←「まねーぼ」関係の前回記事:2024/12/29 「まねーぼ」からエクスポートしたデータをMFF形式に変換する方法
今回は、前回の反対で、MFF形式のデータを「まねーぼ」 にインポートする方法を解説します。
1.インポート前の「まねーぼ」の設定
データをインポートする前の、「まねーぼ」の資産、カテゴリ(収入/支出)の状況を整理しておきます↓。ほぼデフォルトの設定どおりです。 「まねーぼ」は、アプリ側で未設定であった資産・カテゴリが、インポートするデータに含まれていた場合、ユーザーに問い合わせることなく無条件で新規に資産・カテゴリを作成する、という動作をします。この仕様にはメリット/デメリット双方がありますが、筆者としては、よほど「まねーぼ」とMFFマクロの振る舞いを理解しているユーザー以外は、「まねーぼ」アプリに設定済の資産・カテゴリのデータのみをインポートすることをお奨めします。MFFマクロのACF機能を活用することも有効です。
2.MFFマクロによる「まねーぼ」インポート用ファイルの出力
今回、サンプルとして用意したのは↓のようなデータです。収入・支出・振替取引をすべて含み、2024年4月の一か月間の収支は収入30万円、支出10万円で残高20万円、という設定です。資産(口座名)およびカテゴリ(費目)は全て「まねーぼ」に設定済みのものです。
このMFF形式データ↓に対して、D1セルのプルダウンメニューで「まねーぼ」を選択し(MFFマクロV2.62以降で登場しています)、セルカーソルをD1セルに残したままMFFマクロを動作させると…ACF機能を使わずに「まねーぼ」向けのファイルを出力するのか?と警告してきますが、ここは【はい】で構わないはずですね。
「まねーぼ」にインポートするCSVファイルをどこへ保存するのか、を尋ねるダイアログが出てきます↓。後述しますが、「まねーぼ」はスマホ側の任意のフォルダからファイルをインポートできるので、OneDriveやDropBoxなどのファイル共有アプリのフォルダを指定すると便利です(そうしたものを使っていないならメールでスマホに送ります)。なお、ファイル名は、ここでは判りやすく"まねーぼテスト 2024_04インポート用.csv"と付けています。
なお、「まねーぼ」にインポートするCSVファイルの中身は↓のようになります。形式は、「まねーぼ」からエクスポートされるCSVファイルと同一です。エンコードも同じUTF-8(BOM無し、改行コードCr+Lf)ですので、Excelで直接開くと文字化けする点も変わりません。
3.「まねーぼ」にインポートしたはいいが…
今回は、「まねーぼ」 には資産・カテゴリのみを設定しておき、明細データは空という前提で解説します。
CSVファイルをスマートフォン側に移したら、「まねーぼ」の【その他】メニューから"CSVエクスポート/インポート"を選択し(↓画面①)、画面②で"CSVインポート"を叩きます。ファイル選択画面(↓画面③)に移行するので、スマホに持ち込んだファイルを選択します。すると…いとも簡単にインポートが完了します(画面④)。
問題は画面⑤でして…前述したように、今回インポートした明細データは「2024年4月の一か月間の収支は収入30万円、支出10万円で残高20万円」というものでした。ところが、画面⑤の2024年4月の残高は30万円になっています。なんじゃこれは…!
どうやら、これは残高計算に「支出」の金額が反映されていないらしい。では、なぜそんなことになるのか…? この謎を解くのにしばらく時間を要しましたが、その解答が↓の画面群です。
↓画面⑥の【その他】メニューの【取引履歴】を叩くと、「まねーぼ」に入力されている取引明細データが一覧表示されるのですが(↓画面⑦)、各データに"作成されました"という文字列が付いています。この全データを、↓画面⑧のように開いて【保存】ボタンを叩くと、↓画面⑨のように"たこぶつ 更新されました"という文字列に変わります。"たこぶつ"とは、筆者が「まねーぼ」アプリに登録してあるユーザ名です(2024/12/27 「まねーぼ」の基本事項を解説します の画面⑤で設定しています)。
全データを【保存】し直して、もう一度ホーム画面で2024年4月の残高を確認すると、本来の20万円になっています(↓画面⑩)。ああ、よかった。
はてさて、これは「まねーぼ」のバグなのか、バグに近い仕様なのか…?
「まねーぼ」は複数のユーザーで帳簿を共有する機能があるので、取引データをインポートしても、↑の画面⑦の状態では、インポートしたデータをユーザーの誰が承認したのかが判らない状態になっています。そこで、↑画面⑧のように、「たこぶつ」というユーザーが保存操作を行うことで、↑の画面⑩のように残高計算に反映されるようになる…というのが、筆者が好意的に解釈した「仕様」です。
しかし…データのインポートは「たこぶつ」が操作しているアプリで行っており、↑画面⑦の時点でインポートしたデータは"たこぶつ 作成されました"となっていて然るべきでしょう(手入力したデータはそのようになる)。さらに言えば、インポートしたデータに含まれている"収入"取引は↑↑画面⑤のように残高計算に反映しているわけでして… どうして"支出"取引だけが前述のような動作になるのか、不思議でなりません。何より、インポートするたびに、全データを叩いて再度【保存】しなければならない、というのはユーザーに非常に非生産的な操作を強いています。この点は、アプリ開発元で早急に改善されることを願ってやみません(多分、インポート機能を活用しているユーザーがごく少数で、不具合報告が届いていないのでしょうけど)。
4.MFF形式→「まねーぼ」のデータ変換処理について
前回の 「まねーぼ」→MFF形式 の変換処理と同様、今回の変換処理もMFFマクロのプログラム自体は非常に簡単なもので済んでいます。しかし、「まねーぼ」は、ユーザーに見えないアプリ内部ではいろいろ複雑な処理を行っているようでして…例えば、各データの作成日時・更新日時と、その操作を行ったユーザー名 といった情報は存在していてもインポート/エクスポートはされません。もしかすると、前述のような奇妙な仕様の見直しに伴い、「まねーぼ」のデータ形式も若干変化するかもしれませんね。
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