2020/12/11

レシーピ!Android版のBearTail Xへの事業承継と、難民となるiOS版ユーザーのデータ受け入れ先について

_本日、ZaimのWeb版にアクセスしておりますと、↓のような表示が目に入りました。

Zaimに期間限定でレシーピ!のデータ取り込み機能が出現

_今年の3月末でKakeibonがサービスを終了する前に似たような動きがあったので(※1)もしやと思いレシーピ!の公式サイトを見てみますと

_…2ヶ月前の情報でした。

_レシーピ!(ちなみに運営はDNP)はiOS版が2020/12/15をもってサービスを終了する予定であり、2020/10/26にリリースされたバージョンで、データをCSVファイルに出力する機能が提供されています。

_そして、Android版は別の会社に事業承継されることになったわけですが、その「別の会社」というのが驚くべき事にDr.Walletの運営会社であるBearTail Xなのです。

_Dr.Walletは、2020/09/06「再びDr.Walletと向き合う」で述べましたように2020年4月末をもって銀行のアカウントアグリゲーションサービスの提供を取り止めており、家計簿アプリとしてはマネーフォワードMEやZaimに対して大きく後退した、と考えておりましたが、こういう手を打っていたとは予想外でした。しかし、よく考えてみれば、レシーピ!を吸収してレシート入力に特化するという方向性は的外れではなさそうです。

_筆者の見たところ、Dr.WalletはWeb版の完成度が低いという難点はあるものの、データアップロード機能をサポートした数少ないオンライン家計簿サービスであり、Androidアプリの出来は良好です。今回の件で開発リソースを増強できれば、マネーフォワードMEとZaimの2強に収斂しつつある家計簿アプリの分野にまだ食い込めるのではないでしょうか。

_ただ、レシーピ!iOS版のデータの受け入れ先がDr.WalletでなくZaimである、というのも不思議なものですね。いや、これはもしかするとZaimが独自にやっているのか…?(少なくともレシーピ!の公式サイトにZaimが移行先になるとは書かれていない)

_なお、筆者はiPhoneのユーザーではないため、MFFマクロをレシーピ!に対応させる予定は今のところありません。ただし、iOS版ユーザーの悲鳴が続出しているようですので、十分な分量のサンプルデータを提供いただけるのであれば検討するかもしれません(お約束は出来かねます)

※1:NTT Communicationsが運営していたオンライン家計簿サービス「Kakeibon」がサービスを終了する前に、それまでWeb版の有料機能であったCSVファイル出力機能を無料版アプリに急遽実装し、ユーザーをZaimへ移行させようとしたことがありました。急ごしらえのCSVファイル出力機能はかなり酷い出来でして、当Blogでは、有料版(試用期間があった)から出力したCSVファイルからMFFマクロでデータ変換して移行することをお奨めしていました。

注目の記事

家計簿アプリとデータをやりとりする際のファイル形式のまとめ

_今回の主題は…家計簿アプリとデータをやりとりするときに使用するファイルの形式について、です。筆者がこれまで MFFマクロ に対応させてきた家計簿アプリは27種類(Money通帳とあっと家計簿は別カウント)。まず、家計簿アプリからエクスポートする方向では↓のようになります。...

最近の人気トップ3