2020/12/31

OsidOriの現時点における一応の総評

_OsidOri試用レポートは今回の第6弾(前回の記事はこちら)で一段落です。

1.入力時のユーザーインターフェース

_これまで入力UIに触れるのを失念しておりました…

_↓は取引明細を手入力する画面を示しています。微妙に縦に長く、筆者のスマホの1980px × 1080pxの画面ではちょいと下にスクロールさせないと保存ボタンを叩けません。OsidOriはどういうわけかこのように少々イラつく場面が結構あります。一番下に自由入力欄があるとキーボードが邪魔になるので、こういう画面では保存ボタンは上に配置して欲しいところですなあ。

_なお、金額入力欄には2020年12月時点では電卓機能がありません。Google Playを見ますと要望は多く出されているようですので、いずれ実装されるでしょう。

OsidOriの入力画面は微妙に縦に長い

OsidOriの目標貯金機能は予算管理機能を廃品にする

 _OsidOriの試用レポートの連載第5弾(前回の記事はこちら)は、目標貯金機能を取り上げます。

_世の中の多くの家計簿アプリには、各費目の支出額を予め決めた枠内に収めるようにコントロールする「予算管理機能」が実装されています。しかし予算管理の目的は、究極的にはライフイベントごとに必要になる資金を確保することですから、その資金を必要な時期に必要な額を目指して積み上げることが本来は重要なのです。

_OsidOriの目標貯金機能は、目標額と目標期限を決めて毎月の積立額を(本人とパートナーそれぞれに)算定し、それが実行できているか管理するものです。「頭金」の設定や、資金余裕がある場合の「積み増し」、さらに(あまりやるべきではありませんが)「取り崩し」も可能になっています。

_以下↓はその設定方法と動作に関する解説です。

1.目標貯金機能の設定方法

_夫側のホーム画面から目標貯金コーナーの【貯金を作成する】(これって日本語的にはかなりアレですがね)を叩くと、まず、貯金の目的を聞かれます。選択肢は↓のようになっていますが…実は、これはデフォルトで表示される画像を選択しているだけで、機能そのものには何の影響もありません。画像はユーザーが変更することもできます。例えば、子供が2人いる場合、それぞれの写真を撮って、それぞれの教育資金の貯金を設定する、という使い方ができます。

  • 住宅の購入/頭金
  • 子供の教育資金
  • 結婚/旅行
  • とりあえず貯金
  • 老後資金
  • 繰り上げ返済
  • 車/バイク
  • その他
目標貯金の設定その1

2020/12/30

OsidOriでパートナーと情報を共有した場合の動作(修正あり)

_OsidOriの試用レポート連載第4回(前回の記事はこちら)は、いよいよこのアプリの核心たる「パートナーとの家計・資産情報共有機能」を解説します。多少複雑な話になりますが、しばしお付き合いありたく。

1.口座の残高と明細を共有する

_連載初回の2020/12/27「夫婦の共有家計簿・貯金アプリ「OsidOri(オシドリ)」試用レポート(追記あり)」で解説しましたように、OsidOriでは、夫と妻がペアリングされると、家族画面に所属する口座は相互に残高・明細が開示されます。

_一旦家族画面に所属させた口座を個人画面に戻す(つまりパートナーへの開示を取り止める)ことはできません。そのため筆者は、口座を新規設定する操作は個人画面で行い、熟考したうえで家族画面に移行させることをお勧めしています。概念図に示すと↓のようになり、家族全体に関わる支出(公共料金や食費・家賃など)が発生する口座を家族画面に移す、というイメージです。

_夫からは、妻の個人画面に所属している口座は、通常、残高どころかその存在の把握すらできません。逆もまた然りです。

夫と妻の口座を情報共有した場合にそれぞれが把握できる口座の範囲

2020/12/29

OsidOriのプレミアムプラン課金はアプリの将来への投資です

_OsidOriの試用レポート連載も第三回。前回の記事はこちらです

1.口座と取引の種類について

_ここに至るまで触れておりませんでした…

(1)口座の種類

  • ★銀行口座
  • ★クレジットカード
  • ★電子マネー
  • ★証券/投資信託
  • ☆財布(現金管理)→次項で解説

_の5種類。★は連携機能でデータを取得する口座であり、データの手入力は不可能。☆は全てのデータを手入力します。このあたりの考え方はマネーフォワードMEと同一です。

