2024/07/13 【特報】Let's家計簿がフリーウェア化 で予告しましたとおり、Let's家計簿の連載を始めたいと思います。まずはインストールした直後からです。インストール作業そのものに特別な事柄はありません。
1.Let's家計簿の初回起動はこんな感じ
Let's家計簿は、起動すると、操作する家計簿を選択するためのダイアログを表示します↓。初回起動時には、「家計簿の入力サンプル」という名称の家計簿データがすでに入っており、このデータを選択すると…
↓このように、基本画面と共に、いくつかのチュートリアルが表示されます。Let's家計簿が支持されてきた理由の一つが、ユーザーが初めて行う操作についてバルーンやダイアログでガイドする機能が充実していることです。また、この家計簿のサンプルは、2007年1月~2008年6月の18ヶ月間のデータが入力されており、集計表やグラフといった、ある程度データが蓄積されていないと無意味な機能を試すことができるのが何ともありがたいです。
2.Let's家計簿を高解像度に対応させる
Let's家計簿はPCに高解像度画面が普及する前の世代のソフトなので、現在のPCで表示するとフォントがカクカクしていて現世代のソフトに比べるとかなり見劣りがします。そこで、2020/07/25 マイクロソフトマネー、マスターマネー等のPC家計簿ソフトを高解像度ディスプレイで活用する で述べましたように、Windowsの「高DPI設定の変更」機能でLet's家計簿の実行ファイルの動作に手を加えます↓。
Let's家計簿の実行ファイルは、(Windows11に標準的な方法でインストールすれば)"C:\Program Files (x86)\Let's家計簿\Lets.exe"にあるはずです。
ただし、この設定をしても、残念ながらカクカクフォントのままになる部分は残ります。例えば、費目設定ダイアログのツリー構造を表示するペインなどがそうです。その点は許容するしかないでしょう。
3.Let's家計簿の費目と取引種別
Let's家計簿の費目設定は↓の画面で行います。階層化が可能であり、↓の例では食費の下に食材があり、その下にさらに細分化した3階層目を設けています。筆者としましては、他の家計簿ソフト/アプリとデータをやり取りするなら、MFFマクロが対応している2階層までにしておくことをお奨めします。
費目は追加・削除・名称変更・カラー変更・階層移動・順序変更が可能で、極めて自由度が高いです。
□ 「予算と実績」画面でこの費目を収入扱いとする
をONにすると、その費目は収入費目となります。OFFであれば支出です。
また、
□ この費目を収支計算(グラフやレポート)で使用する
をONにすると、日・週・月・年の単位で計算される収支の中に含めることになります。振替取引のように、収支計算に含めても無意味なものはOFFにします。この件は重要なことなので後述します。
なお、↓の画面にある「入力支援キーワード」は、データを手入力する際に、内容欄に、この中で指定されている文字列を入力すると自動的に費目を「芋類・でん粉」と設定する、という動作をします。非常に便利な機能なのですが、この欄は、他の家計簿ソフト/アプリからLet's家計簿にデータを取り込む運用をされる場合には、何も入れないことを強くお奨めします。その理由は、また別の機会に述べます。
「家計簿の入力サンプル」に設定されている費目を全て挙げると↓のようになります。
注目すべきは、↑の後ろの方にある「収支外」という費目です。この下の階層にある6つのサブ費目は、いずれも前述の
□ 「予算と実績」画面でこの費目を収入扱いとする
□ この費目を収支計算(グラフやレポート)で使用する
の両方がOFFになっています。つまり、この6つは名前が違うだけで、どれもLet's家計簿上の動作は同じなのです。
Let's家計簿のサンプルデータでは、↓のように、2007年1月2日にシティバンクから70000円を「現金」(Let's家計簿では「現金」の場合は口座欄が空欄になります)から引き出していますが、これはシティバンクからの「口座移動(出)」と現金への「口座移動(入)」の2つの費目の取引データで表現しています。
しかし、同11日の場合は、シティバンクからの50000円の支出と、「現金」への50000円の収入が、同じ「現金引き出し」という費目で記帳されています。
つまり、Let's家計簿では、厳密な意味での振替取引を取り扱えるわけではなく、先の2つのスイッチを共にOFFにした費目をユーザーが勝手に設定して、「口座Aからの支出」と「口座Bへの収入」を同日・同額で記帳することで表現するのです。このことは非常に大事ですのでよく覚えておいてください。
次に口座の設定について。サンプル家計簿では↓のように設定されています。「財布」「銀行口座」「投資口座」「電子マネー」といった口座種別の概念はLet's家計簿には無く、全ての資産は「口座」という名称で取り扱います。
口座は、追加・削除・名称変更・順序変更が可能ですが、「現金」に相当する口座のみは削除ができません。名称変更はできますが、前述のとおり、口座欄が空欄になるという特性も変わりません。
また、Let's家計簿にはかなり高度なクレジットカード管理機能が備えられており、他の家計簿アプリでは見られない希有な機能として、リボ払いの管理まで可能です。なお、Let's家計簿は、クレジットカードの名称の頭に自動的に★を付けるようになっています(↑↑の画面を参照)。
クレジットカードの毎月の引落しの取引データは、Let's家計簿がクレジットカードの利用データに基づいて自動作成するようになっています。↓の2007年4月4日、同10日の取引データがそれで、これはユーザーが削除できず、この引落し取引の元ネタになっているクレジットカード利用のデータを全て削除しなければ消えてくれないのです。
このあたりの動作をうっとうしく感じられるユーザーには、クレジットカード機能を使用せず、口座の一種として取り扱うという、よくあるテクニックを使うことをお奨めします。
4.Let's家計簿のカレンダーの設定
Let's家計簿は、↓のように祝日の設定をユーザーが変更できるようになっています。Let's家計簿の最終バージョンアップは2013年のV5.93なので、それ以降に発生した祝日の移動は、当然ながらカレンダーに反映されていません。2021/01/09 家計簿アプリの2021年カレンダー祝日の修正状況(追記あり)を参考にして下さい。
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