先日、さるユーザーの方から「マイナスの支出・収入額」を取り扱えるようにしてほしい、とのご要望をいただきました。
MFF形式データでは、支出・収入欄にマイナスの金額を入れることを禁じてはおりません。しかし、MFFマクロでMFF形式データを、家計簿ソフト/アプリへインポートする形式に変換する「第二回動作」の際には、
金額=収入欄-支出欄
と計算して、金額<0であれば支出取引、金額>0であれば収入取引、と判断するので、負の金額を入れると、結果として取引が反対になってしまうのです。
この方針では、例えば確定申告で所得税の還付金を受け取った場合に、それを「マイナスの税金を支出した」と取り扱うことができません。「その他収入」のような形で収入の費目の一種として取り扱うことになり、現状のMFFマクロではそのようなデータを家計簿ソフト/アプリ向けに出力することになります。
そうなると、税金の還付金のようなものを正しく「税金」の集計額に含められず、会計期間中に支払った所得税が正確にいくらであったのかが判らなくなります。そこで、マイナスの支出・収入額を、家計簿ソフト/アプリ向けに出力できるようにしてほしい、というのがそのユーザーの方のニーズになります。
実はこの問題点は以前から認識しておりました。
しかし…MFFマクロの大幅改修となるのと、これまで MFF形式→家計簿ソフト/アプリ のデータ変換の記事に掲載してきた処理チャートを全て描き直すのも恐ろしく大変なので躊躇していました。
また、これまでのMFF形式データでは収入欄・支出欄の両方に金額を入れることを許容してきたのも、見直さなければなりません。「第二回動作」の際に、そういうデータ行を弾く必要が出てまいります。ただし、データ出力対象の家計簿ソフト/アプリがマイナスの金額を許容しているかどうかを調べるのも大きな手間がかかるので、ここはユーザー各位の自己責任ということにさせていただきたいと考えています。
このようなMFFマクロの改修を近々V2.70として行う予定です。