2023/05/07

Money+ 試用レポート(その1)

 Androidスマートフォン向け家計簿アプリ「Money+」(マネープラス)をレポートします。Google Playでは「Money+家計簿:超かわいいオフライン家計簿」となっていますが、筆者はそんなに「かわいい」とは思わなかった…

 アプリ情報によれば、2020年5月にV1.0.0、2020年6月にV2.0.0、2022年8月にV3.0.0が出現し、2023年4月現在はV3.4.1となっており、最近でも月1~2回程度のバージョンアップが行われています。

1.まず筆者が語るべき事

 Money+は、データをインポートする機能は(2023年4月時点では)存在しないようです。データをエクスポートする機能は有料のプレミアムプラン(↓の画面②③にある)で「Excelをエクスポート」という機能名(↓の画面③には「請求書をExcelファイルにエクスポートします」とある)で提供されています。

 「請求書」という言葉が引っかかりますが、これは英語のbillを「請求書」と訳しているからで、ここでの本来の意味は「明細書」になります。はっきり言って、このアプリは日本語化の品質がイマイチです。

 それはともかく、当Blogではこの明細データをMFF形式に変換するMFFマクロの新機能を近日中にリリースする予定です。

初回起動画面から各種の設定

 また、このアプリはチュートリアルの類が無く、インストール後の初回起動で↑の画面①のように訳の判らない状況に放り出されます。最下段の【もっとその】ボタン(Moreを訳しているつもりらしい)から、どんな設定ができるかをまず確認しましょう。残念なのは、月の開始日・週の開始日を指定できるのに、年の開始月は1月固定であることです。

2.Money+の本来の基本画面

 Money+にデータを入力していくと、このアプリの本来の画面デザインが見えてきます↓。リスト表示とカレンダー表示が選択できるのは、他の家計簿アプリと同様です。

データ入力後の家計簿画面 リスト表示とカレンダー表示

3.アカウントの設定

 Money+では、現金財布や銀行口座などを「アカウント」と表現します。似たような家計簿アプリとしてはマスターマネーが挙げられます。↓の画面ではある程度アカウントの設定を進めたところでの操作例を示しています。アカウントの種類は↓の右側の画面のとおりですが、種類が異なっても入力UI等は変わりません。

 なお、Money+にはアカウントの残高を入力する機能がありますが…これは使ってはいけません。この機能は、入力した当日の日付における当該のアカウントの残高を、入力値に強制的に合わせるというもので…その動作はZaimの「残高の編集」に類似しています2020/07/14 Zaimの金融機関連携口座に過去の取引データを連結する方法(Part3)の「12.Zaimの「残高の編集」機能は要注意!」を参照)家計簿カケイとも似ていますね。

 この機能をうっかり使うと、残高を合わせるために金額を増減させるデータが強制的に作成され(↓の左から2番目に画面にある「アカウントの変更」がそれ)しかも削除できません(このデータはエクスポートした明細データには含まれず、収支計算にも反映されません)。従って、間違えて使うと取り返しのつかない事態になります。

 では、アカウントの初期残高はどのように設定すべきか? これは、例えば、家計簿を2023/04/01から開始するなら、まずアカウントの残高は入力せず、後で、その前日の2023/03/31にその日における残高を収入取引として入力する、よくある方法で設定するのが上策ってものです。

財布画面からアカウントを設定する

次回はMoney+の入力UIとグラフ機能の解説を予定しています→

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