レシーカは、レシートを撮影するとVポイント(旧Tポイント)をゲットできるiPhoneおよびAndroid向けアプリです。また、レシートデータの手入力ができるほか、買い物の一つ一つに費目を設定して費目別の支出管理が可能。さらに、収入を入力して収支管理までをサポートしています。
ただし…結論から申し上げれば、データをアプリの外へ持ち出す機能はありませんので、当Blogにおいては継子扱いとならざるを得ません。では、その前提で、レシーカの概要を「少なくとも他のアプリ紹介サイトよりは」詳しくご紹介していきましょう。
1.レシーカの現状
レシーカの公式サイトは←こちらをご覧下さい。Google Playにおけるレシーカのページはこちらです。無料でサービスを提供しているアプリではありますが、レビューを拝読するに、ポイント付与のルールが変更されたり、動画広告を閲覧させられたり、と、アプリの運用が変更されるたびに評判を落としています。ただ、情報が古いので、現在のレシーカはそこまでダメなのか…?と疑問に思って今回のレポートを思い立った、というのが事の次第です。
レシーカは、あらかじめお手持ちのVポイントカードの番号をYahoo! IDに紐づけておき(Yahoo!ズバトク というサービスで行う)、アプリの初回起動時にYahoo! IDを入力しなければVポイントは付与されません。
現在のレシーカ(Android版)の代表的な画面は↓のとおりで、若干画面の右端が見切れてしまっているのが気にはなりますが、筆者が少々取り扱ってみたところでは特段不具合のようなものは感じませんでした。
2.レシート認識は普通にできるが時間はかかる
レシーカは、レシートを撮影するとその画像データをサーバーに送って、そのサーバーが文字認識をした結果を返すようになっています。筆者が 2023/12/25 牛透明の謎~家計簿アプリのレシート認識機能をレポートする でテストしたレシートを撮影したところ、「DCM養生テープ半透明」が「DCMクロステープ半透明」と本来の商品名に変換されて、「牛透明」にはなりませんでした。また、「3M ハイブリッドネット」が「3Mハイプリッドネット」と、スマートレシートおよびRecemaruと同じ誤認識がなされています。
まあ、そこそこ正確に認識はしてくれます。ただし、撮影してから結果を返してくるまでの所要時間は、これまでにテストした類似のアプリよりも長く、少し待たされているという感じはあります。
なお、レシーカは、レシートの文字認識がうまくできない場合は、商品に付いているバーコードを読み取って商品名に変換する機能もあります。ただ、ここまで面倒くさいことをするユーザーはほぼいないでしょう…。
3.レシーカの設定
レシーカの設定メニューは↓のとおりです。【予算の設定】は、月の支出総額の目標値で、カテゴリ別に設定するものではありません。
レシーカのカテゴリ構成は↓のようになっています。支出カテゴリの食費~税・年金の16個、収入カテゴリの給与~事業所得の5個は、順序変更のみが可能です。これは、ユーザーの買い物がどのカテゴリに割り振られたのかを統計調査することを考えれば当然の仕様でしょう。その他~その他7の8個については名称とアイコンの図柄が変更できます(色はデフォルトのままです)。
4.レシーカの手入力のユーザーインタフェース
レシーカは、レシートが読み込めない場合に備えて、データの手入力ができるようになっています。その手順を↓に示します。収入取引では画面⑧のように金額・カテゴリ・メモを直接入力します。支出取引の場合は、画面②のように、これまでにレシーカに登録してある店舗を選択するor手入力(「その筋ストア」を入力している)してから、画面④で商品名を過去履歴(画面⑤)から選択するか手入力(画面⑥で「その筋市指定可燃ゴミ袋」を入力)して、さらに単価と数量を入力します。つまり、一回の買い物で複数の品物を入力していくことになります(画面③で買い物の総額を入力することはできない)。レシートの中身を入力する前提のUIですから当然の造りですね。
5.レシーカの総評
まあ、正直なところを申し上げれば、データを外部に持ち出す手段が提供されていない時点で、競合製品たる「スマートレシート」・「Recemaru(レシマル)」に対しては敗北確定。「レシーピ!」もデータを外部に持ち出せませんが、家計簿アプリとしての能力はレシーカを凌駕しています。
では、レシーカの魅力とは…と言えば、やはりレシートデータを登録していくごとにVポイントが一日最大2ポイント貯められること、すなわち直接的にユーザーに恩恵があること、に尽きます。ただ、過去には、アプリの出来がいまいち丁寧でないところが見られて、不評を買っていた時期もあるようです。2024年6月現在で、筆者が使ってみたところではカレンダー画面・サマリ画面のレイアウト調整が少しおかしいところあるものの、それ以外に「なんだこれは」という場面は無かったので、だいぶ洗練されてきているのだとは思います。
ただ、レシートデータを外部に出力する機能は、いずれ実装しないとユーザーが「家計管理に役立っている」と実感できないままになるでしょう。ExcelファイルではなくCSVファイルで良いので、さらなる進歩を期待しております。