2024/12/30

MFF形式データを変換して「まねーぼ」にインポートする方法

←「まねーぼ」関係の前回記事:2024/12/29 「まねーぼ」からエクスポートしたデータをMFF形式に変換する方法


 今回は、前回の反対で、MFF形式のデータを「まねーぼ」 にインポートする方法を解説します。

1.インポート前の「まねーぼ」の設定

 データをインポートする前の、「まねーぼ」の資産、カテゴリ(収入/支出)の状況を整理しておきます↓。ほぼデフォルトの設定どおりです。 「まねーぼ」は、アプリ側で未設定であった資産・カテゴリが、インポートするデータに含まれていた場合、ユーザーに問い合わせることなく無条件で新規に資産・カテゴリを作成する、という動作をします。この仕様にはメリット/デメリット双方がありますが、筆者としては、よほど「まねーぼ」とMFFマクロの振る舞いを理解しているユーザー以外は、「まねーぼ」アプリに設定済の資産・カテゴリのデータのみをインポートすることをお奨めします。MFFマクロのACF機能を活用することも有効です。

まねーぼにデータをインポートする前の初期設定

2.MFFマクロによる「まねーぼ」インポート用ファイルの出力

 今回、サンプルとして用意したのは↓のようなデータです。収入・支出・振替取引をすべて含み、2024年4月の一か月間の収支は収入30万円、支出10万円で残高20万円、という設定です。資産(口座名)およびカテゴリ(費目)は全て「まねーぼ」に設定済みのものです。

 このMFF形式データ↓に対して、D1セルのプルダウンメニューで「まねーぼ」を選択し(MFFマクロV2.62以降で登場しています)、セルカーソルをD1セルに残したままMFFマクロを動作させると…ACF機能を使わずに「まねーぼ」向けのファイルを出力するのか?と警告してきますが、ここは【はい】で構わないはずですね。

MFFマクロで「まねーぼ」にインポートするCSVファイルを出力する

2024/12/29

「まねーぼ」からエクスポートしたデータをMFF形式に変換する方法

←「まねーぼ」 に関する前回記事:2024/12/28「まねーぼ」の入力UIについて解説します


【注意事項】:今回の記事をアップするに際し、MFFマクロをV2.62からV2.621に更新しましたソースリストはこちらのページから。あるバグが発覚し、それをこっそり修正してあります。ユーザー各位の環境におけるマクロプログラムの更新をお願いします。


 今回は、MFFマクロを利用して、「まねーぼ」からエクスポートしたデータをMFF形式データに変換する方法を解説します。なお、「まねーぼ」ではCSVファイルのインポート/エクスポートはサブスクリプションによる有料機能となっています

1.「まねーぼ」からのデータのエクスポート

 「まねーぼ」からCSVファイルでデータを取り出すには、↓画面①のデータを手入力して、ホーム画面の右下にある【その他】ボタンのメニュー(↓画面②)にある【CSVエクスポート/インポート】を叩き、↓画面③でエクスポートするデータの対象期間を指定します(↓画面④)。

 そして、画面③の【CSVエクスポート】を叩くと、Androidの標準共有メニューでCSVファイルをファイル共有アプリやメールなどで外部に持ち出すことができます。ファイル名は、対象期間に2024年12月を指定した場合は"MoneyBoard_202412.csv"になります(このファイル名から推測すると「まねーぼ」というアプリの本来の名称が"MoneyBoard"であるらしい)。エンコードはUTF-8(BOM無し、改行コードはCR+LF)ですので、このファイルをExcelで直接開くと文字化けします。

「まねーぼ」の取引データをCSVファイルでエクスポートする

 ところで、「まねーぼ」のCSVファイルの形式に関しては「まねーぼ」のCSVファイルのフォーマットに関する資料 を参照してください。↑画面③の【CSVフォーマット】を叩いても同じページが開きます。ただし、この資料は一部誤りがあるんですよね…

2024/12/28

「まねーぼ」の入力UIについて解説します

←「まねーぼ」 に関する前回記事:2024/12/27 「まねーぼ」の基本事項を解説します

2.「まねーぼ」の入力UI 

(1)「まねーぼ」に収入/支出取引を入力する

 まねーぼの入力UI↓はかなり軽快で優秀です。日付の入力は専用のカレンダーUIで行うのですが(↓画面③)、デフォルトの今日から遠い日付の場合はこれでは大変なので、日付を直接入力して指定する機能があります(↓画面④ ただし区切り記号”/"まで手入力になるのは少し痛い)。

