2024/11/17

クラウドストレージに家計簿データを入れるときは残容量への警戒を怠らないようにしましょう

 筆者は普段はマネーフォワードMEで日々の取引データを記帳し、月初めに、先月の取引データをダウンロードし、MFFマクロで変換してマスターマネーにインポートする、という運用をしています。マスターマネーのデータファイルはクラウドストレージに入れて、PCの起動不能といった事態に対策を打っているわけですが、今回はそれによって酷い目に遭いました。

 マスターマネーにデータをインポートして、それを保存しても、マスターマネーのデータファイルが全く更新されないのです。再度同じデータファイルで起動しても、データの中身はインポート前のまんま。ファイル名を変えて保存しても、新しいデータファイルがクラウドストレージの同期フォルダに入っていない…。愕然としました。我が友マスターマネーの動作がおかしくなったか? となると家計簿の運用を一から考え直さなければなりません。

 原因を探っている間に、一つの仮説にたどり着きました。クラウドストレージの容量を使い切っていて、サイズの大きいデータファイルが保存できなくなっているのではないか? ということです。MFFマクロで生成させたインポート用の小サイズのファイルは保存できている(そのおかげで手戻りは最小限で済みました)…。

 そこで、エクスプローラで同期フォルダを見ていると、データファイルのタイムスタンプは一瞬だけ最新の時刻になるのに、すぐに更新以前の時刻に戻っている…クラウドストレージ側でファイルを消してやがる! しかも、それをユーザーに通知もしない。これはかなり酷い仕様ですな。

 ストレージの容量を使い切った原因も判りました。家計簿ソフトはデータの破損に備えてバックアップデータを保存するのが通例で、かなり古いものがフォルダ内に大量に溜っていたわけです。古いファイルを即刻削除して残容量を回復したら上記の症状は治りました。

 クラウドストレージはファイルの更新履歴を遡行できる機能があるので、見かけのフォルダサイズ以上に容量を食っています。たまにはクラウドストレージにログインして残容量を確認しないとえらいことになりますね。いい教訓になりました(泣)。

2024/11/15

kakei+のインポート機能の強化は3年経っても検討中のままでした

 (株)婦人之友社のオンライン家計簿サービス「kakei+」について。以前、当Blogで取り上げたのは2021/12/30 kakei+へのデータのインポート方法は結局のところ不明 という記事です。

 実は、最近、kakei+から「再チャレンジのあなたも!2カ月無料キャンペーン」というメールが来たんですね。あれから3年近く経っているので、流石になにか機能増強が図られているのではないか、と思いまして、再チャレンジしてみました。

 驚くべきことに、退会した後も、筆者のデータはしっかり残っていました。これは親切と言うべきか、それとも、個人情報の取扱について苦言を呈するべきか…?

1.インポート機能の増強は行われていない

 残念ながら、kakei+のインポート機能は相変わらず、前身のPC家計簿ソフト「羽仁もと子原案 生活家計簿3.0」からのインポートのみをサポートしています。汎用的な家計簿データを取り込めるようにはなっていませんでした。ちなみに、↓の画面で2021年12月にインポートが完了している旨の情報が表示されていますが、これは当時筆者がkakei+へのインポートを試みたもので、結果としてはインポートに失敗しています。

2024年11月のkakei+

 ざっと見たところ、変わったところと言えば、↑の画面の左ペインにマニュアルのPDFへのリンクが追加されているぐらいです。このマニュアルはV2.0に更新されています。

2024/11/03

マネーフォワードMEに取引データを効率的に手入力する方法

 誰もが知っているオンライン家計簿アプリの雄「マネーフォワードME」については、運営会社が三井住友カードと資本業務提携を締結する(←プレスリリース)(簡単に言えばマネーフォワードとOliveが一体的に使えるようになる)とか、個人向けサービスたる"ME"の運営会社が変わる(←利用規約の改訂等のお知らせ)とか、いろいろ動きがあります。が、当面サービス内容に大変更は無いので当Blogでは華麗にスルーいたしまして、今回は、MFFマクロによってマネーフォワードMEをもっと便利に活用する方法をご紹介します。

1.スマートレシートのデータをマネーフォワードMEに手入力したい

 2023/12/23 MFFマクロV2.48出現 ACFによるMFF形式データ編集機能を強化しました の記事をアップした際にご紹介を忘れていたのですが…このバージョンではもう一つ機能を追加しておりました。それが、MFF形式データを、マネーフォワードME(Web版)に手入力しやすく変換する機能(サブルーチン名はMFF2MFME)です。

 マネーフォワードMEは、2018年12月に現名称に変更した際に、取引明細データをアップロードする機能を廃止しており、マネーフォワードMEが連携していないサービスのデータは手入力するしか無いので、せめてその作業をやりやすくしよう、というのがこの機能の狙いです。

 ここでは、例として「スマートレシート」という電子レシートサービスのデータ↓を、マネーフォワードMEに手入力する方法をご紹介します。スマートレシートについては 2023/11/04 電子レシート「スマートレシート」試用レポート からの連載記事を参照してください。

