2020/08/15

Money通帳・あっと家計簿のグラフ機能・検索機能はもう少し増強が必要

_Money通帳(フリーソフト版)・あっと家計簿(シェアウェア版)のシリーズの連載第三弾(前回の記事はこちら)はグラフ機能・検索機能をご紹介しましょう。先にお断りしておきますと、両機能ともPC家計簿ソフトの中ではちょいと残念な部類に属します。その理由は… 

1.円グラフはごく普通

_指定した月の、支出・収入費目の構成割合を円グラフで表示します↓。たいていの家計簿アプリにある機能ですね。

全費目円グラフ

_任意の扇形をクリックすると↑、当該の費目の内訳を円グラフで表示します↓。

食費の内訳円グラフ

2.時系列推移は年間でしか描画できない

_次に、年間の費目構成割合の時系列推移をグラフ化する機能ですが、使い物になるのは積層棒グラフで表示する場合ですね↓。

全費目の積上げ棒グラフ

_円グラフと同じく、任意の費目をクリックすると↑、さらにその内訳の積層棒グラフが表示されます↓。

食費の内訳の積上げ棒グラフ

3.あって然るべきグラフ機能がない

_実のところ、Money通帳・あっと家計簿のグラフ機能はこれだけです。…って、おいおいこれじゃ費目構成の年次推移も、年度末の口座残高の推移も、予算の消化状況も見られないじゃないか!

_どうもこのシリーズは「精緻な支出管理」を主眼に作られているようでして、貯金額が増えていくのをむふふとニヤけて眺めるには向きません。ただ、当Blogがベンチマークとしているマスターマネーよりははるかに使えますよ。アニメーションでグラフが描画されるのを見ているのも面白いものです。

4.検索機能は超高速で動作するが

_もう一つの検索機能について。これまで申し上げるのを忘れていましたが…PC家計簿ソフトの中で、Money通帳・あっと家計簿は非常に軽快に動作する部類に属します。2006年度からの28,000件のデータを入れてあっても起動時・終了時は全く待たされません。検索機能もほぼ瞬間的に抽出結果を出してきます(プログレスバーが出てこない)

_また、「あっと家計簿」限定機能ですが、↓の赤枠部分を叩くと、"(検索キーワード)の一覧.csv"というファイル名(変更可能)で抽出結果を出力することもできます(CSVファイルはBOM付UTF-8でエンコードされます)

名古屋コーチンで検索した結果

_ただし、こちらもかなり残念。マニュアルはここを参照していただくとして、検索対象の時間範囲指定に使えるキーワードは「今月」・「今年」・「前月/昨月/先月」・「前年/昨年/先年」のみです。例えば「2017年12月の全取引データ」を抽出したい場合、「マスターマネー」や「がまぐち君」ならそのように指定できるのに対し、Money通帳・あっと家計簿はできません(わざわざ対象年に移動してからの操作となります)。YYYY年、あるいはYYYY年MM月のように指定できるだけでも格段に強力になります。是非とも機能増強を望みたいところであります。


次回からは、いよいよデータのインポート/エクスポートについて連載で解説します→

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