サイトでもメール連絡でも同じ事が書いてあるので、残念ながら本当にそうなってしまうようです。

_そして、筆者がもう一つ気になっているのが、他のオンライン家計簿サービスもAPI連携に同様の制限が課されるのか? という点ですけれども、今のところそういう情報は入っていません。となると、逆になんでMoneyLookだけそうなっちゃうの? という疑問も湧いてきますね。

4.Dr.Wallet

_Dr.Walletは4月末日で銀行とのデータ連携を取りやめました。法改正に伴って、という理由にはなっていますが…旧Blogで何度も書いていますようにDr.Walletのアカウントアグリゲーションサービスの部分は品質が低かったので「諦めた」のであろう、と筆者は見ています。ただ、API連携とすればその問題は一挙に解決できるはずなんだよな…ということは、開発リソースの問題でもあるのでしょう。

(番外)Kakeibon

_2020年3月でサービスを停止したKakeibonは、アカウントアグリゲーションサービスとしては優秀であり、銀行とのAPI連携も進めていました。あまりにも特徴がなさ過ぎて、他のサービスに対して差別化できず撤退してしまったのであろうと思います。筆者が引っかかっているのは、それと入れ替わるようなタイミングでMicrosoftが再参入することであり…ついつい深読みしてしまいますね。

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