当Blogで公開しているMFFマクロは、Excelのワークシートに読み込んだデータの由来を自動判定してMFF形式に変換するのが基本的な動作です。が、その自動判定ができない金融機関のサイトからダウンロードしたデータも「ある程度は」変換できるようにする「自動判定不能データの変換機能」を後に追加実装しました(2022/03/28
金融機関からダウンロードした明細データをMFF形式に変換できるMFFマクロV2.33を公開しました
参照)。
しかし、この機能については、筆者はクレジットカードのサイトを主に想定していて、ダウンロードしたデータの金額は「正の値であれば基本的には支出」という前提で作っていました。ところが…先般登場したJREBANK(2024/04/17 JREBANKってできるらしいですけど
からの記事を参照)のデータを取り込めるか試してみたところ…銀行のような「正の値であれば基本的には収入」という金融機関のデータでは、それではダメだということが見えてきました。
そこで、その点を改善したMFFマクロV2.61を公開しました(V2.60は小修正に留まるので飛ばしました)。例によりまして導入法とソースリストをこちらで公開しておりますのでご参照下さい。使用方法を以下に解説します。
1.JREBANKアプリから入出金明細をダウンロードする
↓画面はAndroid版のJREBANKアプリです。ホーム画面の【入出金明細】を叩いて遷移した画面の一番下にある【ダウンロード依頼】というボタンを叩いて下さい。「依頼」となっているのは、データの対象期間や量によっては即座にDLできるわけではないからです。
操作がJREBANKアプリからブラウザに移行します↓。DLするデータの対象期間を指定して【CSV形式でダウンロード】を叩きます。ファイルはスマートフォンの標準ダウンロードフォルダに保存されます。↓の画面では、DLフォルダに、以前DLした同名のファイルが残っているため「もう一度ダウンロードしますか」と尋ねてきています。ここは【再ダウンロード】を選びます。なお、DLされるファイル名は"RB-torihikimeisai.csv"で、再ダウンロードされるたびにファイル名の後ろに"(1)"のように枝番が付けられます。
ファイルのエンコードはShift-JIS、改行コードはCR+LFで、後にExcelで直接開いても文字化けしません。このあたりの仕様は、JREBANKのベースとなっている楽天銀行のサイトと同一でしょう。
Androidの場合であれば、「ファイル」アプリでダウンロードフォルダの中身を覗き、DLされたCSVファイルのメニューボタンを叩いて、出現したメニューから【共有】を選びます。ここからは、各ユーザーがインストールしているアプリを使用して、LINEでもGmailでもファイル共有サービスでもいいですからPCにファイルを持ち込みます(詳細は省略します)。
2.ダウンロードした入出金明細をMFF形式へ変換する
CSVファイルをPC側に移し、Excelで開いたところ↓です。日付がYYYY/MM/DDではなくYYYYMMDD形式になっている(これは変換できるようにしました)…それ以外は困ったところは無さそうです。データの由来は銀行ですから、金額は、入金が正、出金が負で表現されていますね。
この状態でMFFマクロ(今回公開したV2.61以降です!)を動作させると…↓の①~⑤のダイアログで、このデータの仕様に関する情報を訊いてきます。②は、支出額が入っているデータ列が無いので【キャンセル】することになります。
MFFマクロV2.33では、②を【キャンセル】すると、③のダイアログで収入額が入っている「列」を訊いてくるだけだったので、データ変換に失敗します(データの範囲が特定できないから)。V2.61では、②を【キャンセル】すると、③のダイアログで収入額が入っている「最も下のセル」を訊いてくるようになり、データの範囲を特定することでMFF形式への変換が正常に出来るようになりました。
↓MFF形式への変換が終わりました。⑦・⑧のダイアログで警告が出ており、⑦については不都合があれば、2023/12/03 MFFマクロV2.47によるRecemaru(レシマル)データのMFF形式への変換方法 で新設した便利機能で解消できます。⑧については、必要に応じてユーザー各位で補完してください。
なお…、クレジットカードのサイトからDLしたような「支出が正の値」のデータについての操作は 従来の 2022/03/28 金融機関からダウンロードした明細データをMFF形式に変換できるMFFマクロV2.33を公開しました のとおりです。
では、今回の記事はここまでです。ご覧いただき、ありがとうございました。