 金額を入力後(↓画面⑤)、すぐにカテゴリをアイコンから選択し、カテゴリアイコンの上部でサブカテゴリを横スクロールしながら選択すると(↓画面⑥)取引を行った資産をアイコンから選択(画面⑦)…という具合に、タッチ数が極限まで少なくなっています。

 自由入力が可能なのは「メモ」欄だけで、当Blogとしましては例によって(品名)(@店名)(※備考)のMFF書式で入力していただきたいところです(↓画面⑧)。入力した結果は↓の画面⑨のように表示されます。

まねーぼに収入取引/支出取引を入力するUI

2024/12/27

「まねーぼ」の基本事項を解説します

←「まねーぼ」関係の前回記事:2024/12/22 「まねーぼ」インポート/エクスポート対応 MFFマクロV2.62出現

 今回からiPhone/Androidスマートフォン向け家計簿アプリ「まねーぼ」について連載をスタートします。これまで当Blogに登場したことはありませんが、筆者としては約1年前から存在はキャッチしておりました。Google Playのレビューを拝見すると2022年の初めごろに出現したようです。2024/12/18 「まねーぼ」に取り組んでおります のとおり、有料のプレミアムプランではCSVインポート/エクスポート機能が使用できます。

 まずは、当Blogの恒例により、家計簿アプリとしての基本事項を押さえておきましょう。

1.まねーぼの基本事項

(1)帳簿とユーザーの設定

 まねーぼを初回起動したときの帳簿のデフォルト名称は「わたしの家計簿」ですが(↓の画面②)、もちろんユーザーが後で変更できます。帳簿は無料版では1つのみ追加できます。

まねーぼインストール直後の帳簿の新規作成

2024/12/22

「まねーぼ」インポート/エクスポート対応 MFFマクロV2.62出現

←「まねーぼ」関係 前回の記事:2024/12/18 「まねーぼ」に取り組んでおります

 「まねーぼ」に関しましては、アプリの紹介記事よりも先に、MFFマクロの新版をお送りします。「まねーぼ」はエクスポートされるデータとインポートするデータの形式が全く同じで、データ構造そのものも素直であり、マクロの開発自体が非常に簡単に終わったためです(このあたりはいずれ述べます)

 ソースリストと導入方法は MFFマクロの導入法と使用法 および MFFマクロのバージョンアップの手順 を参照してください。

MFFマクロV2.62の動作概念図

 ↑動作概念図の縦サイズもさらに長くなりました。なお「貯まる家計簿」2024/12/01 「貯まる家計簿」アプリがサービスを終了したようです 参照)と、「マムクラウド家計簿」2024/09/21 マムクラウド家計簿がサービスを終了するそうです 参照)については表示をグレーにして、MFFマクロのデータ変換機能は残っていることを示しています。

 過去にMFFマクロが対応していたアプリ/サービスについても記載した方がいいのかな…一旦、MFFマクロにデータ変換機能を実装して、その後廃止したものとしては、以下の3つがあります(↑の動作概念図からは消えています)

  • Kakeibon(カケイボエヌ:NTT系のオンライン家計簿サービス。それなりに優秀なアカウントアグリゲーションサービスを実装していた。2020/03/31終了)
  • Moneylook2022/06/01 さらばMoneyLookよ…大変お世話になりました 参照)
  • マネーフォワード(2018年12月に名称に”ME"が付いたのと同時に、取引明細データをアップロードする機能が廃止された)

 …ところで、今後の予定ですが、「マネタメ」のデータインポート/エクスポート機能の整備待ちといったところです2024/07/23 マネタメにCSVファイル入力機能が登場 を参照)。また、当Blogがまだ取り上げていない(存在を感知していない)家計簿アプリの情報収集もぼちぼち行っています。

 すでに対応している家計簿アプリ/ソフトについては、基本的にその後のアプリ/ソフト側の仕様変更を追いかけていませんので、データ変換がうまく行かなくなったときはユーザー各位からの情報提供のみが頼りです。右ペインの「連絡フォーム」からご連絡をいただければ幸いです。


次回はいよいよ「まねーぼ」に関する解説を始めます→

2024/12/18

「まねーぼ」に取り組んでおります

 Android/iPhone向け家計簿アプリ「まねーぼ」に取り組んでおります。最初に申し上げておきますと、このアプリはサブスクリプションのプレミアムプランに加入すると、CSVファイルによるデータのインポートとエクスポートが可能です。

