2022/08/18

シンプル家計簿MoneyNote(3/3) データ変換篇

←前回の記事:シンプル家計簿MoneyNote(2/3)


_今回は、MFFマクロV2.39を使用して、シンプル家計簿MoneyNoteのデータをMFF形式に変換する方法の解説です。

1.MoneyNoteからCSVファイルを出力する

_MoneyNoteのホーム画面下部の【その他】メニュー内にある【PC用データの出力】を叩き、データ出力機能にアクセスします。文字コードをUTF-8とShift-Jisから選ぶことができますMFFマクロはどちらにも対応していますが、ここではUTF-8を選択します。改行コードはLFで、BOMはありません)。なお、出力先はスマートフォン内部のフォルダですが、クラウドストレージで同期しているフォルダを選択すれば手間をかけずにCSVファイルをPC側に持ち出すことができます。↓の例ではDropboxの「モバイルアップロード」というフォルダに出力しています。

_デフォルトのファイル名は、komorebikakeibo_daily_YYYY_MM_DD.csv のように出力した日付に基づいて命名されます。つまり、同じ日に同名のファイルを同じフォルダに出力すると重ね書きすることになるわけですが、(筆者のスマホでは)それをすると出力したファイルの中身が空になるという不具合が発生するため、出力するたびに手動で(↓③の画面で)ファイル名を変えています。

MoneyNoteからCSVファイルを出力する

_なお、以前の記事で、MoneyNoteはレポート機能にメモ欄をキーワード検索して抽出したデータをCSVファイルとして出力できる、とご紹介しましたが、その場合のファイル名はkomorebikakeibo_daily_YYYY_MM_DD_7125874894898427103.csv のように訳のわからない数字列が付加されるようになっています。

2.PC側でのデータ変換操作

_PC側にCSVファイルを持ち込んだら、Excelで空のワークシートを開いてMFFマクロを動作させます。MFFマクロが、読み込むCSVファイルの場所を指定するダイアログ↓を出してきますので、先ほど出力したCSVファイルを指定します。つまり、このファイルをMFFマクロで読み込ませているわけですが、これは、このCSVファイルがUFT-8でエンコードされていて、普通にExcelで開くと文字化けするからです。

MoneyNoteが出力したUTF-8エンコードのCSVファイルをMFFマクロで取り込む

_CSVファイルを読み込むと、MFFマクロは、A1セルに"id"と入っていることをもって「このデータはMoneyNoteから出力したものだな」と判断して、即座にデータ変換にかかります↓。なお、MoneyNote側にはデータの出力対象期間を指定する機能が無いので「MFFマクロ側で対象期間を指定してその範囲内のデータのみを変換する」という機能を実装すべきところですが…MoneyNoteというアプリの性質上、そんなに大量のデータを持ち込むことは無いだろう、と判断してオミットしました。

MoneyNoteの出力データをMFF形式に変換する直前

_MFF形式へのデータ変換を終えたところです。MFFマクロは、MFF形式データには口座名が入っていることを基本としており、データ変換直後に口座名が入っていないところを黄色く塗ってユーザーに注意喚起するようにしています。MoneyNoteには口座という概念が無く、本来ならば全行の口座名が黄色くなるはずなのですが、何故かところどころに口座名欄に文字列が入っています。

_これは、MoneyNote側で、所定の書式でメモ欄を入力しておくと、MFF形式にデータ変換した際に口座名を指定できるようにMFFマクロに仕掛けをしてあるからです。その仕掛けについては次節にて。

MoneyNoteの出力データをMFF形式に変換した

3.MoneyNoteのデータはこうやって変換している

_↓に、MoneyNoteのデータをMFF形式に変換する処理のチャートを示します。MoneyNoteには振替取引の機能が無いため、変換処理そのものは大したことはしていません。気を付けなければならないのは、それぞれの欄の文字列の先頭に半角スペースが入っていることぐらいです。

_MoneyNoteでユーザーが自由記入できるデータ項目は「メモ欄」しか無いので、(口座名/)(品名)(@店名)(※備考) (カッコ内はそれぞれ省略可能。"@"と"※"は共に全角)の書式、すなわち拡張MFF書式で入力しておけば、MFF形式に変換する際に然るべきデータ項目に分解して入れるようにしています。

MN2MFFの動作チャート

4.いちおう、総評

_すんまへん、筆者はスペック不足のスマホにインストールした際のかなり前の第一印象だけでアプリを評価する愚を犯していたようです。改めて触ってみると、

  • 口座という概念が無い
  • よって振替取引の概念も無い
  • 予算管理機能が無い

_という具合で、シンプルを標榜するとおりの造りにはなっているのですが、

  • データエスポート機能装備(しかも抽出機能付)
  • 月間・年間のレポート機能

_と、機能の作りこみは高いレベルで行われています。

_バックアップ・復元機能を利用したデータインポートの実現性については、一筋縄ではいかないようなので宿題にさせてください。実装のご要望は連絡フォームからお寄せいただけますと励みになります。⇒【2024/01/27追記】2024/01/22 MoneyNoteへのデータインポートを無理やり実装~MFFマクロV2.51出現 でできるようにしました。

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