_OsidOriにアカウントアグリゲーション機能を提供している株式会社ミロク情報サービスが企業向けの会計システムを主力としているためか、通販サイトやネットスーパーとの連携機能が無いのは少々残念です。

(2)取引種別

  • 支出
  • 収入
  • 振替

_の3種類のみです。

_振替取引は2020/12/19のバージョンアップでサポートされたばかりの新機能で、

  • ★連携口座の支出→★連携口座の収入
  • ★連携口座の支出→☆現金口座の収入
  • ☆現金口座の支出→★連携口座の収入
  • ☆現金口座の支出→☆現金口座の収入

_以上の取引の組み合わせを振替取引として入力できます。マネーフォワードMEの「取引相手が不定の振替取引を入力できる」という奇怪な造りまではさすがにマネしていません。

_ただ、このことは、同時に「★連携口座の支出」と「★連携口座の収入」が揃わないと振替取引にできない、ということを意味します。例えば、たいていのクレジットカード(のサイト)は、銀行から引き落とされたお金を「収入取引」として出力したりはしませんから、銀行からの引落しと紐付けて振替取引とすることはできません。そうなると、銀行からの引落しを支出取引としたままにすると、クレジットカードの支出と二重計上になります(家計簿アプリでよく発生する事態です)。これに対応して、OsidOriでは個々の取引を収支に反映する/しないを切り替えられるようになっています。

2020/12/28

OsidOriの費目構成はマネーフォワードMEの類似品です

_夫婦の家計簿・資産情報共有アプリ「OsidOri」の連載第二回(前回はこちら)は、恒例の費目構成の解説です。OsidOriでは「費目」のことを「カテゴリー」と呼んでおり、大カテゴリーと小カテゴリーの階層構造となっています。

1.費目構成をマネーフォワードMEと比べてみた

_今回の記事のタイトルどおり、OsidOriの費目構成はマネーフォワードMEとそっくりです。ただし、2020/07/19「マネーフォワードMEの費目構成に突っ込みを入れるとこうなります」で指摘した点は一部修正されています。全部ではないのが残念ですが…

2020/12/27

夫婦の共有家計簿・貯金アプリ「OsidOri(オシドリ)」試用レポート(追記あり)

_お待たせしました。夫婦で家計・資産状況を共有可能な家計簿・資産管理アプリ「OsidOri」の試用レポートです。このアプリには、現時点でデータのインポート/エクスポート機能はありませんが、アカウントアグリゲーション機能は備わっていますので、自動取得した取引データをどのように取り扱っているのかを中心に見ていきたいと思います。

_【2020/12/28追記】:個人画面と家族画面の切り替えについて解説を失念していたのをフォローしました。

1.OsidOriの初期設定

_OsidOriはオンライン家計簿サービスのプラットフォームとなるアプリです(しかしWeb版はありません)。つまり、データをスマートフォン内に蓄積するのではなく、サーバーに蓄積したデータにアプリ経由でアクセスする形になります。当然、サクサク動く、というわけにはいきません。

_ユーザー登録時には、

  1. メールアドレスとパスワードを入力
  2. そのメールアドレス宛に本人確認のメールが送付される
  3. メール内に記載されたURLにアクセス

_このようにして初めてアプリが使用可能になります。口座の残高と取引に関する極めてセンシティブな個人情報を二人のユーザー間で共有しようというアプリですので、本人確認はそれなりの手順を踏むようになっています。

メールアドレスとパスワードの登録

2020/12/22

OsidOriに苦戦しています

_夫婦(それ以外の関係性でもいっこうに構いませんが)で口座情報を共有するというコンセプトの家計・資産管理アプリ"OsidOri"(オシドリ)のテストを始めております。現時点ではデータのインポート/エクスポート機能は無いので、当BlogとしてはLINE家計簿と同様に軽く流して終わるつもりでした。

OsidOriをインストールした直後の画面

_しかし…2人分のアカウントアグリゲーションサービスで得た取引情報・残高情報をお互いに「共有するか共有しないか」切り換える、それだけのアプリに過ぎぬであろうと思っていたのが、実際にはこれが意外に複雑な動作をしており、少々驚いております。

_家計簿アプリとしてはマネーフォワードMEと極めて類似した実装(いずれ解説できるでしょう)がなされているものの、プライバシーの保護と情報の共有をどうやって両立させているのか、理解するのに相当な時間が必要になりそうです。レポートまでしばしお時間をいただきたく。

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