2022/03/28

金融機関からダウンロードした明細データをMFF形式に変換できるMFFマクロV2.33を公開しました

_みなさまこんにちは。このたび、MFFマクロをVersion2.33へ更新しました。例によりまして導入法とソースリストをこちらで公開しておりますのでご参照下さい。

_今回の更新では、銀行やクレジットカード等のサイトからダウンロードした明細データ(CSVファイル)をMFF形式に変換する機能を加えました。なぜこれまで実装していなかったのか、と言いますと…金融機関ごとに全くフォーマットが違うデータにいちいち対応するのが大変だからです。その問題に対して、かつてのFelica2Moneyなどは、日付が入っているセル位置(行・列)、金額が入っているセル位置、適用が入っているセル位置をそれぞれ個別に指定する「定義ファイル」を作成して応じていたわけですが、それとて面倒を極めます。

_そこで、当BlogのMFFマクロでは、データ変換の度に、データ項目が入っているセルの位置をユーザーが指定するという方式を採りました。これも煩雑と言われればそのとおりですが、金融機関から明細データをダウンロードする操作なんてせいぜい月一回程度でしょうから、許容範囲ではないかと勝手に想定しての仕様です。

_具体的な操作方法ですが、まず、↓のように金融機関からダウンロードした明細データをExcelで開いた状態でMFFマクロを動作させます。このとき、MFFマクロはワークシート内に含まれている半角カナを全角カナに変換します。

クレジットカードのサイトからダウンロードした明細データの例

_MFFマクロは、起動したときにアクティブであったワークシートのデータが、どの家計簿アプリから出力したデータなのかを自動判別してMFF形式への変換を行うようになっており、その自動判別で引っかからなかった場合、従来のバージョンでは「サポート外です」と冷たく返して終わりでした。今回のV2.33では、↓のように、日付が入っている最も上のセルを選択するように求めてきます。これで、データがどの行から入っているかを指定するわけです。

日付が入っている最も上のセルを選択する

_次に、金額または支出額が入っている最も下のセルを選択し↓、データがどの行まで入っているかを指定します。なお、金融機関によっては支出額をマイナスで入れるところもありますが、MFFマクロは正の値に変換します。

金額または支出額が入っている最も下のセルを選択する

_収入額が入っているを指定します↓。列さえ判ればよいので行は任意です。なお、これは銀行の明細に対応した機能なので、クレジットカードのように収入の列が無い場合は【キャンセル】を叩いて下さい。

収入額が入っている列を指定する

_MFF形式でいうところの「内容欄」の列を指定します↓。

内容が入ってる列を指定する

_MFF形式の「メモ欄」に入れる列を指定します。↓の例では「利用区分」の列にしておりますが、該当する列が無い場合はキャンセルしてください。

備考やメモが入っている列を指定する

_最後に、金融機関名や口座名が入っているセルを指定します。これはMFF形式の「口座名欄」に入ります。ただし、この情報が入っていない金融機関もある(しかも結構多い)ので、その場合はキャンセルを叩くとこの処理をスルーします。

金融機関や口座名が入っているセルを選択する

_データ変換を行うか、の最終確認↓。ここで【キャンセル】を叩くと、データ変換処理は何も行われません。

ここでキャンセルすると何も行われない

_MFF形式に変換を完了しました↓。変換後のデータは、変換元のデータが入っているワークシートの次に"MFF形式データ"というワークシートを追加挿入して入れています。データの保存などの処理は一切しませんのでユーザー側で操作してください。

_金融機関からダウンロードした明細データには、家計簿データとしての費目を特定する情報などは含まれておらず、その列は空欄になっています。計算対象フラグは1、振替フラグは0で固定です。取引先欄も空欄としておりますので、適宜、内容欄からコピペする等の修正をお願いします。

MFF形式にデータ変換を完了した

_これで、金融機関サイトの明細データを、MFF形式を経由して家計簿アプリにインポートできるようになりました。なお、金融機関によっては、日付や金額を独自の書式で入れているところもあり、MFFマクロはそういうデータを正しく変換するようには作っていません(さすがにそこまで面倒は見切れない)。このあたりは独自書式を採用するのが悪い!ということでご勘弁ください。

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