＿Zaim関連の連載第6弾は、前回の反対で、他の家計簿アプリのデータを変換してZaimにアップロードする方法を述べます。
１．ZaimへのアップロードはACF機能の活用が必須
＿Zaimのデータアップロード機能は、Zaimに未登録の口座や費目がデータに含まれていた場合、その時点で新しい口座や費目を作成してアップロードを受け付けるようになっています。
＿これは非常に柔軟な対応ではありますが、そのように処理した、というメッセージの類が一切ユーザーに示されないため、Zaimのデータを見ているといつの間にか自分の知らない口座や費目が紛れ込んでいる、という厄介な事態を引き起こします。また、Zaimは口座や費目を削除することはできず非表示にするだけなので、不本意に追加された口座・費目をなんとか整理しても、その痕跡となるゴミデータがいつまでもZaim内部に残ってしまいます。
＿そういうわけで、Zaimにデータをアップロードするなら、やはり、Zaimに登録されている口座・費目の範囲から逸脱しないように、あらかじめデータを整えておくことをお奨めします。その前処理を行うのがMFFマクロの付属機能たるACF（Account and Category Fixer）です。
＿ACFの使い方についてはこちらのページを参照してください。以下の解説は、ACFで口座・費目を整えてMFFマクロで出力したZaim形式のデータ↓を前提とします。
＿ところで、ここで↑のデータにちょっとした変更を加えておきます。第10・11行目の交通費の「お店」欄に「その筋鉄道」、第1３・15行目の４コマ漫画の購入について「お店」欄に「その筋ストア」という仮想の取引先名称を入れます↓。これは、後にZaimの非常に特徴的な動作を検証するためです。
２．Zaimへのアップロードはあっさり終わります
＿Zaimへのデータアップロード機能は、↓の画面にありますように動作保証外であり、ユーザーからの問い合わせは受け付けないことになっています。少なくとも2019年8月時点でこのような表示が出現していました。
＿操作手順は大したものではなく、「Zaimの出力ファイルをアップロードする」を選択し、アップロードするCSVファイルを指定して【アップロード】ボタンを叩き、念押しに出現したダイアログで【OK】を叩けば…
＿…このように↓淡々と処理が完了します。あまりにもあっさり終わるので、本当に正常にアップされたのか心配になりますね。
３．Zaimに正しくアップされたのか確認します
＿Zaimへのデータのアップロードは、むしろここからが大変です。アップしたデータは、2017年11月の11モバイルSuicaという口座に関する取引でした。そこで、前々回に述べた検索機能を使って、そのデータが正しく入っていることを確認します↓。
＿↑のデータは、今回の記事の最初に提示したデータよりも何か行数が少ないような気がしますよね？ その原因は、11月8日の電車賃370円と、11月5日の漫画700円にあります。この2行は、実は↓のようにそれぞれ「その筋鉄道」・「その筋ストア」で同日にあった複数の取引を複合仕訳機能でレシート記帳したものなのです。
＿このように、Zaimはデータをアップロードする際、同日・同一口座・同店での支出をレシート記帳でまとめる機能があります。これに類するものは他の家計簿アプリでは（筆者の知る限りでは）見かけないですね。ちなみに、レシート記帳されたデータは、CSVファイルとしてダウンロードする際に分解されますので、Moneyproのように情報が欠落することはありません（2020/06/04「MoneyProレビューその８：補遺と総評」参照）。
＿さて、アップロードしたデータには、52クレジットカードから11モバイルSuicaへのチャージが含まれていました。そのデータを↓のように確認しますと…しっかり入っていますね。
４．MFF形式からへZaim形式のデータ変換処理
＿↓に、MFF形式データをZaimにアップロードできる形式に変換するためのMFFマクロの処理について図解しています。前回のZaim形式→MFF形式の変換処理と同様、さして複雑な処理はせずに済んでいます。
＿ただし、今後、Zaim側の仕様変更により、MFFマクロが出力したCSVファイルであっても取り込めなくなることがあるかもしれません（2018年12月に実際にありました）。筆者はある事情で一ヶ月に一回はZaimへのアップロード操作を行っているので、可能な限りMFFマクロを更新して対応するつもりですが、前述のようにすでにZaimはアップロード機能の技術的サポートを放棄しているので、どこまで追従できるかは不透明です。悪しからずご了承下さい。