スマートレシートのデータ

 スマートレシートのデータをワークシートに読み込んだ状態で、MFFマクロを動作させる↑と、MFF形式へのデータ変換が行われます↓。このデータをマネーフォワードMEに手入力する、というのが今回の記事の主題です。

スマートレシートのデータをMFF形式に変換した

2024/10/19

マムクラウド家計簿のデータをMFF形式に変換する

←マムクラウド家計簿に関する前回の記事:2024/10/18 マムクラウド家計簿の難民救済策~MFFマクロV2.58出現

1.マムクラウド家計簿のデータについて

 マムクラウド家計簿のデータをダウンロードするには、2024/11/26 10:00までに専用ページで申し込みが必要です。その後、メール(迷惑メールとして振り分けられていないかご注意下さい)で送付されたURLからパスワード付ZIPファイルの形でDLできます(2024/12/10 10:00まで)

 このZIPファイル("kakeibo.zip")を展開すると、

  • 01_レシート入力.csv (支出・収入取引データ)
  • 02_収入入力.csv (収入取引データ)
  • 03_お金の移動入力.csv (振替取引データ)
  • 04_残高調整.csv (残高調整データ)
  • 05_取扱.csv (マムクラウド家計簿内の口座の定義情報)
  • 06_費目.csv (マムクラウド家計簿内の費目の定義情報)

 の6つのCSVファイルが入っています。エンコードはUTF-8、改行コードはCR+LF、BOM付ですので、Excelで直接(文字化けせずに)開くことができます。この6つのファイルのうち、家計簿データを再構成するために必要なのは01~04の4つです。

2.マムクラウド家計簿のデータを変換する

 そこで、上記の01~04のファイルをそれぞれExcelで開いた状態で(↓の画面例では"01_レシート入力.csv")MFFマクロ V2.58以降を動作させますと…

マムクラウド家計簿からDLした「レシート入力」のデータ

 データがMFF形式に変換されます↓。

マムクラウド家計簿の「レシート入力」のデータをMFF形式に変換した

2024/10/18

マムクラウド家計簿の難民救済策~MFFマクロV2.58出現

 2024/09/21の記事で既報のとおり、 マムクラウド家計簿が2024/11/26 10:00でサービスを終了します(←公式サイト)。それに伴い、これまでユーザーが入力してきたデータをダウンロードできるようになりました。

 そのデータをMFF形式に変換する機能をMFFマクロV2.58にて新設しました。詳細は次回に解説します。

MFFマクロV2.58の動作概念図

 本来、マムクラウド家計簿はサービス終了が決まっているので、当BlogとしてはMFFマクロを正式対応させず、MCK2MFFという、MFFとは別のマクロを暫定的に作成して公開するつもりでした。しかし、データをMFF形式に変換する際に、MFFマクロのサブルーチンを活用しなければ効率が悪いということが判明し、結局、MFFマクロへの機能追加という形になりました。これ以上プログラムが肥大化するのは避けたいんだけどなあ…

2024/09/21

マムクラウド家計簿がサービスを終了するそうです

 こんにちは。たこぶつでございます。昨年同様、ここ最近は社命による強制ボランティアに従事しておりまして、ブログの更新が滞っておりましたが、先日、さる読者の方から連絡フォームで情報をいただきました。オンライン家計簿サービス「マムクラウド家計簿(←公式サイト)」が2024/11/26をもって終了するそうです。詳しくは公式サイトをご覧ありたく。

 2024/07/29に新規登録受付とスマホアプリの提供が中止されているので、それより前に予告はされていたのでしょう。

 PC家計簿ソフト「てきぱき家計簿マム」のオンライン版である「マムクラウド家計簿」について、当ブログでは無視を決め込んでおりました。筆者の過去記事2020/07/21 開発元も教えてくれないうきうき家計簿シリーズの全体像 の最終段を参照しますと…2017年8月のメンテナンスで大幅リニューアルを行ったところ、トラブルが頻発。1年以上経過した翌2018年11月に有料機能(300円/月だった)を無料開放し、2019年12月にはPC版(てきぱき家計簿マム9(←当Blogの最初の記事))からのデータ移行機能の不具合修正を断念…という悲惨な状況でした。これでは使えるサービスとして皆様にご紹介するわけにはいかない…

 ただし、運営元たるSANTECのサービス終了手順は誠実なもので、ユーザーが個別に申し込めば、これまで蓄積したデータをCSVファイルとしてダウンロードするサービスを提供するそうです(標準でCSVファイル出力機能は実装していなかった)。オンライン家計簿のサービス終了時のたたみ方、すなわち「難民政策」は事業者によってけっこう差が大きくて、詳しくは2021/09/26 LINE家計簿が2021年11月8日をもってサービス終了 で述べていますが、データのダウンロードサービスを一般告知せずにサイレントで提供したLINE家計簿とか、かなり出来の悪いデータを提供したKakeibonとか、あまり誉められない事例もあるのです。

 なお、「マムクラウド家計簿」からダウンロードしたデータの形式や構造は、筆者は把握していないので、このデータをMFF形式に変換するツールを提供することは今のところできません。ご要望をいただければ、できる範囲で対処したいと存じます。

【2024/10/19追記】マムクラウド家計簿→MFF形式 のデータ変換機能は、MFFマクロV2.58で対応しました。

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