まねーぼのプレミアムプランの内容

 連載の開始まで暫しお待ちありたく。ご期待下さい→

2024/12/04

銀行サイトからダウンロードした入出金明細データをMFF形式に変換する方法~MFFマクロV2.61公開

 当Blogで公開しているMFFマクロは、Excelのワークシートに読み込んだデータの由来を自動判定してMFF形式に変換するのが基本的な動作です。が、その自動判定ができない金融機関のサイトからダウンロードしたデータも「ある程度は」変換できるようにする「自動判定不能データの変換機能」を後に追加実装しました2022/03/28 金融機関からダウンロードした明細データをMFF形式に変換できるMFFマクロV2.33を公開しました 参照)

 しかし、この機能については、筆者はクレジットカードのサイトを主に想定していて、ダウンロードしたデータの金額は「正の値であれば基本的には支出」という前提で作っていました。ところが…先般登場したJREBANK2024/04/17 JREBANKってできるらしいですけど からの記事を参照)のデータを取り込めるか試してみたところ…銀行のような「正の値であれば基本的には収入」という金融機関のデータでは、それではダメだということが見えてきました。

 そこで、その点を改善したMFFマクロV2.61を公開しました(V2.60は小修正に留まるので飛ばしました)。例によりまして導入法とソースリストをこちらで公開しておりますのでご参照下さい。使用方法を以下に解説します。

1.JREBANKアプリから入出金明細をダウンロードする

↓画面はAndroid版のJREBANKアプリです。ホーム画面の【入出金明細】を叩いて遷移した画面の一番下にある【ダウンロード依頼】というボタンを叩いて下さい。「依頼」となっているのは、データの対象期間や量によっては即座にDLできるわけではないからです。

JREBANKアプリで入出金明細のダウンロードを依頼する

2024/12/02

マネーフォワードMEが新機能「ポイントが貯まる家計簿」をリリース

 本日飛び込んできたニュースです。プレスリリースはこちら2024-12-02『マネーフォワード ME』、新機能「ポイントが貯まる家計簿」を提供開始。マネーフォワードMEの機能を活用するごとにVポイントが貯まります。マネーフォワードと三井住友カードの合弁会社発足による効果が早速現れた形ですね。

 実は、マネーフォワードMEにはユーザーへのインセンティブとしてバッジという機能がリリースされていました2021/10/16 マネーフォワードMEのバッジ vs オカネレコのレコパス という記事で紹介済)。ただ、これはユーザーに特段のメリットが無かったので(バッジをコンプリートすれば気分が良いだけだった)、今度の新機能は大きな改善と言えます。

 当面はアプリ内で貯めたポイントを50ポイント単位でユーザーが交換申請する形ですが、そんな面倒くさいことはやっていられないので、いずれは自動的にVポイントが付与されるようになるのでしょう。

 先日発表された「シェアボード」機能を追い越して実装されるという点が若干気になりますが、アプリのバージョンアップを待ちましょう。

2024/12/01

「貯まる家計簿」アプリがサービスを終了したようです

2024/10/06 2024年10月初旬の当Blog記事の人気ランキング の記事のなかで、

貯まる家計簿」の記事がトップ…!? 何があった?

 と申し上げましたが、どうやら「貯まる家計簿」アプリはサービスを終了したらしい…。ただし、このことに関するはっきりした情報が見つかりません。

  • Google Play←アプリが見つからない
  • 公式マニュアル←こちらはアクセス可能だがサービス終了に関する告知などは無い
  • 画面デザインを男性向けにした別版「俺の家計簿」←アプリが見つからない

 「貯まる家計簿 サービス終了」でググると、このキーワードで当Blogの 2020/10/04 「貯まる家計簿」のデータを他の家計簿アプリ向けに変換する方法 が検索されているので、データ変換のニーズが発生したのは事実です。↓の同記事のPVグラフを見ると、どうやら今年(2024年)のはじめにはユーザーに対するアナウンスがあったようです。筆者は2022年にスマホを更新した際に「貯まる家計簿」をインストールしなかったので気づけませんでした。

「貯まる家計簿」のデータを他の家計簿アプリ向けに変換する方法 の閲覧数推移

 ちなみ…Geminiに尋ねると↓のような回答でした。たまる家計簿 サービス終了のお知らせ と混同しているらしい。筆者が訊いているのは「貯まる家計簿」についてなんですがね。

Geminiの誤った回答

 「貯まる家計簿」はデータをインポートできる珍しいアプリだったので、サービス終了(したらしいの)は残念です。ただ、特に振替取引に関して非常に奇怪な動作をするので、その点が改善されなければ、友と呼ぶのは少々苦しかったでしょう。

 MFFマクロの、MFF形式→「貯まる家計簿」 のデータ変換機能は近々削除する予定です。 「貯まる家計簿」→MFF形式 のデータ変換機能は、当面は残しておくつもりです。

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